5月15日、練馬区清掃リサイクル指導員組合が結成された。組合員は昨年3月まで
臨時・派遣としてごみ・資源の収集にあたっていたが、昨年4月練馬区と直接雇
用関係のある非常勤職員化を勝ち取った。しかし雇用期間は最大3年間。安心し
て働き続けることのできる雇用・賃金・労働条件を目指して今回の組合結成となっ
た。非常勤職員化および組合結成は、正規職員の組合である東京清掃労組練馬支
部の全面的なバックアップによる。正規と非正規労働者の結合が、労働運
動の新局面を切り開いている。以下、「練馬全労協ニュース」(6/1)より紹介する。
(編集部・S)
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非正規(非常勤)の仲間が
練馬区清掃リサイクル指導員労働組合を結成!
◇ 派遣・臨時職員に替わる非常勤雇用
5月15日、練馬区の清掃リサイクル事業で働く非常勤職員の仲間が「練馬区清掃リサ
イクル指導員労働組合」を結成し、練馬区役所多目的ホールで結成大会をおこないまし
た。
彼らは2008年4月、それまでの人材派遣会社からの派遣職員やアルバイト等の臨時職
員に替わって、清掃リサイクル指導員という非常勤職員として練馬区に採用されました
。
仕事の内容は、ごみ・資源の収集です。昨年10月から練馬区内全域で始まった、容器
包装プラスチックの収集の仕事にもついています。
◇ 新規採用の抑制と委託化の中で
練馬区の清掃リサイクル事業では、これまでは年々減っていく人員に対し、なかなか
職員の新規採用がされず、仕事の一部を民間に委託するという方法がとられてきました
。しかし、派遣職員やアルバイトなどの臨時職員の賃金・労働条件は劣悪なもので、こ
の仕事一つでは生計を立てることが厳しく、仕事を掛け持ちしなければ生活することが
できないような状況でした。また単年度契約のため、とても不安定な立場に置かれてき
ました。私たち清掃練馬支部は同じ清掃事業に携わる仲間として、このような状況を打
開する方法を模索してきました。
◇ 清掃リサイクル事業の中で安心して働き続けるために
昨年4月と本年4月に非常勤として採用された仲間たち74名全員が加入して労働組
合を結成しましたが、雇用期間は一年ごとの更新で最大3年間というしばりがあり、練
馬区の清掃リサイクル事業の中で、安心して働き続けることのできる雇用・賃金・労働
条件の確保を目指しています。
結成大会で中村委員長は「今は組合を作っただけ。組合の結成が目的ではない。1年
後、2年後に職を失うことのないように、これから先、一人ひとりが組合活動の経験を
生かせるような運動を進めたい」と訴えています。
様々な課題に対して、彼らと手を携え、共闘し、頑張っていきます。共に頑張りましょ
う!(東京清掃労組 練馬支部・松永)
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●練馬区清掃リサイクル指導員労働組合・結成大会
大会決議
○ 低賃金で不安定な生活を余儀なくされてきました
今、私たちの働く社会は、新自由主義・市場原理主義的政策の「構造改革」によって、
労働者にとって非常に厳しい状況が続いています。昨年末に米国のサブプライムローン
問題に端を発した世界的な恐慌は、国内においても企業の業績悪化を理由に、非正規・
外国人労働者に対する非情な首切りや雇い止めを横行させています。
正社員・正規職員に替わる労働力として、派遣・臨時職員として働いてきた私たちは、
同じ仕事をしていながらも、結果的には競争入札によって決まる仕事、労働条件、賃金
のために「同一価値労働・同一賃金」の原則すら叶うことなく、非常に低い賃金での生
活を余儀なくされてきました。
○ 非常勤職員として働くことを実現しました
私たちの中には、昨年3月までは練馬区の清掃リサイクル事業に派遣・臨時職員として
働いていた仲間が大勢います。これまでは、臨時・派遣職員であるが故に、安心して生
活することの出来る賃金を得られず、他のアルバイトを掛け持ちしていた仲間もいまし
た。
そのような中、東京清掃労働組合練馬総支部の方たちと交流を持ちながら、協力を仰ぐ
ことが出来、昨年の4月から清掃リサイクル指導員という、区と直接雇用関係のある非
常勤職員として働くことが実現しました。それまでの生活と違って、所帯を持っている
仲間も、賃金や労働条件などがとても良くなったという声も聞きました。
○ 最大3年間の雇用期間では不安です
しかし、一方で不安が残っていることも確かです。
採用された非常勤職員の雇用期間は、一年ごとの更新で最大3年間となっています。し
かもこの3年のあいだの賃金や労働条件も確実に保障されているものではありません。
私たちは、練馬区の清掃リサイクル事業に携わる中で、正規職員の仲間と同じ仕事をし
、同じように区民に接しています。またそれが出来るように努力しています。これが「
同一価値労働・同一賃金」ということなのだとも教わりました。
○ 安心して働き続けるため労働組合を結成しました
安心して働き続けることのできる賃金・労働条件を、非常勤職員である3年のあいだ維
持・向上させていくこと。そして3年後以降も練馬区に対し、清掃リサイクル事業に関
わる職員として携わることを確かなものとして位置づけるためには、労働組合を組織し
て、練馬区と直接労使交渉をおこなっていくことが最善の方法だという結論に達しまし
た。本年4月には新たな仲間も加わり、これから様々な課題に対して、清掃労組練馬総
支部の仲間を始めとした、多くの仲間の皆さんの協力を仰ぎながら闘う所存です。
私たちは本日、練馬区清掃リサイクル指導員労働組合を結成することをここに確認し決
議に代えます。
2009年5月15日
練馬区清掃リサイクル指導員労働組合
Created by
staff01.
Last modified on 2009-05-27 12:42:55
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