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甲乙オートテック事態は労組破壊工作が本質

[寄稿]労労対立に追い立てる警察、使用者側の論理

クォン・スジョン(現代車牙山工場社内下請支会) 2015.06.20 10:26

6月17日、金属労組忠南支部甲乙オートテック支会(以下支会)の組合員26人が労組破壊のために雇われた者から一方的な暴行を受けて病院に運ばれ、 一部は脳出血、眼球骨折などの重傷を負ったという消息を聞いた。 びっくりして甲乙オートテックに駆けつけ「労組破壊を目的に用役チンピラが偽装入社したというが、結局来るものが来たんだなあ。 今回きちんと防げなければわが組合員たちは、もう現場で群れになって歩きまわるチンピラに殴られながら働くようになったんだなあ。 結局、会社が望むのは私たちを殴りつけて、利益をあげたいんだな」と思われ、あきれた。 優しい資本はないとしても、これほど浅はかなのは、私たちを奴隷にしたいと甲乙資本が騒いでいる状況ではないのか。

正門に到着すると、暴行されて怒った支会の組合員たちが警察に申告し、 警備室2階の企業労組事務室に逃げた現行犯の逃走を防いで警察を待っていた。 4中隊の警察兵力が現場に到着し、警察は正門の入口にいた民主労総傘下忠南地域組合員に犯罪者を逮捕しにきたと言って道を開くように言った。 その上、警察兵力は拍手の中で暴行を行った者がいる企業労組の事務室側に行った。 ひどいのは、その次だった。 当然、2階の企業労組事務室に行って犯罪者を逮捕して降りてくると思ったが、時間が経っても逮捕しなかった。

牙山警察署の捜査課は支会の事務室で直接動画を見るなどして集団暴行の場面を確認したが、 暴力をふるった犯罪者を逮捕できないという立場を明らかにしたという。 そして警察は三日目に企業労組の事務室の現行犯に食事を配達してやり、 夜には夜食としてピザを上げてやり、企業労組の「使いっ走り」ではないかと非難された。

[出処:キム・ジェヨン メディア忠清現場記者]

これがいったいどういう状況なのか理解できなかったがその時、 検察の指揮を受ける警察が「労労対立」を調査していると伝え聞いた瞬間、 あきれてむなしい笑いが浮かんだ。 会社が現場に労組破壊を目的に特戦司令部出身や元警察出身が経歴まで偽造して用役チンピラを投入した事実について、 労働部が4月に特別勤労監督をしたのに時間をかけて「調査中」という言葉を繰り返す理由もまたここにあった。

忠南地方警察庁が6月18日に構成した「甲乙オートテック衝突事態捜査本部」の目的からもわかる。 忠南警察庁は「甲乙オートテック労組間の暴力事件に関し、事態の深刻性を考慮して捜査本部を設置」するとマスコミを通じて明らかにした。 大韓民国の厳正な法秩序の確立が、いつから用役チンピラを労働者と認めることになったのかを訊ねたい。

今回の事態が労組間の対立で、労組間の暴力事態だという警察の主張は、 「甲乙使用者側の新種の労組破壊工作で企業労組員が金属労組員を一方的に集団暴行」したという事件の本質を意図的に隠すものだ。 検察も警察も労働部も、いつも労働者ではなく金と権力の側だということは知っているが、それにも程度がある。 警察の「労労対立」のフレームは、会社が支配介入して複数労組を設立した不当労働行為、 元警察と特戦司令部出身者を偽装して労組破壊を目的に集団で新規採用した行為などを全面的に否定し、 甲乙オートテック事業主に免罪符を与えるものだ。

会社の労組破壊工作、用役チンピラを偽装入社させて作った御用労組、 用役チンピラによる生産現場での残忍な暴行、 これらすべての出来事の責任者である甲乙オートテック事業主を拘束処罰しなければ、 少なくとも罪のない労働者は現場で安全に働けない。 明白な状況に目をふさぎ、労労対立という言葉で使用者側に免罪符を与え、 暴行された労働者を被害者ではなく対立の当事者としての責任を負わせることは、 公共の法執行を放棄するものだ。

月給をもらって家族を食わせ暮らしていくために工場に出勤し、 一日中働く労働者たちを対話と妥協が可能な生産の主体と認めず、 殴りつけて利益をあげようとする浅はかな甲乙使用者側の行動は、 チンピラとどこが違うのか。 このチンピラの行動の保護に公権力を使わず、安全な職場を作るために使われることが法治国家の常識ではないのか。

検察と警察は「労労対立」というたわごとを並べ、暴力を犯した企業労組員にピザを差し入れるのではなく、 厳正な法秩序を確立するために集団暴行の現行犯を逮捕しなければならない。 そして再発防止のために労組破壊を計画し、チンピラのような新入社員を雇用した使用者を拘束処罰しなければならない。 労働部には、何のために特別勤労監督をしたのかを尋ねざるをえない。 労組破壊のために雇用された新入社員で構成された企業労組の許可を取り消し、 現場から新入社員たちを辞めさせるよう事業主に是正命令し、 これを聞かなければ拘束しろと検察に渡せば良い。 大韓民国の政府機関と警察が口を酸っぱくして話す厳正な法秩序の確立は、まさにこうしたことだ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-06-22 02:48:06 / Last modified on 2015-06-22 02:48:07 Copyright: Default

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