[韓半島討論会](1) -民教協主催、チャムセサン後援で情勢討論会を開催 | |||||||
Menu
おしらせ
・レイバーフェスタ2024(報告) ・レイバーネットTV ・あるくラジオ(2/23) ・川柳班(2/28句会) ・ブッククラブ(3/20) ・シネクラブ(2/2) ・ねりまの会(1/31) ・フィールドワーク(足尾報告) ・三多摩レイバー映画祭 ・夏期合宿(8/24) ・レイバーネット動画 ●「太田昌国のコラム」第98回(2025/1/10) ●〔週刊 本の発見〕第376回(2025/2/7) ●「根津公子の都教委傍聴記」(2025/2/4) ●川柳「笑い茸」NO.159(2025/1/27) ●フランス発・グローバルニュース番外編(2025/2/2) ●「飛幡祐規 パリの窓から」第97回(2024/12/30) ●「美術館めぐり」第7回(2025/1/27) ★カンパのお願い ■メディア系サイト 原子力資料情報室・たんぽぽ舎・岩上チャンネル(IWJ)・福島事故緊急会議・OurPlanet-TV・経産省前テントひろば・フクロウFoEチャンネル・田中龍作ジャーナル・UPLAN動画・NO HATE TV・なにぬねノンちゃんねる・市民メディア放送局・ニュース打破配信プロジェクト・デモクラシータイムス・The Interschool Journal・湯本雅典HP・アリの一言・デモリサTV・ボトムアップCH・共同テーブル・反貧困ネットワーク・JAL青空チャンネル・川島進ch・独立言論フォーラム・ポリタスTV・choose life project・一月万冊・ArcTimes・ちきゅう座・総がかり行動・市民連合・NPA-TV・こばと通信
|
「揺れ動く韓半島、どこに行くのか?」 [韓半島討論会](1) -民教協主催、チャムセサン後援で情勢討論会を開催チョ・シネ記者 shin@jinbo.net 秋夕連休最終日にあたる先月19日、第4次六カ国協議の妥結が伝えられた。 北朝鮮が韓半島非核化実現のためにすべての核を放棄して早期にNPTに復帰し、 北朝鮮の平和的核利用権を尊重して適当な時期に軽水炉提供問題を議論するな どを主な内容とする6項目の共同声明をめぐり、専門家とマスコミは分析を吐 き出した。 『いずれにせよ韓半島非核化のための重要な進展だ』という評価から『具体的 なロードマップがなく、行く手は遠い』といった限界の指摘まで、相異なる評 価と分析が連日各種のマスコミを賑わわせた。統一運動陣営を中心とする進歩 陣営も、概して共同声明の内容に歓迎の意を示した。果たして今回の六カ国協 議の妥結は韓半島と東北アジアの平和に一歩近寄ったのだろうか? 民主化のための全国教授協議会(民教協)は、第四回六カ国協議に対する評価と 意見が溢れる中、先月30日に「揺れ動く韓半島はどこへ行くのか?」という題 名の討論会を企画した。民衆言論チャムセサンの後援で開かれたこの日の討論 会は、題名のとおり韓半島が揺れ動いているのは明らかだが、この揺れ動く韓 半島がどこに行くのかについては明確な診断と、それによる立場が必要だとい う趣旨で用意された席であった。 チュギョンボク、「民教協、学術的で専門的主題を悩み実践しぬく運動にする」 チュギョンボク民教協共同議長は、挨拶の中で「人間社会の人生は色々な層の 上で重層的に躍動するが、世界化という大きな波の中で新自由主義をめぐり、 多くの勢力の間に摩擦があり、ヨーロッパはヨーロッパ、アジアはアジアで動 いている。特にアジアは最近六カ国協議も成功したものの、多くの問題が山積 しているという現実の中にある」と、討論会を用意した情勢的な背景に言及した。 チュギョンボク議長は続いて「民教協では、韓国の社会階級問題と民族問題を 中心として、考え、活動してきた」とし「民教協は知識人の運動団体として、 専門家である学者を会員として活動している。その専門性を発揮して、学術的 で専門的な主題に取り組み、研究し、討論して、それを実践し抜く運動が必要 だ。今日の討論会で、私たち自身が東アジアの国際問題を考える機会を提供す ることができるのは非常に意味がある」と述べた。 民教協共同議長金世均ソウル大教授 民教協共同議長の金世均ソウル大教授の司会で進められた討論会は、ソンジュ ミョン韓神大教授とカンジョング東国大教授、ペソンイン明知大教授がそれぞ れ東北アジアの新秩序、韓米同盟問題、六カ国協議と北核問題に対する発表者 として、金スングク『平和作り(ピョナマンドルギ)』発行人、イヘヨン韓神大 教授、イムピルス社会進歩連帯政策編集局長が各々発表に対する指定討論者と して参加した。 ソンジュミョン教授は、脱冷戦期の米国主導からの転換期を迎えている東アジ ア秩序の中で、中国と日本、米国はどんな戦略を取っており、その中で韓半島 はどんな位置に置かれているかを考え、韓国が、そして民衆陣営が選択すべき 立場は何かという問題を提起した。 