世界のメーデー2002・ダイジェスト | |||||||
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世界のメーデー2002
日本では戦時体制によって禁止されたメーデーが、戦後1946年から復活し、今日に至っている。もともとメーデーは、1880年代にアメリカ合衆国の労働組合運動によって、労働時間8時間制を求めた運動として始まった。メーデーの歴史。海外のメーデー2002については、インディメディアやレイバーネットなどの草の根メディアが特集報道をおこなっている。世界のメーデー写真集。以下、ダイジェスト・ニュース。 ■フランス フランスでは全国で100万人をこえる反ルペン(極右の大統領候補)デモが行われた(写真)。パリでは極右デモに1万人が集まったが、労働総同盟(CGT)など主要な労働組合が参加する反ルペンデモは、それを圧倒する50万人という空前の規模となった。マルセイユでは、数万人の反ルペンの人々が、にぎやかな打楽器と歌とともに、National Front(ルペンの政治組織)のイニシャルを使った「Nはナチ、Fはファシスト」というシュプレヒコールで注目をあびた。またジダンなど有名スポーツ選手数百人も、「極右にレッドカードを」という声明を発表している。フランス労働者は、今回の大統領選挙では右派の二者択一という厳しい選択を迫られている。写真はパリ・バスティーユの抗議行動。 ■ドイツ ドイツ各地で、労働総同盟(DGB)などの呼びかける集会に、合計50万人の労働者・市民が集まった。「グローバル化にルールを」「6.5%賃上げを」などのプラカードが目だった。ベルリンやフランクフルトでは、「ユーロ・グローバリゼーションはもうたくさんだ」というルペンのレトリックを真似た極右勢力ネオナチ派(数日前に最高裁がネオナチのデモ禁止をくつがえした)と、新自由主義的グローバル化や戦争・差別に対抗してきた左派(彼らは移民の多い地区へのネオナチ派の侵入を阻止するための防御線を敷いた)との間で衝突があり、衝突を避けるためとして介入した警察(主としてパレスチナ過激派と左派との連携を警戒)による放水銃などで負傷者と数十人の逮捕が出た。他方、ライプツィヒでの金属労働組合の集会では、ストライキを前に、失業か賃金抑制かの選択を迫るシュレーダー首相に対して労働者からブーイングが起きた。 ■イタリア 3月にベルルスコーニ中道右派政権による解雇規制緩和に反対する、1000万人以上参加の超巨大ゼネストを敢行したイタリアでは、労働組合主催の集会・音楽祭などに全国で数百万人の労働者が集まった。ローマでは、オアシスなど左派系組合に招かれたミュージシャンのステージに、60万人以上が参加。ボローニャでも三大労組(CGIL・CISL・UIL)共催の、解雇規制擁護デモに15万人の労働者が参加。ミラノより ■アメリカ 4月20日に歴史的な平和行進が行われたアメリカでは、(9月に労働者のお祭りが別に設けられているが)各都市で青年たちやローカルユニオンによるイベント・抗議行動が行われ、草の根レベルでメーデー発祥地としての社会的伝統が生きていることを示した。 シカゴ、ロサンジェルス、ニューヨーク、サンフランシスコ(いずれもローカルレベルの労働組合員が加わっている)。その他のニュース ■メキシコ NAFTAなどによる外資導入で経済再建をめざしてきたメキシコ政府は、ここ1年、強い労働運動のために外資が逃げるという経済界・右派からの圧力を受け、労働時間を8時間から10時間に延長(残業手当なし)、ストライキ権縮小、有期雇用促進、解雇規制緩和などを内容とした労働法改革を進めようとしている。こうした中、労働者の権利を定めた憲法を守れと、全国労働者同盟(UNT)が、反新自由主義改革のメキシコ労働組合戦線(FSM)と共同歩調へ。メーデーでは主要労働組合共催で、こうしたフォックス政権の新自由主義改革に反対するデモが行われ、首都メキシコシティで10数万人の労働者が参加した。ニュース ■オーストラリア シドニーでは、学校の子供たちも参加したデモで、市内の交通が一時的にストップ。メルボルンより ■イギリス ロンドンでは労働組合(TUC)などによる大規模なプロテストが行われた。メーデー・フォトアート。写真は、ロンドンでのメーデー行進。 ■ロシア モスクワの赤の広場付近では、労働組合連盟(FTU)の集会が行われ、20万人が結集。同時に、カール・マルクス広場では、10数万に参加のコミュニストの集会が行われた。その多くはソ連時代の赤い旗を掲げていた。他方プーチン大統領は、FTUの集会に対し「政府と社会の力は、ロシアを豊かにするために用いられるべきだ」というメッセージを出した。 ■スイス チューリッヒでは警察が、数百人のデモ中の若者に対して(中心地のデモは禁止されていた)ゴム銃を発砲して暴力的な弾圧を加えた。また労働組合の行進に対しても、マスクをしている行進者に対して発砲があり、一部組合員が負傷。 ■フィリピン フィリピンではメーデーは公式の休日となっている。マニラでは戦闘的な労働組合(KMU)が15000人を動員してデモ。主要労組であわせて10万人がデモに参加。昨年は首相官邸で4人の死人が出たが、今年の反アロヨ・デモでは混乱はなかった。2万人参加の進歩的労働者同盟の集会では、経済グローバリゼーションと市場開放政策が、多くの労働者を苦しめていると叫ばれた。 ■マレーシア プランテーションでの農業労働者による、最低賃金制度と組織化の権利を要求したデモが、クアラルンプールで行われた。警察はそれに対して、子供含む20人ほどを逮捕(2001年から警察の許可のない集会が全面禁止になった)。 ■カンボジア プノンペンでは、時短・賃上げなどを掲げた労働者のデモ(1000人)が行われた。 ■インドネシア ジャカルタで1万人集会。全インドネシア労働組合連合などによるストライキと、メーデー休日化を求める国会前デモ5000人。 ■中国 天安門広場で式典、軍隊の行進。政府はメーデーの勲章(メダル)を、国に貢献したなどとして企業経営者にも授与。しかし黒龍江省の大慶油田、遼寧省遼陽市、撫順市、貴州省貴陽市など、国営企業改革で大規模な失業にみまわれている東北と西南地方の重工業基地(鉄鋼、石油、機械、軍需産業)では、生活防衛や憲法(労働者の権利)遵守、争議で逮捕された労働者リーダーの釈放などを掲げた数千人の労働者のデモが行われた。詳細記事。香港その他 ■韓国 ソウルなど全国9都市で、週5日労働制・民営化反対などを要求したメーデー集会に12万人の労働者が結集した。民主労総(KCTU)は、労働条件改悪や非正規と中小企業労働者の犠牲のない時短、発電・ガス・通信・鉄道の民営化阻止、南北対立を固定化する米軍支配反対などを掲げて、ヨイド公園で2万人以上の集会を開催(写真)。KCTUとの連携を進めつつある韓国労総(KFTU)もソウルで中央集会をおこない、数千人がミョンドン聖堂に向かってデモ行進を行った。5月3日労働省高官は、5日制問題について政労使三者委員会で協議を行うことを発表した。また高麗大学でメーデー前夜祭として、パート・臨時・派遣・移住者・特殊雇用職などの非正規系労組が女性労働組合や零細企業労組とともに、労働市場で多数派となった不安定雇用労働者の権利を求めて非正規労働者大会を開催した。 英語ニュース、非正規労働者大会・フォト、民主労総メーデー写真集、韓国労総決議文、韓国メーデーの歴史 ■ベトナム メーデー前日に、ベトナム対米戦争勝戦記念セレモニー。アジアその他の情報 ■イラク イラクではメーデーは公式な休日となっていたが、1990年経済封鎖の開始以降セレモニーは中止。今年は、労働組合員たちがバグダッドで集会、General Union of Workers の会長はイラクを守るデモだと会見。 ■イスラエル・パレスチナ 「テロとの戦争」の名でパレスチナへの不当な軍事支配を続けているイスラエルの中で、兵役拒否を表明する青年が増えている。メーデーの日、イスラエルのNGO(?)が、生活物資をもってパレスチナ人の住む占領地区に入り、現地の政治代表と労働組合の代表者と合流し、連帯を誓った。現地レポート ■アルゼンチン ■クロアチア 労働者の権利を縮小する政府に対するプロテスト。首都ザクレブでは、5000人以上の労働者が抗議集会に参加。横断幕には「変わるのはお前だ、労働法ではない」と書かれ、政府への警告を示すイエローカードが目立った。 ■ギリシャ アテネでは、1万人の抗議デモ。パレスチナに軍事占領を続けるイスラエルのシャロン首相と、テロとの戦争の名で世界を支配しようとする米国のブッシュ大統領の像を燃やし、大使館を包囲した。他方で労働組合は公共交通関係のストライキで、政府の策動を牽制。この日、アテネの市役所・銀行・証券取引所は閉鎖となった。 ■スペイン スペインでは全国75都市で、労働組合を中心に「失業給付改革」反対の抗議行動が行われた。 ■オーストリア オーストリアでは、労働組合と社会主義政党などによる、社会保障改悪に対する抗議集会が行われた。オーストリア労働組合連盟(OEGB)などが主催した、首都ウィーンのメーデー集会には10万人以上の労働者・左派市民が参加し、この間の右派連立政権による医療年金制度改悪、大学学費有料化、失業対策の遅れなどに抗議した。
Created byStaff. Created on 2002-05-04 17:00:52 / Last modified on 2005-09-05 02:58:52 Copyright: Default |