報告: 平和の灯を!ヤスクニの闇へキャンドル行動 | |||||||
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↓シンポジウム「植民地支配とヤスクニ」 8月14日、「平和の灯を! ヤスクニの闇へ キャンドル行動」が開かれた。三宅坂の社会文化会館での屋内集会の後、参加者はキャンドルを手にデモ行進した。 「韓国強制併合」100年に当たる今年。2006年から続けられてきたこの行動は5回目を数える。 冒頭のシンポジウムには、高橋哲哉さん(東大大学院教授)や金承台(韓国・民族問題研究所委員)ら4人がパネリストとして問題提起した。 高橋さんは、先の管首相の韓国向け「韓国併合100年談話」に触れ、「北朝鮮はもちろん、併合当時から世界に広がった朝鮮民族全体に対して向かい合い、謝罪を述べなければならない」と批判した。そして特攻隊が「守ろう」とした「国」とは、アジア各地を支配していた「植民地帝国」であり、靖国神社に参拝することは、好むと好まざるとにかかわらず、帝国日本とその植民地支配を賛美することになると強調した。 沖縄国際大学名誉教授の石塚雅家さんは1609年、島津藩による「琉球侵攻」以降、戦前戦後を通じたヤマトによる沖縄支配の歴史を検証した。日本政府は大きな被害を受けた沖縄住民の糾弾を恐れ、1952年に「戦傷病者戦没者遺族等援護法」を制定。これは本来日本軍による被害者であるはずの住民を「戦闘協力者」に仕立てあげ、「殉国死」の英霊として靖国神社に合祀するもので、一般住民への援護法の拡大適用で、沖縄戦の真実を巧妙に覆い隠そうとした、と厳しく糾弾した。 「合祀取消訴訟」の裁判の過程では驚くべきことに、2歳の幼児までもが「軍属」として階級を与えられ、靖国に合祀されていることが明らかになった。まさに常軌を逸している事実だ。 第2部「被害者証言」では、まず台湾先住民の映像「生命の歌」が上映された。熊田郁子さん(キリスト教平和遺族会)は、父親を戦争に取られた。「世界中の人々にお詫びしたい」と切り出し、天皇制への批判が許されなかった時代の悲惨さを繰り返し訴えた。 第3部はコンサート。韓国の歌手・ムン・ジンオさんは力強い歌声で、ソン・ビョンフィさんは、切なく感情を込めた抜群の歌唱力で聴衆を魅了した。2時から6時30分までの長丁場。参加者は最後まで集会に集中した。 7時にキャンドルデモに出発。会場前には多数の制服私服警官が待機し、青山通りを隔てた最高裁側には、「在特会」と見られる集団が日の丸を打ち振りながら騒いでいる。 赤坂見附の交差点を右折するとすぐ、デモ隊のシュプレヒコールが、右翼の大音響にかき消された。気がつけば隊列のすぐ横に、警察車両とそっくりの赤色回転灯のある黒塗りのワゴンが張りついているではないか。警備サイドがこうしたデモ妨害を放置していたので、先頭の指揮者らが厳しく抗議した。 外堀通りでは、随所で右翼団体の突入が図られた。歩道からは、「乞食は日本から出ていけ」、「朝鮮人は日本から出ていけ」などと差別主義丸出しで口汚く罵る甲高い声が、私服警官越しに聞こえ続けていた。 解散地点の日比谷公園に入ると、右翼の罵詈雑言はピークに達した。デモ隊は終始毅然と、「戦争NO! ヤスクニNO!」のシュプレヒコールではね返した。(Y) ↓被害者証言・韓国のイヒジャさん ↓韓国の風刺漫画・学生グループ 靖国をテーマにした作品を披露 ↓コンサート ムンジンオさん ↓コンサート ソン・ビョンヒさん ↓集会の最後に、全員で「朝露」を合唱 ↓「靖国反対、戦争反対」のアピールを続けたキャンドルデモ ↓右翼街宣車の妨害で緊迫した場面も Created by staff01. Last modified on 2010-08-15 21:23:55 Copyright: Default |