韓国:イ・ギョンフン執行部が座り込み非正規職の食事を切った理由 | |
[MenuOn] Home | ニュース | イベント | ビデオ | キャンペーン | 韓国 | コラム | About | Help [login ] | |
イ・ギョンフン執行部が座り込み非正規職の食事を切った理由議論(2) -非正規職座り込み中断を絶えず圧迫...美しい連帯は美しかったか
キム・ヨンウク記者 2012.01.11 18:39
*この文章の前半は キム指導委員を外部勢力と言ったイ・ギョンフンが進歩候補に立候補 です* 「2010年12月8日の食事を準備するなという『オーダー』があった」統合進歩党蔚山南区甲予備候補に立候補したイ・ギョンフン前現代車正規職 労組の支部長に降り注ぐ最大の非難は、イ・ギョンフン前支部長が基本的な人権 である『食事』を使って非正規職闘争を圧迫した点だ。一昨年の冬に25日間の 現代車工場占拠座り込みをした非正規職労働者と非正規職労組幹部は、イ・ ギョンフン前支部長に対してこうした疑いを抱いていた。 だがチャムセサンが当時の状況を取材した結果、食事に関する新しい事実がわ かった。現代車蔚山第1工場の2階で座り込みをしていた現代車非正規職が座り 込み中断を宣言して工場の外に出る一日前の2010年12月8日、正規職労組は 非正規職座込者の食事をまったく準備しなかった。この日、非正規職労組が 座り込みを解除するという正規職労組の誰かの判断のためだった。 当時、座込場で非正規職の食事搬入を担当していた正規職労組の関係者A氏は チャムセサンとの通話で「8日午前、いつも食事の人数などを知らせた(正規職 労組の)某室長から『非正規職労組支会長と首席副支会長が内部的に整理して、 座り込みを解いて出て行くことに決まったので、今日は食事を準備しなくても いい』というオーダー(order)があった。それでその日は食事を準備しなかった」 とし、その日、全く食事が上がらなかった理由を説明した。 ▲イ・ギョンフン前支部長 しかし8日の午前、非正規職が座り込みを解除する動きは全くなく、そのような 通知もなかった。チャムセサンはこれを非正規職労組の核心関係者に再度確認 した。むしろ非正規職労組は、7日の夜まで争議対策委員会を開き「交渉が前提 の座り込みの先解除はしない」とし、不法派遣正規職化の意味ある交渉結果が なければ座り込みを解除しないと繰り返し確認して、正規職労組に通知した。 当時、金属労組で交渉の支援に派遣され、座り込み団状況室にいたパク・ジョ ンギュ前金属労組交渉局長は、「8日の朝、座込場の入口を死守していた正規職 労組の常務執行幹部が全員撤収したが、座り込み団が降りる判断をしたとすれ ば、常執幹部が撤収する理由は全くなかった。またその日ストライキ賛否投票 をする理由もなかった」とし、食事搬入中断の背景に疑問を示した。 この日、食事搬入の中断と共に現代車正規職労組が取った一連の行為は、翌日 電撃発表された座り込み中断の発表に大きな影響を与えた。当時、非正規職 座り込み団の関係者は異口同音に「8日前から続いていたイ・ギョンフン前正規職 労組支部長と正規職労組の座り込み中断の圧迫は8日に最高潮になった」とし 「結局、8日の圧力に耐えられず、翌日座り込みを解除せざるを得なかった」 と明らかにした。 特に8日は食事が一食も入らず、座り込んでいた非正規職の気持ちは強く揺れた。 25日間、寝袋もなく寒さと飢えに疲れきっていた組合員に、それでも提供され ていたのりまき一本さえ切れたのは大きな苦痛だった。非正規職労働者たちは もう正規職労組は食事を入れないという信号と読んだ。 当時、ある非正規職組合員は「8日には空腹が重なったうえに仮差押さえの脅迫 も続き、家族の本格的な懐柔が激しくなり、家族と言い争いをした。この状況 で、さらに座り込みを続けるのは難しかった」と話した。 別の組合員は、座り込みを解除した日の9日の組合員総会で「今離脱する組合員 はもう腹が減ってだめだと座込場を出て行っている。腹がへって出て行く組合 員と一緒にどう最後まで行くのか」と非正規職労組指導部に座り込みを解こう と要求した。 ▲非正規職は正規職化に対する現代自動車社側の意味のある合意があれば座り込みを中断できるといったが、正規職労組は何か交渉をするには、まず座り込みを中断して交渉内容も懸案問題を中心に解決しようと要求した。 弾圧の分岐点だった2010年12月8日正規職労組の非正規職連帯ストライキ賛否日だった12月8日は、弾圧の分岐点に なった。まず会社は12月8日は一日中電気を切った。蔚山東部警察署は、現代車 蔚山1、2、3工場を占拠して業務を妨害した疑いで非正規職支会幹部、正規職の 代議員、金属労組幹部など10人に追加で逮捕令状を申請した。現代車社側は、 非正規職支会組合員323人への30億ウォンの損害賠償請求訴訟を蔚山地方法院に 出した。この日までの損害賠償訴訟対象者は419人で請求金額も162億ウォンに 達した。 会社と政権次元の全方位からの圧力と共に正規職労組の圧迫も共に進められた。 問題になった12月8日正規職労組の心理的圧迫は3つに圧縮される。△座込場の 入口を守っていた正規職常務執行(常執)幹部撤収、△非正規職支援全面ストに 対する正規職組合員スト賛否投票実施(非正規職支援全面ストライキは上級団体 の金属労組が決めたがイ・ギョンフン執行部はわざわざ正規職労組次元の賛否 投票を強行した)、△食事搬入中断だ。 ▲25日間寝袋もなく寒さと飢えで疲れた組合員にとって、せめて提供されていたのりまき一本が切れたのは大きな苦痛だった。 パク・ジョンギュ前局長は「前日の7日の晩、非正規職労組が国会議員の仲裁案 の『先座り込み解除』の要求を最終的に拒否し、正規職労組は8日午前に管理者 を止めていた常執幹部を座込場入口から撤収させ、すでに金属労組が全面スト を決めていた状態なのに全面ストライキ賛否投票をした。午前にこの知らせが 座込場に伝えられ、会社の損害賠償、警察の手配犯人拡大も伝えられ、昼食頃 に座込場からの離脱が始まった。その渦中で、夜まで全く食事が入らず、集団 で離脱する動きも出てきた。正規職労組がこの3つで座り込み解除の圧力をかけ たのは、ストライキ破壊行為」と座り込み解除前日の忙しい過程を説明した 一日二食上げたという食事、実は一食...座り込み長期化を防ぐため?食事に関して、もうひとつの疑惑も提起された。座込場に実際に搬入された食事 の量は、座り込み人数より、顕著に少なかった。 当時、非正規職労組の核心関係者のB氏は「座り込みが長期化し、正規職労組の 常執幹部1人が『われわれは少なくとも一日二食以上、きちんと上げているのに なぜ一食しか食べられないという声が聞こえるのか。非正規職労組が食糧を備 蓄しているのか』と尋ねた」とし「それで『実際、一食しか来ない』と言うと その人が『座込場の中には150人しかいないではないか』と聞いた。本当に驚い たことの一つだった」と当時状況を伝えた。 だが、実際の座込者の数はそれよりもはるかに多かった。B氏は「正規職労組は 非正規職労組の言葉を信じず、独自に人員把握までして食事を上げた」とし 「多くの座り込み離脱者が出た後、座り込み最後の日に出てきた人員も249人だっ た。その前には300人近くいた。正規職労組が食事を150人分上げると一日一食 しかない」と話した。 ▲座り込み解除前日の12月8日現代車労組がストライキ賛否投票を実施すると出した機関誌。12月6日にイ・サンス非正規職労組支会長が「先座り込み解除」に同意したと歪曲した拡大運営委過程の説明が含まれている。 パク・ジョンギュ前局長も「座り込みが長期化し、食事がとても不足し始めた。 私は状況室にいたので食事の数を正確に把握して話したが、正規職労組が把握 した数を送った」とし「このように一食しか上がらず、非正規職組合員はイ・ ギョンフン前支部長と正規職労組をさらに疑い始めた」と話した。 こうした状況のため、非正規職座込者は実際には座り込み最後の10余日間は、 一日一食か、二食食べられる日は備蓄していた菓子やカップラーメン、チョコ パイなどで間に合わせた。B氏は「正規職労組の幹部が私たちに食糧備蓄をした のかと聞いたのは、『座り込みを長期化しようとしているのではないか』とい う圧迫に感じた」と明らかにした。 正規職労組が推定した非正規職座込者の数と実際の座込者の数にこれほど違い が出たことについて、非正規職労組は「常執幹部が非正規職組合員の座込場へ の追加進入を防いだことで発生した」と明らかにした。