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韓国民営化反対ストライキ

4月2日、発電労使交渉妥結、組合員は現場に復帰

2002年2月25日、韓国の鉄道、発電、ガス労組を中心とする公企業がゼネストに突入した。 ガス労組と鉄道はそれぞれ26、27日に交渉が妥結し、現場への復帰命令が下されたが、 発電労組は「民営化阻止」を掲げ、散開戦術でストライキを継続した。 ストライキは長期化の様相を見せ、 散開ストライキを続けている発電労組の団結力に、 当初、事態を楽観していた当局も焦燥感を隠せず、 警察力を動員した検挙や、 解雇の脅迫などで弾圧を始めた。

このような各種の脅しや会社側のストライキ破壊工作 にもかかわらず、ストライキ突入から一週間が経過しても ストライキの隊列は乱れず、当局はストライキの指令が流される発電労組のホームページを 「不穏」という理由で閉鎖を要請するという暴挙に出た。 これに対し、発電労組のページを運営する労働ネット/進歩ネットワーク側は要請を拒否、 強制的な命令があれば海外のネットワークと協力してあくまでもサイトの運営を継続することを宣言すると 同時に、不当な閉鎖命令に対してあくまでも闘うことを宣言、 警察からの要請を受けた情報倫理委員会は決定を3月20日に先送りしたが、 国内・外の強い反発により結局、サイトは閉鎖されることなく運営され続けた。

こうした発電労組員たちの闘争に、電力関連労組が発電労組を支援するための 連帯ストライキを計画するなど、多くの激励と連帯行動の動きも拡散した。 韓国の公共連盟は、海外の労働者・活動家に対し、支援要請を行い、日本をはじめ、世界各地からさまざまな支援・連帯のメッセージがよせられた。

激励メッセージの送信はこちらへ。また、当局のストライキ弾圧に対する抗議先は、こちら

この間、中労委の仲裁が出されたが、 労組側はこれを不満として拒否、また政府側も 社会元老与野党の議員をはじめとする多くの仲裁の努力や 衝突回避の努力にもかかわらず、民営化を「既定の方針」として 議論の対象にすることを拒否、労政の正面衝突の危機が高まった。

膠着状態の打開に向け、労組側は4月2日から全国的な規模のゼネストを用意、 それに対して政府側は警察力の投入や法的対応などで正面から対立することになった。 しかし労組側が予告したゼネスト突入の直前、最悪の事態を回避すべくぎりぎりの交渉が続けられ、 ゼネスト突入の直前になって発電労使の交渉が妥結合意案が発表された。

しかし、今回の妥結内容は、長い闘争を続けてきた組合員にとっては敗北を意味する内容であり、合意内容に対して民主労総内部からも 非常に激しい批判が相次ぎ、 民主労総は合意案を廃棄指導部全員が辞意を表明して、 対組合員謝罪文を発表した。 なお発電労組側の合意案の受け入れの可否は、4月8日に、組合員の投票により決定することになった。


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