いまこの本が面白い:「派遣村−国を動かした6日間」 | |||||||
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北です。 日弁連の「貧困と人権に関する委員会」の委員長をしている木村達也弁護士が、東海林さんの本を 評していたので、紹介します。 私もすぐ買わねば、と思いました。 ________________________________________ 消費者運動日記(27)−いまこの本が面白い− 3月30日(月) 「派遣村−国を動かした6日間」 年越派遣村実行委員会編 毎日新聞社 今日買って、今夜読了した。いい本である。毎日新聞社の東海林智(とうかいりんさとし)記者が体 を張っておそらく懸命に書き上げた本であろう。 多くの執筆者がいるが彼が半分以上をドキュメンタリータッチで描いているので大変分かりやすく読 みやすい。この派遣村の始めから終了までの6日間を、派遣村に泊まり込んで眠気に耐えながら取材 し、パソコンを打ち続けたのであろう。彼のこの派遣村取材にかける姿勢が、その情熱が現れていて 読んでいて熱くなるのだ。おそらくこの派遣村にも表と違う裏の部分があったのだろうが、とりあえ ずはこの報告書によって、あの「年越派遣村」のドラマの全てが分かる仕組みになっている。 そして中心的にこの年越し派遣村の活動に取り組んだ人達の報告書も載っている。我々の仲間である 棗(なつめ)一郎、猪股正、宇都宮健児、湯浅誠、そして当日の多くのボランティアの人達の生々し い体験記が。 今、この年越し派遣村運動が全国に広がっている。私達大阪でも「反貧困・春の大相談会」を体験し た。寄せ集め、混成チーム、未経験、統一性のない中での活動、みんな全く同じ不安と問題を抱えて いた。そうした初心者の生々しい、初々しい体を張った経験記こそ、全国にこの運動を勧め広げてい く上で大切である。 それにつけても非常時の善意から出てくるボランティアというのは人間の精神構造のどの部分から出 てくる精神活動であるのか。この精神活動がより良き人間社会を支えているのだとすれば、この精神 活動の研究・分析こそ大切だと思う。 私は、日本社会改革のため、この本を今後一人でも多くの人に読ませたい、読んで欲しいと考えて、 深夜急遽この推薦文を書くこととした。 Created by staff01. Last modified on 2009-04-01 11:00:12 Copyright: Default |