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LNJ Logo 韓国:政党解散最終弁論で法務部長官と統合進歩党代表が主張展開
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黄教安、危険思想情緒に訴える...李正姫、民主平等憲法の価値での活動を強調

[政党解散最終弁論]「統合進歩党、抑圧と飢餓の未来」 vs 「憲法37条2項を忘れず法案発議」

キム・ヨンウク記者 2014.11.26 09:29

1年近く続いた統合進歩党政党解散審判の弁論手続きが11月25日、 請求人と被請求人の最終弁論で終わった。

▲憲法裁判所で最終弁論に立った黄教安長官が話をしている。

この日、憲法裁判所の大審判廷で午後2時に開かれた最後弁論には、黄教安(ファン・ギョアン)法務部長官と李正姫(イ・ジョンヒ)統合進歩党代表が直接出てきた。 また双方の代理人の検察と弁護団も激しい法理論争を展開した。

黄教安長官は主に保守報道機関と保守団体が主張する従北理念論争の情緒に基づいた統合進歩党の活動を強調した。 しかし李正姫代表は民主労働党の時から、憲法精神の民主と平等の価値を実現するための活動だったことに焦点を合わせ、論理を展開した。

黄教安「平壌遠征出産、金正日哀悼放送した人が比例候補に」

黄教安長官は 「統合進歩党の解散は、憲法を破壊しようとする勢力から国民の安全と国家の存立を守るための憲法的決断」とし 「われわれの祖先は大韓民国臨時政府の時から自由民主的な基本秩序が保障される国を夢見て、 分断と戦争の厳しい試練の中でも北朝鮮の共産勢力に屈することなく自由民主主義体制を強硬に守ってきた。 自由民主主義は大韓民国が生まれた時から持っている生来的なDNA」だと明らかにした。

続いて「進歩的民主主義、民衆主権主義という美名で大韓民国の正統性を否定する勢力が政党の仮面をかぶって活動している」とし 「過去の主体思想派の地下組織から出発した彼らは、政党に侵入して不法と偽りで組織を掌握し、 結局統合進歩党を北朝鮮追従勢力の本拠地にした」と説明した。

黄長官の前に最終弁論を行った検察側は、 統合進歩党の前職・現職の主要党役員のほとんどが主体思想派地下組織である民主革命党の残存勢力で、 今も暴力革命を夢見て統合進歩党を緻密に掌握してきたと主張した。

黄教安長官は特に小さかった頃、 毎日国旗に敬礼をした思い出を語り、感情的な訴えかけを続けた。 彼は「運動場でサッカーをしていても、国旗への敬礼の放送があれば気をつけの姿勢をして敬礼をしました。 私が暮らすここは自由大韓民国、いつも考えてきました。 国際競技大会で太極旗が掲揚され、愛国歌が鳴り響く時に感じる胸がジーンとするような感動は、私たち誰もが同じでしょう。 しかし、ある時から太極旗が私たちの国旗ではなく、愛国歌が私たちの国歌ではないという人々が出てき始めました。 わが国に正統性がないとも言います。 TV討論で北朝鮮の3代世襲体制が正しいかと聞かれても答えません。 なぜ思想を検証するのかと話します。 『今太極旗がわが国の国旗で、愛国歌がわが国の国歌だ』、こんな説明までしなければならない状況になりました」と語った。

続いて「小学校のクラス委員選挙でもやらないような代理投票が統合進歩党で行われた」とし 「それなのに何の問題もないという。 代理投票が悪いと指摘されると、胸ぐらをつかんで集団的に暴力をふるったり、 神聖な国会議事堂のまん中に催涙弾が登場した」と話した。

だが統合進歩党の代理投票や韓米FTA国会批准阻止のための催涙弾粉投擲は、 統合進歩党の違憲性とは大して関係がない。 統合進歩党が主要イベントで国旗に敬礼をしないことも、国旗への敬礼に含まれる全体主義的な要素に対する象徴的反対だが、 保守勢力は理念論争を刺激する薬味のように混ぜ合わせてきた。 保守団体は最終弁論が行われている間、憲法裁判所の前で 「統合進歩党は国旗に対する敬礼も拒否する集団」と叫んでいた。

▲保守団体は憲法裁判所の前で集会を開いて統合進歩党解散を要求した。

その上、黄長官は 「組織でも、憲法価値を否定する勢力が非民主的な方法で主要党職と党内意志決定機構を掌握している」とし 「平壌に遠征出産をして、喪服姿で金正日(キム・ジョンイル)哀悼放送までした人を党の比例代表候補にした」と話し、 前日の11月24日に朝鮮日報が理念論争を刺激して特筆大書したファン・ソン党員の事例を積極的に紹介した。