カンジョング教授は、韓米同盟の問題を細かく調べ、韓米同盟への根本的な再 検討と駐韓米軍の撤収なしでは、いかなる進歩的進展もありえないと主張した。 ペソンイン教授は最近妥結した第四回北朝鮮核問題の六カ国協議を評価しつつ、 軽水炉問題をめぐる争点と合理的な方案についての自身の立場を表明した。 金スングク発行人は東アジアと韓半島問題があり、『経済』と『安保平和』の 二つを総合した見解が必要だとし、政治経済学的な接近の必要性を強調して、 「東アジアの平和のために窮極的に新自由主義路線を解体すること急務」だと 主張した。 イヘヨン教授はカンジョング教授の発表に対して「歴史的な接近による結論が、 直ちに構造的分析へと進むのは無理」と指摘する一方、「国家の相対的自律性 の問題は非常に重要で、慎重でなければならない」として遠回しに指摘し、カ ンジョング教授の主張に異議を提起する姿勢を見せた。 イムピルス政策編集局長は、最近の駐韓米軍に関する闘争に言及して、「闘争 の争点が拡大し、闘争の気勢がさらに高まっていることは事実だが、全国的な 流れに拡張できないまま局地的闘争に制限されている」と指摘した。また、第 四回六カ国協議に関して、果たして今回の共同声明がジュネーブ合意と比べて 進展したと言えるのか、今回の会談の結果によって果たして韓半島の核の脅威 は減少したのか、明確に判断する必要があると述べ、懐疑的な立場を明らかに した。 ソンジュミョン、「進歩陣営、民衆的観点から望ましい国際秩序を設計する能力が必要だ」 ソンジュミョン韓神大教授 ソンジュミョン韓神大教授は「東アジア新秩序の形成と韓半島の将来」という 題名で発表を行い、現在の東アジア秩序がいかなる転換期にあり、米中日がそ れぞれいかなる戦略と立場を取っているのか、これに伴い韓半島はどのように 動くべきか、さらに進歩陣営ではいかなる立場でどんな実践的な動きを作るべ きなのかの問題に言及した。 ソンジュミョン教授は脱冷戦の条件の中で米国が覇権戦略の変化を取りながら、 東アジア秩序の転換を導いていると指摘し、その中で日本は民族主義的な国家 戦略を強化し、中国は高成長構図の秩序正しい管理と成長の維持を目標として 米国との緊張を保っていると話した。 ソンジュミョン教授は「生存のために結局東アジアの葛藤構造ではなく、東ア ジア協力構造に進むしかないのではないか」と指摘し、最悪のシナリオと最善 のシナリオを提示した。 ソンジュミョン教授が語る最悪のシナリオは、各国の複雑な対立要素を含む 『複合的力均衡体制』で、状況によっては対立を越える破局的な状況にまで発 展する不安定な体制に進むこと。これに反して最善は、『東アジアの進歩的な 国際秩序』で、ソンジュミョン教授は実質的に選べるのは『多者間協力体系に 民衆・市民的な関与と圧力』が増大した国際秩序だと伝えた。 ソンジュミョン教授は「民衆的立場から見ると、民衆的生存問題が引っかかっ ているにもかかわらず、進歩運動勢力は今まで国際秩序や東アジア問題からは 一歩下がっていた部分ある」と指摘し、「最も望ましい国際秩序は何か、これ を設計する能力が必要だ」と強調し、多くの人々の共感を買った。 カンジョング、「統一戦争と侵略戦争は排他的関係ではない」 「自身に対する攻撃、論理ない」一蹴 カンジョング東国大教授 最近、あるインターネットのメディアに『6.25は統一内戦』という主張を含む コラムを掲載し、保守言論の左右思想攻撃と国家保安法違反疑惑で検察に召喚 されたカンジョング教授もこの日の発表者として出席した。カンジョング教授 への世論の熱さを反映するかのように、この日の討論会には放送局や日刊紙な ど7つの報道機関の記者が集まり、カンジョング教授のインタビューをするな ど強い関心を示した。イヘヨン韓神大教授は「つまらない討論会になぜこんな にマスコミが関心を示すのか不思議だったが、カンジョング教授が来てくれた かららしい」と冗談を投げかけることもした。 カンジョング教授は「韓米同盟問題」という題名の文を発表しながら、論議に なっている『6.25統一内戦』の主張を再度繰り返した。カンジョング教授は、 彼の主張に対して猛非難を浴びせる保守勢力に対して「戦争の主体による戦争 目的として規定された統一戦争と侵略戦争は、並立的、両立的関係であり排他 的な関係ではない」と強調し「『侵略戦争なのになぜ統一戦争なのか』という 反論そのものが、そもそもでたらめだ」とし、自分への攻撃が論理的な根拠を 欠いていると指摘した。 カンジョング教授は1946年、米軍政庁が市民8453人に実施した世論調査の結果 を引用して「当時の人々は社会主義と共産主義を圧倒的に好んでいた」と伝え、 「現在の基準で過去の歴史を正当化するのは没歴史的結果論の誤りを犯すもの」 と主張した。 