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LNJ Logo 「小泉首相は辞任を」市民の意見30の会が声明
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【声明】日本政府に対する抗議と要求

市民の意見30の会・東京
2004年10月31日

 私たちが非常に恐れていたことが起きてしまいました。イラクで武装グルー  プに拘束されていた香田証生さんの遺体が発見されました。伝えられるよう  に、香田さんが日本自衛隊の関係者だと誤認されて起こった結果だったとす  れば、いっそうの悲劇というほかありません。

 この悲しい出来事の原因は、挙げて小泉首相と日本政府の対米追従政策にあ  ります。私たちは小泉首相と日本政府に強い怒りをもって抗議します。そし  て小泉首相が自衛隊をただちにイラクから撤退させ、香田さんの死の責任を  とって辞任することを求めます。

 昨年3月、米英のイラク攻撃開始にあたって、小泉首相は無条件の支持を表  明しました。そして自衛隊をイラクに送り、今年6月にはイラクに駐留する  自衛隊の部隊を占領軍に他ならない多国籍軍に編入しました。イラクを軍事  力で支配する多国籍軍はイラクの人びとの激しい敵意にさらされています。  南部のサマーワに駐屯する陸上自衛隊の基地はこれまでも繰り返し砲撃され  てきましたし、つい先日(日本時間23日)はロケット弾が基地内に撃ち込  まれる事態まで起きました。香田さんの拘束は、来年1月に「国民議会選挙」  を強行するため、米軍が反占領勢力の掃討作戦を強化してファルージャなど  で無辜の民衆を殺し続け、それに対するイラクの人びとの憤激が頂点に達し  つつある時点で起きました。

 しかし米ブッシュ政権が攻撃の理由とした、イラクによる大量破壊兵器の保  有と「テロリスト」とのつながりは、ともに事実でないことが米国政府自身  の調査によって明らかにされています。小泉首相は最近の国会答弁で、ブッ  シュ政権が開戦当時掲げた理由が虚偽であったことには触れず、論理をすり  かえて開戦支持の正当性を強弁していますが、もはやそのような責任逃れは  やめるべきです。自衛隊のサマーワ基地内にロケット弾が着弾した事実は、  同地が正真正銘の戦闘地域であることを証明したのですから、小泉首相はイ  ラクから自衛隊の全部隊を撤退させることを今すぐ決断すべきです。

 香田さんが拘束され、小泉首相にメッセージを送ったとき、首相は「事実確  認に全力を挙げる」とのべるとともに、「自衛隊は撤退しない」と表明しま  した。事実の確認が十分でない段階でいち早く「テロに屈することはできな  い」とものべて、香田さんを救出する道を自ら閉ざしたのです。10月28  日付『東京新聞』は、今年4月に高遠菜穂子さんら日本人5人の拘束事件で  武装グループと交渉したイラク・イスラム聖職者協会幹部が同紙に10月2  7日、自衛隊の撤退要求には応じないという「小泉首相の態度は、(武装)  グループに『早く、首を切れ』と言っているようなもの」と批判したと伝え  ましたが、それは当然のことです。小泉首相は「解放に万全を期す」ともの  べましたが、それはうわべのことで、実際には、香田さんを見殺しにし対米  追従政策を続けることを当初から決意していたと断ぜざるを得ません。

 香田さんの悲しい死は、日本政府が対米追従政策をただちに撤回すべきこと  を示しています。さもなくば、同様の悲劇が繰り返され、自衛隊員が殺し・  殺される悪夢のような事態が現実のものとなります。  繰り返します。小泉首相はイラクから自衛隊を今すぐ撤退させ、香田さんの  死の責任をとって辞任して下さい。

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市民の意見30の会・東京
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-29-12-305
Tel&Fax:03-3423-0185
e-mail:iken30@mwb.biglobe.ne.jp
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