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3団体、社会主義党の建設経路で意見の差が明確に

労働者の力、社労連、解放連帯、「社会主義運動と党建設」で討論

ユ・ヨンジュ記者 www.yyjoo.net / 2008年10月20日8時14分

「社会主義運動と党建設」を主題として、社会主義を標榜する3団体が一つの場 で討論会をした。3団体は名称と必要、闘争課題などには共感を示したが、経路 をめぐる意見の差が確認され、すぐ一つの統合した流れにつなげるのは難しい 展望だ。

10月18日、全教組ソウル支部で開かれた今回の討論会は、労働者の力、社会主 義労働者連合(社労連)、労働解放実践連帯(解放連帯)の三つの団体が共同主催 する形で開かれた。この日の討論会は、9月3日に社労連が釈放者報告大会で社 会主義党建設のための共同討論会を提案したことに従うもので、この後、3団体 が3回の企画団会議を行い用意した。

▲労働者の力、社会主義労働者連合、労働解放実践連帯3団体が共同主催した社会主義運動と社会主義党建設討論会. 150人の活動家が集まって熱を帯びた討論を繰り広げた。

党の名称と必要、状態診断、闘争課題は大同小異

-経過と名称:社会主義(労働者)党

3団体は共に社会主義党建設を目標に活動している。

労働者の力は3月15日と4月27日に開かれた22次総会で09年の初めに労働者階級 政党建設推進委を建設することにし、10月11日、労働者の力会員と現場、部門 活動家107人で構成された『社会主義労働者政党建設準備会』発足大会を開いた。

社労連は2月23日に発足大会を開き、各組織が社会主義労働者党の綱領・戦術・ 組織路線を正式化して提出、先進的な労働者がこれを討論する過程を経て社会 主義労働者党を建設しようと主張してきた。8月の国家保安法組織事件を経て、 公開的な社会主義労働者党建設討論会を提案した。

解放連帯は3月1日の会員総会で民主労働党離党を決め、労働者の政治勢力化を 実践するために社会主義政党の建設を提案した。6月7日の臨時総会では、組織 の統合方式や党建設の日程を中心とせず、主体力量の強化を中心に党を建設し ようという『社会主義政党先設計画』を確定した。

この他、この日討論会が開かれた同じ時間に発足した労働者進歩政党建設推進 委員会(準)(労建推)も「現在階級政党を推進している人もいて、社会主義綱領 を中心に党を作ろうとするグループもある」とし「組織大組織で彼らと討論し て、連帯して、労働者政治の道を模索する」と明らかにした。

このように、今年に入って社会主義運動と社会主義党建設議論が活発になった 背景には、李明博政権の発足と新自由主義政治危機、労働者政治勢力化10年の 評価、民主労働党の分化と二つの進歩政党出現に対する評価、新自由主義資本 矛盾の深化による代案としての公開的な社会主義運動の必要などが総合的に絡 んでいたと分析される。

-必要:なぜ今、社会主義党なのか

3団体はなぜ今、社会主義党かに対しても大きな認識の違いは見せなかった。

労働者の力は「民生破綻、生態危機、戦争危機、食糧および食べ物の安定性危 機、労働者階級内の分割と階層化、民主主義諸権利後退と弾圧の強化などが、 現代資本主義の矛盾と別物ではない」と主張し「新自由主義反対の水準を越え、 資本主義を克服しなければ現実的な解決は不可能」だと認識した。

続いて労働者の力は、△労働運動の改良化・制度化・官僚化、△民主労働党の失 敗による政治的シニカリズム、△資本の支配力拡張に対する運動領域拡張の困難、 △左派政治組織運動の状態などの診断から資本主義を克服する社会主義変革課題 を提示した。

社労連は社民主義・民族主義・議会主義・労組官僚主義に徹底的に反対する党 で、革命的社会主義綱領に基づく政治活動をする党建設を主張した。社労連は 「ハンギョレや京郷新聞の観点ではなく全面的な社会主義的・階級的な観点か ら組織」し「少なくとも週刊の社会主義政治新聞を発行し、現場労働者に体系 的な配布網を構築する党」を指向した。

今の社会主義党建設の必要について社労連は、「経済危機の苦痛を誰が抱え込 むのかをめぐり、資本と労働の一大激戦が不可避な状況で、議会主義二大進歩 政党と官僚的産別労組にこの決戦の運命を預けるのは、労働者を災害へ推し進 めること」と主張した。

解放連帯は、米国発の世界恐慌に言及して、ケインズ主義に代わった新自由主 義でも克服されない危機と、単純な新自由主義に対する懐疑の範囲に留まらず、 資本主義そのものに対する懐疑が触発されていると見て、社会主義者の関心を 訴えた。

解放連帯は「資本家のイデオロギー策動を暴露するだけでなく、現実社会主義 の崩壊以後20年を経て、全世界的な社会主義運動の歴史的後退に終止符を打ち、 社会主義運動を新しく大衆的な運動として発展させるべき」だと主張した。

