5万人が都心で「セウォル号汎国民大会」と青瓦台デモ行進...警察と対峙
遺族ら「最後まで一緒に」...警察、鐘閣で放水を警告して解散推奨
ユン・ジヨン記者 2014.08.15 21:36
全国約5万人の市民がセウォル号特別法制定を要求し、
ソウル都心大規模集会を開いた。
セウォル号犠牲者遺族と市民は、朴槿恵(パク・クネ)大統領が決断しろとし、
青瓦台方向へと都心デモ行進を行った。
警察は鍾閣駅付近に警察兵力を配置してデモ行進を制止し、
放水の警告を続けてデモ隊と対峙している。
▲写真キム・ヨンウク記者
5万人都心「セウォル号汎国民大会」、デモ行進
遺族「最後まで一緒にしてくれ」と呼び掛け
8月15日午後3時、
ソウル市庁広場で「セウォル号特別法制定のため汎国民大会」に参加した5万余の市民は、
午後5時40分頃から都心デモ行進を始めた。
遺族は「青瓦台が答えろ」、「特別法を制定しろ」という横断幕を持ってデモ行進の先頭に立った。
遺族と市民はソウル市庁広場で乙支路1街方面へと行進し、
「特別法捜査権、起訴権保障」、「セウォル号特別法制定」、「大統領は約束に対する責任を取れ」というシュプレヒコールをあげた。
▲写真キム・ヨンウク記者
警察は午後6時30分頃、
乙支路3街駅で、鍾路方面の交差点でデモ行進を止め、
集会の参加者は道路を占拠して座りこみを始めた。
故ユ・エウンさんのお母さんは
「私たちが戦うべき相手が少なくないことを知っている。
だがこれからが始まりだ。
最後を見届ける。
10年、100年でも頑張る」とし
「初め(集会現場の)多くの旗を見て、
私たちが政治的に振り回されているのではないかと心配もした。
だが彼らもセウォル号に乗った被害者だった。
最後まで一緒に行こう」と声を高めた。
午後7時頃、遺族はハンストをしている光化門広場座込場に移動した。
主催側のセウォル号惨事国民対策会議は
「合法デモ行進は終了したが、特別な集会に参加する人は鍾閣駅に集まってくれ」と明らかにした。
▲写真キム・ヨンウク記者
デモ行進の参加者らは午後7時頃、鍾閣駅交差点に集結し、道路を占拠して座りこみに突入した。
警察は鍾閣駅-光化門方向の道路に警察バスと放水車を配置して放水を警告をしながら解散を呼びかけた。
この過程で参加者と警察との間で衝突が発生した。
9時30分現在、約千人の市民が鍾閣駅交差点で警察と対峙しながらデモを続けており、青瓦台に行進する計画だ。
2千の市民が鍾閣駅交差点道路を占拠…警察は放水車で「解散」命令、対峙中
これに先立ち午後3時、ソウル市庁広場では「セウォル号惨事家族対策委」と「セウォル号惨事国民対策会議」が主催する
「セウォル号特別法制定のため汎国民大会」が開かれた。
この日の集会には約5万人が参加し、全国各地域から100台ほどのセウォル号バスに乗った市民がソウルに集結した。
▲写真キム・ヨンウク記者
セウォル号の遺族らはこの場で、
△セウォル号特別法制定1千万署名運動、
△特別法制定まで光化門広場座込場死守、
△安全な大韓民国のための日常的活動実践を訴えた。
セウォル号特別法制定と責任者処罰について朴槿恵大統領の決断を要求した。
セウォル号家族対策委のチョン・ミョンソン副委員長は
「1千万署名を至急、完了させるために、家族対策委は全力をつくす。
そして提案を差し上げる。
一緒にして下さることを望む」とし
「これと共に光化門広場を一緒に守ってくれよう呼び掛ける。
私たちのベースキャンプであり、私たちの家族のもうひとつの家だ。
市民とセウォル号惨事家族が交わる出会いの広場にしてほしい」と訴えた。
▲写真キム・ヨンウク記者
続いて彼は「最後に真相究明のための特別法が制定されるように、
地域と職場で、学校で、多様な行動をしてほしい」とし