座込場入口を守ってい た正規職常執幹部が座込場死守の役割の外に、非正規職座り込み団の出入管理 の役割もしていたという。 B氏は「食事人数の話から、われわれは正規職労組常務執行幹部が座込場入口に 立って非正規職人員統制行為もしていたことを知った」とし「常執幹部の一部 は誰が出て行くのかをチェックして、入る組合員には入るなと言って組合員が 抗議したこともあった。だが組合員はさまざまなルートを通じて座込場に入り、 正規職労組が把握していた人員と実際の人員に二倍も違いが出た」と説明した。 当時、工場の外で食事問題などの実務を担当した非正規職労組のC氏は「本来は 座込場の入口を第1工場代議員が順番に死守していた。ところが座り込みが長期 化する15日目頃、代議員を撤収させて正規職労組の常執幹部が出入管理をする と言って、非正規職組合員がひとりも入れないように、むしろ常執幹部が防い だ。私たちが会社の目を避けて他のルートから座込場の入口に行っても正規職 常執幹部が防いだ」と憤慨した。座込場に非正規職組合員が増え、座り込みが 長期化することを憂慮した正規職労組が、非正規職組合員の座込場進入を遮断 していたようだ。 しかし当時の正規職労組幹部A氏はこうした疑惑をすべて『誤解』と一蹴した。 A氏は「非正規職は食事の問題についてとても誤解している」とし「正規職労組 が社側の管理者と毎日衝突をして怪我をしながら食事を上げる努力も見なけれ ばならない」と正規職労組の真正性を強調した。 ▲座込場に食事を入れるために一日一日が戦争だったとし、美しい連帯を強調する当時の現代車正規職労組企画広告 座り込み解除前日、イ・ギョンフン前支部長が「投票箱封切り」最後通告8日、正規職労組の圧迫と会社、政権の圧迫により、非正規職座込者らの集団離脱 の動きが現れる渦中で、イ・ギョンフン前支部長はイ・サンス非正規職労組支会長 に最後通告をした。 B氏によれば8日の晩、イ・ギョンフン前支部長は非正規職労組を訪れ、「皆死 ぬかどうか選べ」とし「正規職支部は今日のストライキ賛否投票箱を封切る」 と最終通知した。 これについてB氏は「当時、投票結果の圧倒的な反対が予測されている状況で、 開票を強行するといったのは正規職組合員の反対を理由に正規職労組が非正規 職の連帯闘争から抜けるという意味だった」とし「座り込み解除を選べという 最後通告だ」と説明した。 B氏は続いて「その日、イ・ギョンフン前支部長が私たちに『最後の選択権を与 えるために、まだ投票箱の開票をしていない。さらに座り込みを続けるのなら 開票するしかない』と話した」とし「公権力投入も言及し、強い圧迫になった」 と再度強調した。 B氏によれば、イ・ギョンフン前支部長が最後通告をした後、正規職労組の核心 関係者が座込場に上がり、非正規職争議対策委員に「お前らが正規職労組と手 を切って行けると思うか。イ・ギョンフンを何とかなだめなければならない」 とし、座り込みの解除を説得した。 一方、パク・ジョンギュ前局長は、ストライキ賛否投票の結果を『反対』だと 予想した理由について「正規職労組の指導部が『非正規職に力を貸そう。スト ライキをしよう』と積極的に説得すれば、組合員は賛成しただろうが、イ・ギョ ンフン執行部は否決という表現を直接使わなかっただけで、露骨に否決を扇動 したし、外部勢力を理由にむしろ正規職と非正規職の労労対立を誘発した」と 説明した。 ▲非正規職労組座り込み中断後に正規職労組が発行した新聞。イ・ギョンフン前支部長はこの文で投票結果開票が非正規職と正規職が互いに傷つけかねないと明らかにした。すでに非正規職支援連帯ストライキ投票結果を事前に知っていたということだ。 美しい連帯と自画自賛したイ・ギョンフン前支部長の座り込み中断要求座り込み解除前日の2010年12月8日に発生した一連の出来事を理解するために、 その頃の『先座り込み解除』をめぐるイ・ギョンフン前支部長の動きを調べる 必要がある。 これに先立ち、2010年11月24日から26日間、正規職労組と金属労組、牙山、全州、 蔚山の現代車非正規職労組の3主体が会社に交渉要求案を決めるための会議で、 交渉要求案はまとまらなかった。 