本文の先頭へ
LNJ Logo 根津公子さん「停職出勤日記・5」
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1146707743270st...
Status: published
View


5月2日(火)

昨日今日と続けて鶴川2中へ。

1日は文字通りの五月晴れ。気温も朝から高かった。寒いのは堪えるが、多少の暑さは気にならない。陽に照らされた柿の若葉がまばゆい。風にやわらかに揺れ、おいしそう。今を過ぎると食べられなくなっちゃうな…などと思う。鶴川二中の周辺は緑が多く、1ヶ月の間に木々や草花が次々に変化を楽しませてくれた。

顔なじみになった園児のお母さんとおしゃべりをし、また、何人かの方と挨拶を交わした。次にはお年寄りの男性2人の話の聞き手を長い時間していたら午前中が過ぎてしまった。Aさんの友人のまた友人のBさんがお弁当を差し入れてくださった。持参したお弁当は夕食に回し、炊き込みご飯と季節の野菜をおいしくいただいた。

犬の散歩をしていた60代後半くらいの女性が足を止め、プラカードに目をやっていらっしゃる。そこにまたもう一人が加わった。急に理解ができないように見えたので、「停職にされたのは、私です」と言うとびっくりされ、「なぜ、そこまで石原都知事はするんでしょうね」「ひどい世の中になっていくのが怖い」とおっしゃる。

新聞報道で知ることが、停職処分を受けてここに立つ私を見てはじめて実態として知ることになるのだと、実感する。「不起立で教員を処分」という報道に接しても、顔が想像できない報道では、人々の記憶には留まらないのだろう。

この1ヶ月で、と言っても数えてみると鶴川二中前に「出勤」したのは7回。それでもかなりの道行く人に、都教委のしている事実の一端を報せることはできたのではないか、と思う。

放課後は、学校周りをランニングする生徒たちを眺め、時々おしゃべりをし、一日が終わった。

2日は一転して、雨。時々激しく打ち付け、雷が発生。ちょうどそのとき私を訪ねてくださった近所にお住まいのCさん宅に一時避難させてもらった。午後はDさんが訪ねてくださった。

昨日今日訪ねてくださったご近所にお住まいの3人の方は、私がここに異動にならなければ、出会うことのなかった方々だ。この数年、次々に異動と処分を繰り返しされることによってたくさんの方との素敵な出会いがある。

Created by staff01. Last modified on 2006-05-04 10:55:43 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について