「国民を信じてここまできた。
しかも馬鹿正直にこれまできた道を進む」と声を高めた。
今日で33日間ハンストを続けているユミンのお父さんキム・ヨンオ氏は、救急車に乗ってソウル市庁広場に到着し、舞台に上がった。
キム氏は「政府は経済を云々してセウォル号惨事を埋めようとする。
だが安全という基礎なく、なぜ経済を立て直せるか。
政府は惨事の責任を避けるために経済を口実にして世論を糊塗する卑怯な行動を止めろ」とし
「偽善的で国民を無視する政府に対抗し、最後までやる。
腐敗、無能な政府権力がいくら特別法制定を妨害しても、最後まで諦めない」と強調した。
続いて「ユミンのような子供たちの未来のために、最後まで光化門広場にいる。
国民も私を信じて最後まで一緒にしてほしい。
私は特別法が制定されなければ、光化門広場で死ぬ」と声を高めた。
▲写真キム・ヨンウク記者
セウォル号国民対策会議のイ・テホ共同運営委員長も
「与野関係なく、もうセウォル号の話はやめて経済を助けようという。
セウォル号問題は過去の問題で、暮らしの問題は未来の問題だという。
十数年間聞いてきた言葉だ。
そうして費用を削減し、危険を甘受し、安全ではなくても死ぬほど働くだけの世の中で生きてきて、そしてセウォル号惨事がおきた」とし
「私たちを分裂させる悪賢い話にはだまされない。
われわれは絶対にセウォル号を忘れることができず、過去に留まることもできない。
セウォル号家族と共に未来に行く」と明らかにした。
海外の学者かの発言も続いた。
ソールズベリ大学のナム・テヒョン政治学教授は
「セウォル号惨事は新自由主義による無分別な規制緩和と民営化、
大規模な危機状況への対応体系を作らない政府、
利益に汲々とする利益集団が根本的な原因」とし
「強力な捜査権、起訴権がなければ、権力集団に対して構造的な問題を明らかにすることはできない」と釘を刺した。
ナム・テヒョン教授は「セウォル号惨事真相究明は政策のパラダイムを企業中心から人の命、安全、生活の質中心に変えるための第一歩」とし
「政府与党と新政治連合は、家族の要求を受け入れて徹底的な真相究明に必須条件である捜査権、起訴権を含む新しい特別法を制定しなければならない。
海外の学者もセウォル号の真相が明らかになる日まで、遺族と共に戦う」と明らかにした。
▲写真キム・ヨンウク記者
なおこの日の集会にはハンスト11日目の歌手キム・ジャンフン氏の公演も続いた。
キム氏は「この戦いが6か月、1年で終わらないかもしれない。
次の政権まで行くかもしれない。
だから勝ち取れるという肯定と希望、自信を持って、それぞれの位置でできる実践をしよう」とし
「こうした人々が5千万人いれば、大韓民国ははっきりと変わる」と強調した。
歌手イ・スンファン氏も舞台に上がり
「一点の疑惑もないようにセウォル号特別法を制定しろというのが無理な要求だとすれば、一点の疑惑があってもいいから何よりもはやく特別法を制定してくれ」と要求した。
なお8月15日、
セウォル号遺族と生存学生38人は、大田ワールドカップ競技場で開かれる
「聖母昇天大祭日ミサ」に参加し、フランチスコ法王と会った。
生存学生たちは法王に自分で書いた手紙と贈り物を渡した。
▲写真キム・ヨンウク記者
原文(チャムセサン)
翻訳/文責:安田(ゆ)
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Created on 2014-08-15 23:54:36 / Last modified on 2014-08-15 23:54:37 Copyright:
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