黄長官は「統合進歩党の解散に関してぜひ考慮すべき点は、北朝鮮共産集団の威嚇と挑発にさらされている私たちの冷厳な安保の現実」とし 「スパイとして罰せられた人を核心幹部にして闘士と美化する政党、 北朝鮮共産集団の核兵器を容認し、3代世襲独裁に目をふさぐ政党、 解散の危機に直面すると急造した党大会でさえ太極旗と愛国歌を拒否する政党、 これがこの1年間、憲法裁判官の皆さんと私たちがこの席で一緒に確認した統合進歩党の衝撃的な実体」だと強調した。

黄長官は「統合進歩党の『進歩的民主主義』が実際に追求しているのは容共政府の樹立と連邦制統一による『北朝鮮式社会主義』の実現であり、 綱領も主体思想を指導理念として北朝鮮の対南革命戦略をそれらしくしたに過ぎない」とし 「大韓民国の正統性を否定し、時代錯誤的な北朝鮮独裁世襲政権に追従する勢力から大韓民国と憲法の価値を守るために決断が必要な瞬間」だと訴えた。

黄教安長官は最後に、 小さな蟻の穴が堤防全体を崩すという意味の「堤潰蟻穴」を紹介し 「統合進歩党が政党として存在する限り、国家と憲法を守り国民の安全を担保することができず、 政党解散の方法でなければ究極的な国家安保の確保は不可能だ」とし 「この事件は単に一つの政党を解散するかどうかの次元を超え、 わが国家の未来を決める分岐点になるだろうし、 われわれの子どもたちに自由と繁栄の未来を譲るのか、 抑圧と飢えの苦痛を担わせるかがかかっている」と訴えた。

李正姫「憲法に対する信頼が進歩政治の大黒柱」

黄長官が理念論争による反統合進歩党感情に訴えたのに対し、 李正姫(イ・ジョンヒ)代表は憲法に対する信頼が進歩政治の大黒柱だという趣旨の弁論を行った。

李正姫代表は 「私は憲法を韓国社会の多様な意見の共通の出発点であり、構成員相互の間で討論と合理的な解決を可能にする基準だと見る」とし 「憲法は民主主義の拡張、社会的多元性と政治的多様性の保障、表現の自由と政治的結社の自由の拡大という方向を提示して、 この方向で解釈・適用されることにより憲法は一層発展し、権威を高めていく」と述べた。

李正姫代表は 「『大韓民国の主権は国民にあり、すべての権力は国民から出てくる』という憲法第1条2項は、 労働者だという理由で、非正規職という理由で、アカという理由で、あらゆる排除と疎外、差別が堂々と行われる社会では空文句に過ぎない」とし 「『一緒に暮らし、人間らしく生きたい』という切実で素朴な夢を持つ人々が民主労働党と進歩党を作り支えてきたし、 彼らの夢の根本には、学がなく、貧しくても、アカだと後ろ指を差されても、 国民誰もが同じ大韓民国の主人だという憲法精神がある」と強調した。

▲最終弁論前の李正姫代表と被請求人側訴訟代理人団

李正姫代表は、 統合進歩党の解散に反対する労働者、農民、庶民の声を入れた映像を上映し、 「映像で見たように、進歩党は韓国政治で疎外された人々にとって、夢を実現する通路であり希望の集結体」とし 「政府の進歩党解散請求は、進歩党の存立や議員の地位を左右するだけに終わらず、 労働者・農民・庶民の政治的な意思を表現する権利と投票の権利を完全に奪おうとするもの」と反論した。

李正姫代表は、政府の違憲政党の主張には根拠がないと主張した。 李代表は「民主労働党と進歩党の国会議員としての私の議院活動の原則の出発点は憲法精神の具現だった」とし 「労働三権と集会結社の自由をはじめとする国民の基本権実現、経済主導者が調和し、バランスが取れた成長のための国家の経済政策施行と同じように、 古い法規定を法律と政策に実現させることが私がしたこと」と紹介した。

基本権関連の分野では、夜間集会処罰条項を廃止する集会とデモに関する法律改正案を出すなど基本権の原則的な保障を主張し、 経済関連の分野では憲法第37条2項の比例原則を最優先で考慮する法案と政策を考慮したと説明した。