また「国連安保理決議は、6.25を異なる主権国家間の全面的な軍事行為として の侵略戦争だと規定せず、平和の破壊と規定」したと説明し、「もちろん国際 的な起源を持つ戦争だが、国連の承認という国際的基準によればこれは内戦で あり、侵略戦争になりえない」と主張した。 「米国に対する自発的奴隷主義から抜け出せ」 カンジョング教授は韓米同盟が根本的に反民族性、隷属性、反平和性、盲目性 などを持ち、いかに韓米同盟擁護論が虚構的かを声高に批判した。カンジョン グ教授は『米国戦争威嚇論』が歴史的な真実なのに、『北朝鮮戦争威嚇論』が 根拠もなくイデオロギー的に提起されてきたし、南韓軍劣勢論は「一種の詐欺 行為」に過ぎないと断言した。 カンジョング教授は特に「米国が私たちの命を救ったという恩人論と恩返し論 から脱出しなければならない」と繰り返し強調し、「米国を恩人として装う私 たちこそ崇米自発的奴隷であり、奴隷になって久しく、自分が奴隷だという事 実さえ意識できなくなったのではないかと反問しなければならない」とし、 『自発的奴隷主義』を批判した。 カンジョング教授は米軍の戦略的再編を中心とする最近の韓米同盟の根本的な 変換が「さらに歴史退行的」だと批判し、駐韓米軍の撤収とともに「隷属的な 韓米軍事同盟の代わりに韓・中、韓・日関係のように、一般的な友好親善協力 関係に韓米関係を変えなければならない」と主張した。 この日のカンジョング教授の発言は、また保守言論から総攻撃を受けている状 況だ。 ペソンイン、「現在韓半島非核化議論は、新自由主義の市場秩序攻撃を伴うという点に留意すべき」 ペソンイン明知大教授 ペソンイン明知大教授は第四回六カ国協議をいかにみるべきかを話した。ペソ ンイン教授は「限界点についての話が多いようだが、われわれが注意すべき点 は、むしろ米国のネオコン、北朝鮮の強硬勢力、韓国の保守勢力が六カ国協議 の成果に不満を示し、これを引っくり返そうする部分ではないか」と、『曖昧 性』により提起される限界論への自身の立場を明らかにした。 ペソンイン教授は、米国の交渉態度の変化に関し「北朝鮮を『圧制の拠点』と し、中国を狙う『民主化の前哨基地』として戦略的活用が可能だという計算も あるようだ」と話した。また北朝鮮が国際社会との関係改善により安全を保証 され、経済を立て直す意図で「一定程度北朝鮮が譲歩した」と主張した。 ペソンイン教授は軽水炉問題を中心に発表を続けた。北朝鮮が軽水炉に執着す る理由として、六カ国協議が多国間の信頼保障の枠組みであり、北朝鮮が『先 軽水炉提供』に固執する必要がないと指摘し、北朝鮮が要求する軽水炉支援方 案では「新浦軽水炉工事を再開することが最も合理的で、軽水炉提供は5ケ国 が分担し、対北朝鮮電力は韓国が、重油は米国が提供する」のが合理的方案だ と提示した。 ペソンイン教授は最後に北核問題の解決による韓半島の非核化が、新自由主義 市場秩序の攻撃を伴うという点が何よりも重要だと強調した。 ペソンイン教授は「常に私たちが見のがしているもののひとつが北朝鮮の核問 題と関する米国による新自由主義攻撃」と話し、「韓半島の非核化、そして東 アジアの非核化、全世界化非核化のために、韓半島の民衆勢力だけではなく、 東北アジアの民衆、世界の民衆が連帯して、反戦、反核、反世界化を作ってい かなければならない」と主張した。 争点を浮上させることができない点が残念 これに続く討論の時間には、指定討論者がそれぞれの発表に対する同意点と発 表者と異なる意見を提示したが、その過程で尖鋭な争点や議論事案を浮上させ られずに残念な思いをした。 特に、最後に討論会に参加したソウル大の金スヘン教授が「民族主義の話があっ たが、各国の政府や国家が国民全体の利益であるように言い、資本家と支配階 級の利益を貫徹しようとするので、現実的には民族主義という単語を使わない ほうが良いのではないか」と鋭く質問し、参席者の間で民族主義について意見 が行き来したが、時間の都合で議論を深められなかった。 この日の討論会では、全体的な東アジアの国際秩序について民衆運動陣営が進 歩的な姿勢を確保すべきだという話の中で、抽象的な水準ではあっても実践的 な課題が提出された点で、注目すべき発言があったが参席者の共感の他に具体 的な議論や今後考えるべき部分に付いての話はなく、残念な思いをした。 また、参席者全員が現在の駐韓米軍と韓米同盟問題の解決が急務だという点に 異見はなかったが、北核問題と韓半島非核化議論が新自由主義市場攻勢と脈絡 を共にしている状況で、どんな運動と実践が必要かという問題意識も共に投げ られた。 2005年10月04日5時05分 原文(チャムセサン)
Created byStaff. Created on 2005-10-06 10:33:54 / Last modified on 2005-10-06 10:36:46 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ |