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浦項建設…破壊されても受けられない合意案だ

浦項建設合意案否決... 再び選択した闘争

オドヨプ記者 odol@jinbo.net / 2006年09月14日12時42分

朝から家を守っている浦項建設労働者のチョン氏は苦しい。息子は学校に行き、 妻は仕事場に行った。スーパーでパートタイムとして働く妻の稼ぎでは、生活 費にも事欠く。息子が通う塾も、来月からはやめさせなければいけないかもし れない。近寄ってくる秋夕は考える余裕さえない。タバコぐらいはやめなけれ ばいけないが、ストライキの後は辞めるどころかさらに増えるのがタバコだ。

チャムセサン資料写真

ストライキをやめて働きたい。いや働かなければならない。だが今回の合意案 はとうてい受け入れられない。13日の組合員臨時総会で紛糾を繰り返し、反対 票を投じるしかなかった。これまでの闘争が残念だというわけでも、ハジュン グン烈士の死をそのまま終えることができなかったからでもない。

「合意案を可決したら現場に帰れるかといえば、そうではない。雇用が保障さ れず、ストライキを止めて戻る職場があるわけではない。頭を割られて死に、 家で冷たい目で見られながら戦った代価が今回の合意案ではいけない」。

約2000人が集まって合意案賛否投票をしたが、賛成は700人、反対は1300人だっ た。投票が終わって拘束されたイジギョン委員長の代わりのチェギュマン職務 代行は、責任を痛感して職務代行職を辞任した。

執行部のある幹部はため息を吐く。「合意案を作っても、可決されるとは信じ ていなかった。だが、想像以上に反対が多かった。実際の闘争に力がなく、交 渉で優位に立つのも難しく、このまま引き延ばすのもつらい。組合員の意思を 知ったからには、非常対策委を設置して闘争の力をまた作っていくしかない」。

今回の合意案は従来の団体協約で保障されていた人事原則の「組合員優先採用」 の条項も放棄する「改悪案」だと組合員は反発する。実際にストライキ指導部 は、専門建設業者が提示したこれまでより後退した妥協案を受け入れた。「こ のままストライキを続けるのは組織力を弱化させ、労組を破壊しかねない」と いう危機感からだった。

チャムセサン資料写真

「労組がこわれると言うが、合意案に賛成してストライキを止めたら組織を守 れるのか。改悪された団体協約案を受け入れた瞬間、労組は終わりだ」とチョ ン氏は興奮する。

「よかった。また戦うしかない。可決されたらどうしようかと何となく心配し ていた。今回の賛否投票の結果は、これまで平和な戦いを叫ぶだけの指導部の 不信任も含まれている」とし、一人一人がチョッキを着る。午後3時に開かれ る集会に行くためだ。

だがチョン氏の心は一進一退する。また頑張って戦えるのか、妻の視線はもっ と冷たくなるだろう、秋夕はどうしよう、息子の塾はやめさせなければいけな いのか…。次々と心配は続くが、チョッキを着て鉢巻きを絞める。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2006-09-15 06:25:13 / Last modified on 2006-09-15 06:25:29 Copyright: Default

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