8月16日早朝、キリュン旧工場にまた用役

ショベルカーの上で体当たり、「人がいるのに撤去強行するのは殺人行為」

8月16日午前6時、キリュン電子旧工場に用役をはじめとする撤去装備が再び 押しかけた。

ソウル市加山洞のキリュン電子旧社屋工場の前は、金属労組キリュン分会が籠 城している所で、14日にもショベルカーと用役が投入され、工場正門と塀を撤 去した。この過程で組合員1人が正門近くの警備室の屋上で抵抗し、警備室は撤 去できなかった。

16日早朝の強制撤去は、14日に撤去できなかった警備室を撤去するためだった。 だが警備室の前はキリュン分会の座込み場で、キリュン組合員たちはこれを防 ぐために死闘を繰り広げた。朝6時から続々と到着した用役は、14日の10人より 多い約20人だった。彼らはキリュン組合員をはじめ、キリュン分会を支援する 連帯団体の会員と体当たりをした。

特にショベルカーの進入を防ぐ過程で、用役はショベルカー上の組合員を引き 下ろし、ショベルカーの上で体当たりをするなど危険な場面が演出された。ま た、一部の組合員と連帯団体の会員は体当たりの過程で怪我をした。

キリュン分会は「人が上がっているのに撤去を強行しようとしている」とし、 「金川警察署はこうした場面を見ても手をこまねくなど、警察と用役の労組失 脚が続いている」と非難した。ソン・ギョンドン詩人もショベルカーの上で 「龍山惨事がここで再現されている」と鬱憤を晴らした。

用役と組合員との対峙状況は、午前7時にショベルカーが撤収して終わった。だ が、座込み場にはまだ撤収しない用役により、相変らず緊張が漂っている。キ ム・ソヨン キリュン分会長は「6年間の戦いが少しも変わらず、むしろ悪循環 が続いている」とし「特に用役はメガネをかけた人の顔を攻撃する殺人行為を 行い、頭を抑えるなどの暴力行為が明らかに強行されているのに、警察は全く 止めなかった」と声を高めた。

現在、キリュン電子旧工場敷地はKORTS D&D(株)が買収し、ここに先端ベンチャー ビルを建設する計画だ。だが工事のためには警備室とキリュン分会座込み場を 撤去しなければならないので、KORTS D&Dは14日に続いて16日にも用役業者を投 入した。だが労組はKORTS D&Dが労使交渉を仲裁するジェスチャーを取っていた が、態度を急変させ労組を弾圧していると反発している。

労組側は8月9日、KORTS D&D代表が「キリュンのチェ・ドンニョル社長と会った が、問題を解決する意思があるので10日に労使交渉を斡旋する」という言葉を 労組に伝えたと明らかにした。だが交渉は延期され、代表は態度を変えて「私 は最善を尽くした。すべて法の通りにする」と用役を投入したという。

また労組は、KORTS D&Dとキリュン電子チェ・ドンニョル代表理事との関係にも 疑惑を提起した。土地開発業者は変わったがコンソーシアムはそのまま継承さ れ、2008年に組合員を集団暴行した用役が今回も同じように雇われたという。

キリュン労組は「われわれはキリュン旧社屋の場所に建設されるアパート型工 場の裏にはやはりキリュン電子のチェ・ドンニョル会長兼社長が存在すると信 じている」とし、14日午前11時、キリュン旧社屋敷地売却疑惑を発表する記者 会見を行う予定だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可（ 仮訳 ）に従います。