続いて李代表は 「民主労働党が初めて登場した時は、多少破格的な主張に関心が集まったが、 今はその法案と政策が国民から信頼される時になった。 そのためには37条2項の比例性審査を通過しなければならないと判断した」とし 「2008年の総合不動産税法違憲判決の後も、 私は憲法裁判所が比例原則に外れないと判断した要素だけを総合し、 既存の税収を回復する改正案を提案した」と強調した。

李正姫代表は 「私が政策委の議長と党代表だった5年ほどの期間に、民主労働党と進歩党議員の名前で代表発議された法案は、すべて私が検討した」とし 「その過程では、いつも憲法37条2項を忘れたことがなく、 政党の最も重要な活動である法案の発議において法案が違憲だという指摘は一回も受けたことがない」と憲法精神を強調した。

また「むしろ憲法11条の平等権条項の精神により、財閥大企業に与えられる過度な税金減免をなくして税の公平性を高める法案などが 政府の一貫した財閥大企業中心の経済政策に押され、無視される違憲的な状況に耐えなければならなかっただけ」とし 「この期間、党のすべての討論は法案と政策、公約、懸案対応、統合と連帯方針の問題ばかりで、 民族解放民主主義革命だの、植民地反資本主義論だの、どんな革命理論も討論の主題になったことは全くない」と付け加えた。

李代表は「政府は現実に、民主労働党と進歩党が出した法案や公約、党が行った選挙運動については、何も違憲だと言えないのに、 なぜ党が確立したこともない革命論で北に操縦されて活動する違憲政党だと根拠なく断定するのか」とし 「党で一番重要な活動を総括してきた私が、暴力革命はたった一回も試みたり、準備したり、議論をしたこともないのに、 なぜこの党が暴力革命をすると勝手に推測するのか」と反問した。

続いて「国家情報院の違法な政党査察で作られた内乱陰謀操作事件が無罪判決を受けたのに、 政党解散請求を撤回せず解散判決に圧力をかける政府の行動は、政府自らが民主主義と憲法秩序を破壊している」と主張した。

李代表は「政府は政党解散を請求し、進歩党に対するあらゆる疑惑をぶちまけ、 マスコミはこれを増幅して報道した。 これだけでも相当数の国民は進歩党に疑問を持ち、党への支持と信頼は大幅に低下した」とし 「それでもさらに政府が違憲政党解散判決を勝ち取ろうとするのなら、 少なくとも疑惑や推測、推論ではなく、確定した証拠に基づかなければならないが、 この法廷での政府の主張をどんなに目を皿のようにして見ても疑惑と推測しかない」と指摘した。

続いて「政府の主張の核心は、 進歩党が連邦制統一を実現したら北朝鮮式社会主義を採択するだろうというところにあるが、根拠ない推測」だとし 「『進歩的民主主義』の根源が金日成にあると主張したり、誰がまずその言葉を書いたのかを遡れば、 大韓民国臨時政府の金九主席と議政院だったことが確認されるという史料と現代史研究者の証言がこの法廷に証拠として提出されたし、 憲法は『大韓民国臨時政府の法統を継承』すると明示しているのに、 政府は大韓民国臨時政府まで金日成の指図を受けた集団と罵倒しようとするのか」と反論した。

李正姫代表は従北攻勢を基盤とする理念論争についても 「保守言論と総編テレビは、進歩党は従北だという歪んだ印象を国民に注入し、 国家情報院の不法な大統領選挙介入の主要な手段もやはり従北攻勢だった」とし 「結局、政府は従北攻勢で作られた誤った印象を基盤として強制解散請求まで敢行した」と批判した。

李正姫代表は 「進歩党が指向する自主・民主・平等・平和統一は、自分たちよりもっと大切な存在である子供たちが、韓国社会で人間らしく暮らしていけるようにするもの」とし 「すべての国民が国の主人として尊重される世の中を作ろうというこの指向は憲法精神と完全に一致し、 憲法はこの方向で一層発展させなければならない」と強調した。

李代表は最後に「一人一人の失敗にもかかわらず、歴史は進歩すると信じる」とし 「憲法裁判所が政府の政党解散請求を棄却して、韓国民主主義の進展は止まらないということを見せ、 分断の苦痛と敵対意識さえ、民主主義をこれ以上後退させられないことを明確に確認してほしい」と訴えた。

▲最終弁論の前に統合進歩党と社会元老で構成された市民社会団体が統合進歩党解散反対記者会見を行った。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-11-27 09:36:33 / Last modified on 2014-12-24 19:12:04 Copyright: Default

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