報告 : 韓国映像メディアセンター所長・金明準さんが早大で講演会 | |||||||
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7月23日、約80名が参加し、早稲田大学アジア研究機構のセミナーで、韓国映像メディアセンターMEDIACT所長の金明準(キム・ミョンジュン)氏が「韓国の李明博政権と市民メディアの現状―デモクラシーとコミュニケーション権利拡大の歩み」と題して講演した。金明準氏はまず、韓国の民主化(87年)以降の時代を李明博政権の登場以前と以後に分けてメディア状況の変化について説明を始めた。
一般にメディア民主主義が発展したとみられている李政権以前ではあるが、主流メディアの公正性の拡大や、メディアへの市民参加、メディア運動組織の成長など民主化のプラス面は計り知れなかったとはいえ、新自由主義的なメディアの商業化、放送通信法制の限界があったことを指摘。一方、李政権以後の現在は、メディア民主主義が全般的に急速な後退縮小が進んでいるものの、人々にメディアの重要性をあらためて痛感させ、Twitterが力を発揮した統一地方選の結果にも見られるように新しい変化が生まれている。メディア運動もそれまでの主流メディアと独立メディアおよび公共メディアといった領域の垣根を超えて、新しいメディア戦略を模索する共同実践行動を開始しているとし、金明準氏は、デモクラシーが拡大する時期と萎縮されていく時期と異なる運動戦略をもつことの重要性を強調した。 続いて、李政権によって公共メディアセンターの座を不当に追われることとなったMEDIACTが、8年間挑戦し続けてきたメディア運動の成果と限界についても言及した。そして、毎年多くの受講生やメディア活動家を輩出するメディア教育やメディアセンターのモデル築き、地方の20を超えるメディアセンターの設立と活動に関わってきたMEDIACTの財産を基盤に、それまでの限界を超える新しい挑戦をしていくと締めくくった。(TM) Created by staff01. Last modified on 2010-07-25 13:14:16 Copyright: Default |