当時、正規職労組は座り込み事態の発端になった社内協力業者のドンソン企業 廃業問題と告訴告発問題解決に力を入れようとしていた反面、非正規職労組は 『不法派遣正規職化』という根本的な問題の解決のほうが切実だった。簡単に 結論が出ず、11月26日の夜にイ・ギョンフン前支部長が直接座り込み非正規職 組合員を集めてストライキ賛否投票を言い始めた。 「(正規職)支部は今まで皆さんの闘争を援護して支持してきた。皆さんが言う ように、すぐ正規職になれれば良い。しかし現実の壁は冷酷だ。使用者を交渉 に引き出せば交渉もできて、正規職化でも何でもできる。24日に6時間会議をし て3主体の意見案を出した。ところが皆さんが選んだ支会長や金属労組委員長の 話をそのまま信じない。気に入らないからと言って、組織の指導者を否定すれ ば何もできない。とても困難な議論をして合意した。それをめぐり、中央争議 対策委員の数人が『だめだ』と言えば、私が直接ここに居る人と会わなければ ならない。代表者がした話を否定すれば発展がない。最後の3者結論を出すため、 非正規職支会で今日は徹夜をしてでも整理して、会社を引き出さなければなら ない。今日整理できなければ私には最後の選択権がある」と話した。 この日、イ・ギョンフン前支部長が言及した『最後の選択権』は、上級単位の 金属労組が決めた非正規職労組支援連帯ストライキを組合員ストライキ賛否 投票で決めるということだ。 ▲蔚山非正規職労組は12月7日の夜に争議対策委を開き△会社との交渉を前提に第1工場の座り込みを解除しないという先座り込み解除不可原則を確認した。 だが非正規職争議対策委は27日午前1時30分まで会議を続け「正規職化について 成果ある合意なく座り込みを中断しない」という前提を合意案の文句に入れる ことを要求した。 すると12月6日、現代車正規職労組拡大運営委は「現代車支部(正規職労組)は、 非正規職ストライキによる組合員争議行為賛否投票を12月8日に実施する。8日 までに交渉の窓口が開設されれば、現代車支部は総会招集を延期し、非正規職 支会は第1工場座り込みを解除する」と一方的に決めた。座り込みは非正規職が するが、交渉が開かれれば無条件に座り込みを中断するよう正規職拡大運営委 が脅迫したのだ。 正規職労組はこの過程で、イ・サンス前非正規職労組支会長が座り込みの中断 に合意したという情報をマスコミに巧みに流し、それに対して非正規職労組が 直ちに「正規職化の成果ない先座り込み解除には合意していない」と反論した。 イ・ギョンフン前支部長が拡大運営委の途中で会議を中断してイ・サンス前支 会長と単独で面談した内容を歪曲編集し、拡大運営委に伝えた結果だった。 当時、非正規職労組の核心関係者のB氏は「当時、正規職労組がそこまでしたの は、はやく座り込みを解除させたかったから」とし「イ・ギョンフン前支部長 は、座り込みを解けば非正規職組合員と会わせ、現場活動も保障するといった が、非正規職労組の現場出入を使用者側が防いでも支部は特に努力しなかった。 正規職労組は、ただはやく座り込みを終わらせようという気持ちしかなかった。 結局、美しい連帯は責任逃れだった」と話した。 彼はまた「ストライキを整理させるためのイ・ギョンフン前支部長による各種 の提案自体が耐え難いもので、守らないという感じもしたが、それを無視して 行くのは難しかった」とし「力が強い正規職労組の要求は拒否できなかった」 と吐露した。 これについてイ・ギョンフン前支部長は3日、チャムセサンとの通話で「非正規 職への処遇改善も正規職化もどちらもできない状況で、私は小さいことから美 しい実践をすることが私たち責任だと考えた」とし「正規職化は(当時に)私が 今処理できない問題だと(非正規職労組に)率直に言った」と語った。当初から 正規職化はできないと判断し、座り込み解除に対する態度を決めたわけだ。 イ・ギョンフン前支部長はまた「全国の事業場で非正規職撤廃問題にここまで した委員長がいるか」とし「私も当時25日間、労労対立を防ぎ美しい連帯のた めに、毎日管理者と体当たりして、まだ右腕が良くない」と抗弁した。 ▲座り込み初期は一日2度の食事が安定して入ったため、非正規職組合員は列をつくって食物を運んだ。だが座り込みが長期化し、この列はなくなった。 パンドラの箱を開いた大法院、「現代車の不法派遣を正規職化しろ」と判決
|