-闘争課題:非正規職闘争、私有化阻止闘争

社会主義党建設において、どんな闘争を中心にするか。三団体は共に非正規職 闘争と私有化阻止闘争を強調した。

労働者の力は現情勢を突破する階級闘争企画が党建設企画と結びつくべきだと し「今の核心闘争課題である私有化阻止闘争の展開のために『私有化阻止共同 行動』建設と、各地域での私有化阻止共同闘争単位形成に注力」を提案した。 また労働者の力は、「私有化阻止を越え、反資本-社会化闘争を核心闘争課題に 設定し、そのために労働者大会以後『反資本-社会化実践団』を積極的に組織、 これを党建設運動と結合させる」という構想を明らかにした。

労働者の力はまた、社労連弾圧を契機に形成された社労連共対委への参加によ り、国家保安法撤廃闘争を党建設の重要な闘争軸に設定し、非正規職闘争も労 組による介入の狭い枠組みを超え、直接的、攻勢的で立体的な闘争組織化方式 が必要だと主張した。

労働者の力は最近発足した社会主義政党建設準備会も、反資本-社会化闘争、非 正規闘争、国家保安法撤廃闘争を核心3大闘争課題に設定し、闘争と結合する党 建設運動にならなければと付け加えた。

社労連は「社会主義者の政治闘争は、反独裁国民戦線に対抗し、反資本主義労 働者団結戦線を強固に展開する闘争」になるべきで、「非正規職撤廃闘争、民 営化阻止闘争、経済危機に対する闘争を李明博反対闘争と結合」させようと主 張した。

社労連はまた「逆に第2のキャンドルデモのような李明博反対闘争に積極的に介 入し、この闘争を非正規職撤廃、私有化阻止、経済危機闘争と結合」して、 「組織された労働者とキャンドルの未組織労働者の間の階級的団結を実現し、 反李明博闘争を反資本主義闘争に押し上げよう」と提案した。

解放連帯も事案別共闘を越え、社会主義者特有の政治闘争戦線を形成しようと 述べ、「一次的な懸案問題である公共部門私有化反対闘争、非正規職撤廃闘争 共同戦線形成から出発」するが、「そのために、たとえば『社会主義行動』の 名称の共同社会主義政治実践団」を構成しようと提案した。

解放連帯は「闘争の発展により闘争を過渡的要求(あるいは大衆行動綱領)闘争 に上昇させよう」とし、大衆行動綱領の必要を提起した。

党建設経路で明確な意見の差

この日の討論会で3つの団体は提案発表文で、それぞれの社会主義党建設経路を 明らかにした。労働者の力は『2009年推進委』建設を、社労連は『全国討論会 組織委』建設を、解放連帯は『綱領草案議論と共同理論紙』を党建設の経路と して明らかにした。

建設時期に対して労働者の力と解放連帯は2010年までを提示したが、社労連は 時期を明示しなかった。

-労働者の力:2009年上半期までに社会主義労働者政党推進委を共に建設しよう

労働者の力は、10月11日発足した準備会が公的の主体(提案主体)であるだけに、 『準備会の拡大を一軸に、もう一つの軸には社会主義政治勢力との討論等によ る推進委建設提案』し09年上半期まで推進委員会を共に建設しようと提案した。

労働者の力は党建設日程を上げることで、綱領・戦略と戦術の用意、運動主体 の革新を試みようという立場だ。

労働者の力は「綱領の討論とこれに基づく綱領の合意、運動戦略の用意と運動 主体の革新をまず前提にして、党建設運動を具体的日程に上げるのではなく、 建設する党の性格について合意できれば、党建設の日程を本軌道に上げること で、運動主体の革新と運動戦略用意の突破口が開ける」と述べ、社労連と解放 連帯との見解の違いを見せた。

労働者の力は「社会主義運動勢力が力を結集し、社会主義運動と党建設運動の 全面化に乗り出すことが今の時期の社会主義運動の戦略的課題」と判断して 「現場の先進活動家を党建設運動の主体として積極的に大挙結合させること」 が核心だと提起した。

準備会の推進委の建設過程で、社会主義政治勢力が「『社会主義指向の労働者 階級政党』、『代替権力(労働者民衆権力)樹立を目標とする変革政党』、『党 員が日常的に活動する党』といういくつかの核心的な内容への合意」が形成さ れれば、「現場の先進活動家が党建設の主体として結合する動力が大幅に強ま る」という主張だ。

-社労連:党建設運動全面化のための全国討論会組織委を建設しよう

労働者の力が社会主義政治勢力の準備会への参加による党建設を主張したのに 対し、社労連は全国討論会の開催で先進労働者の間での公論化と大衆的検証を 経ることにより、無所属の活動家を広く包括する社会主義者共闘戦線形成を提 案した。

社労連は「先進労働者、現場活動家が主体として参加する綱領・戦術の議論の ために、ソウルと蔚山などの主要地域で8回程度の全国討論会を配置しよう」と 提案し「解放連帯が提案する共同理論紙はこのような公開的で大衆的な討論会 が前提になれば意味を持つ」とし、討論会の重要性を強調した。

