フィリピンで日系企業の労組活動家が暗殺される | |||||||
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EMI矢崎労組の元組合委員長ジェリー・クリストバル氏暗殺される!
各位 3月10日のフィリピン現地時間午前8時頃、EMIヤザキTORRES労組元委員長 ジェリークリストバル氏が待ち伏せされて殺されたとのことです。彼は、日本キリスト教 協議会(プロテスタント教会協議会)真野元幹事がまとめたフィリピン独立教会ラメント 主教暗殺の件でも記していますが、2006年に一度狙われ、その時は未遂に終わりまし たが、2回目は助からなかったということになります。(注:矢崎とは日系企業の矢崎総 業です。) 次の暗殺ターゲットはTMPCWAのエド委員長であることが懸念されます。 今朝(3月13日)のエド委員長からメールでは 「第202歩兵旅団の軍分遣隊がTMPCWAの組合事務所の直ぐ近くに配備され、我々 は不当にも数回にわたり監視を受けてきました。第202歩兵旅団の制服軍人が、我々の 事務所にやって来て、指導者たちの所在を訊きました(2008年1月24日および2月 28日)。去る2008年3月4日には、4名の軍人が我が組合事務所を、あらゆる角度 から写真撮りしました。我々は今、生命の危険を大変恐れています。それはこの地域のす べての労働運動指導者たちに対する脅威が常にあるからであり、その脅威とはまさしく去 る月曜日(2008年3月10日)に、 カビテでEMI−矢崎の元組合委員長に起きた 事件のような脅威にほかなりません。」 と言って来ています。 【参考】過去の経過は以下のURLをご覧下さい http://ncc-j.org/diarypro/archives/175.html フィリピントヨタ労組を支援する会 小嶋 武志 ---------------------<以下はPAMANTIK-KMUの抗議声明です。>------------------- 2008.3.10 PAMANTIK-KMU(南タガログ労働者連合・5月1日運動/KMU) ジェリー・クリストバル氏、南タガログ地域における 戦闘的労働運動指導者に対する政治的殺人の8人目の犠牲者となる ヘラルド・「ジェリー」・クリストバルは、三度目に、ついに彼の命を狙う犯人らから 逃れることが出来なかった。彼はEMI矢崎労組(サマハン)の元組合委員長であった。 2008年3月10日月曜日午前8時ころ、ジェリーは、カビテ州イムス市アギナルド・ハイ ウェーアナブ1番地のディスカウントショップ「マクロ」の前で待ち伏せに遭い、死亡し た。パジェロに乗った何者か未確認の犯人に、家から付けられてのことであった。凶器と して使われた高性能火器から発射された7発の銃弾を浴びた。 はっきりと記憶に残っているが、ジェリー・クリストバルは、2006年4月28日に、未遂 に終ったが、待ち伏せの被害者になっていた。カビテ州イムス市のアナブ・コースタル・ マーケットでのことであったが、バイクに乗って目出し帽を被った未確認の犯人らの仕業 だったが、そのうちの一人は、なんと被害者が担ぎこまれたのと同じカビテ州イムス市ピ ラーの病院に送り込まれた。この狙撃者は、フィリピン国家警察のカビテ州イムス市情報 部のSPO1(注:警察の階級)ロメオ・ララで、警察の協力者であると確認された。ジェ リーは、45口径の銃から発射された9発の弾丸を浴びていた。 その後、2006年12月11日午前5時20分ごろにも、EMI矢崎の工場の前で、4人の執行委員 とオルガナイザーが撃たれた。元執行委員であったブース・セルビダが殺され、ジョエル ・サールは重傷を負った。ほかの2名は幸い銃弾をかいくぐることが出来た。ジェリーも この銃撃の標的の一人にされていたはずであると考えられているが、幸運にも彼は自宅に 取り残されていた。そのため事件に遭遇せずに済んだ。 パマンティックKMUは、地域における労働運動指導者に対する殺人を強く糾弾する。組 合の結成は、労働者の賃金諸手当の要求を押し進め、正規の職を守るための死活問題であ る。ジェリーは、EMI矢崎の労働者の利益の追求に活発に参画していたために会社から解 雇されたが、その後もなお最後に息を引き取るまで精力的に身をささげていた。 この殺人は、カビテ経済区域に吹き荒れている最悪の抑圧的な「ノーユニオン、ノース トライキ」政策の一環だ。労働者の組合の結成・加入とストライキ実施の権利に対する抑 圧は、殺人を犯すことにまで行くのだ。南タガログ地域全体において、オプラン・バンタ イ・ラヤ1および2という形をとった反乱抑止計画が、経済区域の中でも外でも、進めら れている。現在、ラグーナ州カブヤオ市のネスレ工場の中に、ラグナ工業団地警察支援グ ループ(LIPPAG)が常駐し、またラグーナ州サンタロサ市のフィリピントヨタ自動車にお いても、そうなっている。さらに、ラグーナ州サンタロサ市サンタクルス区プロング地区 ポブラシオン1番地とラグナ州カブヤオ市のサウスビル住宅分譲地には、フィリピン陸軍 の第202歩兵旅団の配備までされている。 カビテ州は知事職(OPG)の直轄のもとにあるのに、カビテ産業平和行動グループ (CIPAG)とカラバルソン警察は、カビテ輸出加工区域(CEPZ)での労働争議のあらゆる 問題に介入し、労働者にたいするいやがらせを行なっている。2007年6月に一番新しく起 きた出来事として、このCEPZ区域の中にあるフィルスジョインの2名の女性組合指導者 が、高性能の長銃身の火器で武装し目出し帽を被った男たちに強制的に拉致された。二人 の女性は米袋の中に詰められて、カビテ州ロサリオ市バカオ地区の畑の中に投げ捨てられ た。犯人らがそのままにしていったことで、彼女たちは命拾いをした。 今回の事件は、南タガログ地域のいたるところで横行している政治的殺人の被害者の ケースにきわめて類似している。ジェリーが犠牲になる前に、合計162人に達していた政 治的殺人の被害者のうち7人が、労働者の指導者であったが、このなかには、2005年9月22 日に殺された、パマンティクKMU代表とUFE-DFS-KMUネスレ労働組合委員長であった、ディ オスダド・「ディング」・フォルトゥナが含まれている。 この種の政策は、労働者の権利に対する明白な侵害であり、外国資本家たちを利するた めのものだ。彼等は、低賃金で労働者を奴隷のように扱い、長時間労働と工場内の非人道 的な作業条件により労働者を搾取している。貧困と圧迫さらには強い抑圧を労働者が身を もってうけているように、アロヨ体制のもとではフィリピン労働者に希望はない。民衆に 対するいやがらせと、このようなおぞましい殺人は、グロリア・マカパガル・アロヨが大 統領として現在の職にとどまるかぎり、決して止むことはないであろう。だからこそ、 我々は今彼女を追放する必要があるのだ! Created by staff01. Last modified on 2008-03-15 17:58:11 Copyright: Default |