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香港抑留者15日3時からハンストに突入

香港の親愛堂教会に滞在している韓国・日本の12人の活動家が5日の午後3時 (香港時間)から香港のスターフェリー乗り場でハンストに突入した。

午後3時、ハンストの開始を告げる記者会見が、香港市民や観光客で賑わうチ ムシャツイのスターフェリー乗り場で開かれた。記者会見では、韓国の農民と 日本のN氏が決意発言を行い、香港民衆同盟のエリザベス・タン事務局長から の連帯発言に続き、色とりどりの風船を飛ばした。続いて韓国民衆闘争団民主 労総参加団のヤンギョンギュ団長が決意宣言を朗読した。

「親愛堂教会で宿泊をすること」が保釈の条件なので野宿闘争はできない。そ のため、ハンスト参加者は午前9時から夜9時までスターフェリー乗り場でハン ストを続け、その後で警察署に移動して登録する。また、香港民衆同盟(HKPA) が毎晩7時から夕方9時までスターフェリー乗り場で開くキャンドル集会にも参 加する。

香港で活動している韓国民衆闘争団状況室の崔ヨンチャン氏によれば、「抑留 者たちの決意は高い。裁判への期待より、香港市民とともに戦って突破する覚 悟でハンストを始めた」という。

今後、香港現地の韓国民衆闘争団は8日の3時に、9日の国際行動の日に合わせ た集会を開き、曽蔭権(ドナルド・ツァン)行政長官の家の前でキャンドル集 会も開く計画だ。また、裁判前日の10日から観塘裁判所前にハンストの場所を 移動し、香港市民も24時間のハンストに連帯する。

[決意文全文]連帯と正義のためのハンスト闘争を始めるにあたって

まだ終わらないWTO反対闘争のために

われわれは2005年12月11日WTO第6回閣僚会議にあたり香港にやってきました。 われわれは農作業をしたり工場に通っている農民と労働者であり、街のホーム レスへの支援をしています。私たちの中には喘息で苦しむ人、恐慌障害に苦し む人、乾燥皮膚炎で苦しむ人もいます。また香港に来てすぐ、子供が生まれた のに拘束されたため、子供の百日のお祝いにも参加できなかった農民もいます。 そして、一日一日を鉄の粉をかぶって過ごさなければならない現場の労働者も います。

われわれはすべての人類が公正で平等な世界で暮すことを望んでいます。われ われは貧しい人も裕福な人も、誰もが教育を受ける権利があり、病気で生命の 危険があれば良質な医療サービスを受ける権利があると信じています。また、 われわれの飲み水と天然資源は先祖代々民衆が管理して利用してきたもので、 これは今もわれわれの権利だと確信します。食糧と農業は、穀物メジャーの手 中で翻弄されてはならず、人類すべての安全な食べ物のために保護されるべき だと信じています。しかし、WTOと新自由主義的な世界化は、こうしたわれわ れの信頼と権利を根底から奪っています。

われわれは、『自由貿易』と世界化だけが唯一の希望だというWTOの神話に抵 抗し、それとは違う『もうひとつの声』があることを知らせたかったのです。 われわれの暮しと生命、食糧、そして民衆の権利は商品ではないという響きを 作りたかったのです。しかしわれわれのは、自分たちの声を伝える効果的で有力 な手段を持っていません。われわれにとって、唯一の空間は『街頭』でした。

香港のWTOコンベンション・センターの中で、彼らだけの討論が進み、彼らの 声だけが溢れていた時、われわれは閣僚会議の期間中ずっと香港の『街頭』で、 香港市民と全世界から集まった民衆と共に、WTOが強要する神話に抵抗する 『もうひとつ声』を上げました。香港の街角での叫びは、韓国の農民だけの声 ではありませんでした。遠くの土地への権利を主張する無土地農業労働者の声 であり、教育と公共サービスを守ろうとする労働者の声であり、生態系の破壊 に抵抗するエコロジストの声であり、天然資源への自分たちの統治を主張する 先住民コミュニティの声であり、正当な労働の権利を主張する移住民労働者の 声でした。また、女性の権利を主張するフェミニストの声であり、米州大陸自 由貿易地帯(FTAA)に抵抗する米州大陸民衆の声でした。

しかしWTOと新自由主義体制は、民衆の声と真実を封じようとしています。こ こ香港も例外ではありませんでした。WTOと香港政府は、新自由主義体制に抵 抗する民衆の声と真実をポリスラインの中に閉じ込めようとしました。われわ れは、できるだけコンベンション・センターの近くで各国の交渉代表団にわれ われの声を直接伝えようと思いました。そのために、われわれは海に飛び込み、 三歩一拜の苦行に耐え、コンベンション・センターに向かいもしました。しか しWTOと香港政府は、われわれの行動と声、そして抵抗の権利を徹底的にポリ スラインの中に閉じ込めて統制しようとしました。さらに香港政府は、われわ れの叫びだけでなく、世界各国から来た1000人を越える民衆を閉じ込め、14人 の労働者農民を拘束するに至りました。

今、私たち12人のWTO反対デモ拘束者は、今日から無期限のハンストを始めま す。正しく平和な世界のために、まだ終わらないWTO反対闘争を続けようと思 います。世界各国から集まった民衆の叫びと、拘束された14人の闘争が正当だっ たことを確認しようと思います。

われわれは、この闘争がもう一度全世界の民衆と共有されることを願います。 特に、WTO反対闘争にいつも声援と支持を送って下さった香港市民と共有した いと願っています。人類の生存と民衆の権利が危機に置かれている時代。われ われは、そんな時代のまん中で、全世界の民衆とともに正しい世の中を切り開 きたいと思います。われわれは、こうした闘争を通して故郷に帰ろうと思いま す。われわれは工場で働いたり、土地と自然を友として農作業をする人々です。 故郷には家族と友人、同僚がわれわれを待っています。アジアの民衆にとって もうひとつの祝日である正月が近づいています。その日だけはわれわれの生活 の基盤の中で過ごしたいと思います。その日だけは家族、友人そして同僚と一 緒にいたいと思います。その日だけは全世界の民衆、そして香港の市民と共に WTO反対闘争の勝利を確認しながら、真の新年を祝いたいと思います。

WTO反対闘争。 まだ終わらない私たちの闘争です。

  1. 1.5 WTO反対デモ拘束者12人一同

文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2006-01-06 17:59:02 / Last modified on 2006-01-10 20:29:09 Copyright: Default

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