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JR尼崎事故1年の4月25日午前11時、ノーモア尼崎事故キャンペーン実行委員会は、海外ゲストとともに国土交通省を訪ね、要請行動を行った。二度と惨事を繰り返さないために、JRに「もうけ第一」から「安全第一」に強く指導するよう要請した。

海外ゲストを代表して、イギリスRMT労組のピーター・スケリーさん(下の写真)は、「日本は世界一正確で安全な交通システムをもっていることで有名だったが、それが尼崎事故で完全にくずれた。その被害の大きさは、イギリス・フランス・韓国・ニュージーランドの事故犠牲者をあわせたよりも大きい。早くもとの安全システムに戻ってほしい」と訴えた。

――――――――――――――――――――――

国土交通大臣
                           2006年4月25日
北側 一雄 殿 
                          ノーモア尼崎事故キャンペーン                                  民営化NO!国際シンポジウム                             東 京 実 行 委 員 会

要 請 書

昨年4月25日に発生したJR尼崎事故では、106名の乗客の命を瞬時にして奪い、また、事故列車の運転士も死亡しました。そして、550名を越す乗客が今も事故の後遺症に苦しんでいます。
「儲け第一、安全二の次」の企業の経営姿勢が、こうした悲惨な事故を生み出したと言えます。JR会社では異を唱える労働者には、差別と弾圧を繰返しています。
尼崎での大惨事は、「JRは安全」という鉄道輸送機関の安全神話を粉々に吹き飛ばし、信用を失墜してしまいました。
また、 尼崎事故の喪も明けぬ同年12月25日、今度はJR東日本・羽越線事故が起き、再び5名の乗客が犠牲になり、30名を越す負傷者を出しました。更に今年に入り、伯備線で線路保守に携わっていたJR社員が、特急に撥ねられ3名が命をおとしています。
民営化と規制緩和、そして労働者を締め付ける企業風土がこうした大事故の要因となっています。
今日、世界的な民営化と規制緩和に対する反対運動が巻き起こっています。それは、民営化や規制緩和が、事故をもたらし、本来の鉄道輸送機関のあり方を根本から問い直しているからです。
現地尼崎では、4月22日に国際シンポジウムが200名の参加で開かれました。また、翌4月23日には尼崎集会・追悼行進が開かれこの集会に全国から500名が参加しています。
東京では、4月25日に九段会館で「民営化NO!国際シンポジウム」が準備され、再び尼崎事故の惨事を繰返すな!との思いを共有し、「ノーモア尼崎事故キャンペーン運動」を全国に発信する運びになっています。
つきましては、国土交通省に対して下記の点について要請するものです。

要請事項

1、 JR会社の「儲け第一」の経営姿勢に対し、「安全を第一」にするよう強力に指導すること。

2、 規制緩和が重大事故につながっていることを直視し、省として規制緩和のあり方を再検討すること。

3、 事故調査委員会は、公正な観点から事故原因の究明と再発防止に当たれるよう、政府からも企業からも独立した立場に立たせ、予算措置を講ずること。

4、 1047名問題を解決し、労使関係の改善をJR会社に働きかけること。

以上


Created by staff01 and Staff. Last modified on 2006-05-16 17:21:36 Copyright: Default

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