社労連は労働者の力の「推進機構による推進委建設」の提案に対して「公開的 で大衆的な公論化を実現するには、無所属の活動家を多く包括して大衆的な検 証構造を持つ一連の全国討論会を経なければならない」とし、既存の3つの政治 組織の会員以外に、200人以上の無所属活動家が参加する『(仮称)社会主義党建 設運動全面化のための全国討論会組織委員会』を構成することを提案した。

社労連は、全国討論会での討論のテーマとして、△現情勢と先進活動家の任務、 △社会主義綱領、△大衆行動綱領、△現段階労働組合運動、現場組織運動の診断と 課題、△戦闘的組合主義と社会主義、△南韓での革命戦略、△非正規職運動に対す る診断と今後の進路、△社会主義労働者党のイメージと建設経路の八つを提案した。

-解放連帯:綱領草案議論と共同理論紙を作ろう

解放連帯は綱領草案議論が党建設の思想的な土台を形成する最も中心的な役割 だと強調した。

解放連帯は「党建設問題が当面の日程に上がっていない条件で、綱領草案議論 のための別の委員会やチームを構成するのは現実的に意味がなく、また豊富な 討論を組織するにあたり、むしろ制約を加える恐れがあるので実践的共同理論 紙を通した方式が適切な形式」と明らかにした。

共同理論紙に対して解放連帯は、「党建設の時期まで、綱領草案をはじめとす る党建設に関する重要な理論的問題をまとめて議論整理していく手段」で、 「発刊時点に最低限の綱領的一致を入れる宣言をする」という設定だ。

また解放連帯は「建設する党の性格、過渡的要求(あるいは大衆行動綱領)等の 主題で継続的に社会主義者の討論会を組織し、社会主義的談論を形成」すべき だとし、2008年下半期に社会主義者大討論会組織を提案した。

党建設時期と関連解放連帯は、「社会主義者が全国的で大衆的な社会主義政治 闘争戦線を形成する力量を備えた時点」と明らかにし、遅くとも2010年には党 を建設しようと提案した。

▲カン・ネヒ教授の司会でキム・グァンス解放連帯、チョン・ウォンヒョン社労連、チャン・ヒェギョン労働者の力活動家が問題提起と討論を繰り広げた。

論争は活発、直ちに共同活動を始めるのは困難か

この日の討論会には150余人の活動家が参加、活発な討論がなされた。

最も大きな争点は、やはり党建設の経路。3団体がそれぞれ建設経路を提示する ことで、党建設のための問題意識が比較、討論されたという点で意味があった。 しかし、特定の提案に対する特定団体の全面的な提案が形成されない限り、当 面の党建設のための共同活動は難しいものと見られる。

綱領草案の討論と共同理論紙を主張した解放連帯のキム・グァンス活動家は、 労働者の力と現代自動車の現場組織である民闘委問題の解決を共同活動の前提 とした。2005年のリュ・ギヒョク烈士の議論をめぐり、当時の現代車執行部だっ た労働者の力の会員を懲戒措置しろという主張だ。

キム・グァンス活動家は「共同理論紙の最低限の合意はたった一つ、労働者国 家の樹立、PT独裁実現で労働者国家の実現に合意すれば、どんな組織とも一緒 にする」と話し、「ただし民闘委関連者を除名しない労働者の力は(対象では) ない」と線を引いた。

一方、労働者の力の『社会主義労働者政党建設推進委』の提案に対して、社労 連のチョン・ウォンヒョン活動家は「実際の3団体や、3団体以外の政治組織が すぐ統合しても、社会主義政党はできない」とし「先進労働者を政党に引き入 れなければ政党は不可能だ」と明らかにした。

チョン・ウォンヒョン活動家は「この2つの前提と同意の下で、政党建設運動と 政党建設の時期を捉え、全国討論会組織委提案の核心が先検証・後政党建設」 だとし、3団体以外に約200人の無所属活動家が参加する全国討論会組織委活動 を逆提案した。

社労連が提案した全国討論会組織委について労働者の力のチャン・ヒェギョン 活動家は、「責任ある答は準備会が主体なので、労働者の力次元では答えられ ない」と確認し「ただし準備会の事業計画や準備会の拡大強化だけの推進委を 考えていないので、さまざまな社会主義勢力が推進委建設に参加する討論会の 計画を立てている」と答えた。

チャン・ヒェギョン活動家はまた「準備会は現在107人で(組織に)何か月もかかっ た。(3団体の他に) 200人を作るのは別途の組織過程であり簡単ではない問題」 とし「200人は討論の主体だけでなく闘争まですることで社労連の組織建設経路 の核心のようだが、どう解いていくかは準備会が検討すること」と話し、余地 を残した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-10-22 10:02:54 / Last modified on 2008-10-22 10:02:56 Copyright: Default

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