鉄道公社が強制転出を強行、労組は大規模集会で対抗

労組、チョ・サンマン組合員追慕集会...「葬儀の日程を無期限延期」

韓国鉄道公社と鉄道労働組合の対立が日が経つにつれて鋭くなっている。

4月3日に強制転出通知を受けた鉄道労組の組合員、故チョ・サンマン氏が自ら命を絶ったことをめぐり、労使が合意点を見出せずにいる。 鉄道労組と遺族は、△鉄道公社の謝罪 △チョ・サンマン組合員の鉄道公社葬の2種類を鉄道公社に要求したが、公社側はこれに関する立場を明らかにしていない。

故人が所属していた鉄道労組釜山地方本部の関係者は 「鉄道公社が故人の死に責任を取らず無返答を続けており、 労組と遺族は会社が責任ある措置を取るまで葬儀の日程を無期限に延期することにした」と明らかにした。

チョ・サンマン組合員の死で労使間の緊張感が高まっている状況で、鉄道公社は7日、726人に対して強制転出通知を強行した。 今回の措置について「長期間勤務者の苦情解消と共に地域間の人員の不均衡などの放漫経営と指摘された問題を合理的に改善する目的」で 「循環配転を実施する」と明らかにした。

循環配転の規模は現場3級以下の職員2万1016人に対して3.45%水準だ。 職務別には運転(機関士)職は0.9%(45人)、車両職2.2%(108人)等で、 他の職務への循環配転は排除して、同一職務内の配転に限定した。

だが鉄道労組は昨年、鉄道民営化を防ぐための23日間の全面ストに対する報復的強制転出だと対抗している。 労組は4月7日午後2時、大田駅東広場で組合員2千人が参加して 「故チョ・サンマン組合員追慕および非人間的な強制転出中断鉄道労働者決意大会」を開き、強く反発した。

特に労組は、電気員として働いていたチョ・サンマン組合員の自殺は、 強制転出に対するストレスと不安などによるものだと主張している。

これに先立ち労組は、強制転出を強行すれば再度ストライキに突入すると警告していた。 列車の運行において核心的な機関士と車両整備職の指名ストをする方案も検討している。

現場の反発も強いが、金泉・大田・天安で組合員が自発的に断髪したのに続き、 ソウル機関車支部・竜山機関車支部の強制転出当事者は 「強制転出反対無期限ハンスト座り込み」に突入した。

鉄道労組のキム・ミョンファン委員長は 「鉄道公社はチョ・サンマン組合員が強制転出の対象ではなかったと世論戦を展開し、 故人の名誉を失墜させるなど、幼稚な態度を見せている」とし 「公式な謝罪さえないばかりか、現場で野火のように怒りが広がっているのに結局強制転出を強行した」と批判した。

キム・ミョンファン委員長は 「労組は不当な強制転出に対し、人事委員会で一回の抗議の機会さえなかった。 鉄道公社が労組を徹底して排除したからだ」とし 「チョ・サンマン組合員が命がけで守ろうとした民主労組を死守し、 故人が願っていた強制転出の中断と民営化阻止、労組の団結のために闘争していく」と明らかにした。

民主労総のキム・ギョンジャ副委員長は 「歴史的に、発電会社、韓国通信などが強制転出により労組を無力化した」とし 「鉄道公社も職種と地域を分け、労働者たちを分裂させるために強制転出を試みている」と伝えた。 金副委員長は続いて「強制転出に反対し、民主労組を死守すればわれわれは必ず勝利できる」と話した。

公共運輸労組・連盟のイ・サンム委員長は 「チョ・サンマン組合員の死について、鉄道労働者ばかりかこの社会の労働者たちが怒っている」とし 「鉄道公社の崔然恵(チェ・ヨネ)社長はこの事態の責任を取って辞任しろ」と主張した。

集会を終えた労働者たちは、大田駅の東広場の片隅に設置されたチョ・サンマン組合員の焼香所と、 鉄道公社職員、警察兵力などで封鎖された鉄道公社ビルの入口に菊を献花した。 同じ時刻、鉄道労組の幹部らは鉄道公社側に抗議書簡を伝えた。

一方、鉄道公社釜山慶南本部馬山信号制御事業所(馬山)で19年間働き、3月4日に晋州駐在所(晋州駅)に配転になった電気員チョ・サンマン組合員は、4月3日午後3時45分頃、 慶尚南道昌原市の自宅で死んでいるのが発見された。 故人の遺体安置所は東馬山病院葬儀場に設置された。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可（ 仮訳 ）に従います。