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News Item 20050529m1
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*レイバーネット日本・メーリングリストより

佐々木です。

5・27「JR西日本事故を問う」緊急集会の要約メモを作りました。 ご参考まで。

<立山報告>

●分割民営化直前の余部鉄橋事故から始まり、信楽鉄道事故、そして今回の尼崎 事故は「国鉄分割民営化」事故といえる
●松田昌士(JR東日本会長)は、「大事故が起きれば大損失なので、民間会社 は絶対事故を起こさないように必死で努力する」(2002年)と言っていたが、 この言葉には余部や信楽事故の反省はまったくない。
●そもそも分割民営化には、事故から学ぶ姿勢がもてない構造がある。
●問題は、松田の言うように「市場原理で安全は保てるか」だ。三件の大事故は 「稼げ、急げ、隠せ」の民営化災害だ。無理な金儲け、そのためのスピードアッ プや過密ダイヤ、その結果事故が起こったら、責任を隠す。井手正敬(JR西日 本元会長)は三回の事故の責任者であり、政策者責任の追求が不可避だ。
●井手は、昨年「郵政民営化に関する有識者会議」で、「国鉄労政の立て直しに は、電力業界の9分割にならう以外になかった」と語っている。電力の民営化、 炭鉱の合理化、国鉄民営化は、ともに「闘う組合」つぶしであり、電力会社の事 故隠し、炭鉱の爆発事故、そして「安全な鉄道」の崩壊がおこった。
●市場原理は抑制がきかない。気がついた時には大事故になっている。抑制をす るのは労働組合であり、世論だ。抑止力を作り、事故を起こさない会社にし、そ して公社化すべきだ。
●「ノーモア、余部、信楽、尼崎」のスローガンで大衆運動をやるべきだ。そし て?もう一度原点にもどる?安全な鉄道を守ってきた1047名をJRにもどす ?分割民営化の破綻を証明する?1周年に尼崎大集会をやる?国会の闘いにする ため院内シンポジウムを開催していこう。

<JR東日本駅員の報告>
●JRになって乗務員は電車に乗っている時間が2倍になった。国鉄時代にあっ た協約が破棄され、会社の一方的な交番指定で労働強化がすすんでいる。
●国鉄時代のベテランが退職の時期を迎えている。平成採用の乗務員に運転技術 が正しく継承されているとはいえない状況だ。
●保線、電気などの保守部門は、ほとんど下請けに丸投げされた。社員の仕事は 管理のみ。最近の信号故障などは下請け化の結果だ。業者は委託された業務をす るだけでそれ以外のことは報告しない。これが事故の多発につながる。
●ホームに駅員がいなくなった。転落事故もお客が緊急ボタンを押すことになっ ている。もうけにむかってまっしぐらの会社に利用者や社員の声は届かない。 社員と利用者が一緒になって運動していく必要がある。新宿では、市民の声でエ レベーターが設置された。
●国労も安全問題に取り組めない今、現場から声をあげていかないと。

<国鉄元運転士佐久間忠夫さんの報告>
●働いている人がものを言えて、管理者がそれを聞く、これが一番いい。
●国鉄時代の安全綱領には、「安全は輸送業務の最大の使命」「疑わしいときは、 手落ちなく考えて、もっとも安全と認められるみちを採らなければならない」と あった。
●一番大事なのは保線。線路がダメなら運転もダメになる。現在は夜に保線作業 があるが、これは心配。
●国鉄時代は先輩が後輩に話を伝えることで安全を保ってきた。「小さな事故が あったら深呼吸、タバコを吸うぐらいの余裕を持て」と。尼崎の事故ではそれが なかった。回復運転なんかしないで、国鉄時代のようにやっていたら事故はなかっ た。
●運転士は日勤教育で、運転士をおろされる恐怖感があったから回復しようとし た。大事なのは日常の雰囲気。
●国鉄時代はダイヤ改正があると労使で検討した。仕事がわかっているのは、ハ ンドルをにぎっている人間だ。そこで安全を作ってきた。現場の声が会社に届か ないのが一番悪い。労働者がまず最初に被害を被る。労働者が働きやすい、明る い職場を作るのが一番だ。


Created byStaff. Created on 2005-05-29 14:17:35 / Last modified on 2006-05-16 17:29:21 Copyright: Default

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