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「労働運動が活性化しても景気に関係ない」

[インタビュー] 日本労組組織専門家・平賀健一郎

ユンソンヒョ記者

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(C)2003オーマイニュースユンソンヒョ

日本で長い間、労組のオルグとして活動を続け、 現在は中小企業労組の連合体の中小労組政策ネットワーク事務局長である 平賀健一郎(62)氏が28日、慶尚南道昌原を訪問した。 馬山自由貿易地域内にある韓国シチズン労組の日本遠征闘争を支援した彼は、 労使双方の協定書調印式に参加するために訪問した。

平賀氏は調印式を終えた後、慶尚南道地域の労働現場を訪ねた。 民主労総慶尚南道地域本部事務室だけでなく、 この日の午後から民主労総の闘争指針により昌原病院近くの空地に設置された テント座込み場とキャンドルデモの現場も訪ねた。 彼に最近の我が国の労働問題についてどのように感じているかを聞いた。

彼は60年代末から総評のオルグとして働いてきた。 彼が参加して組織した事業場は、東芝工場をはじめ数えきれない程多い。 60歳で定年退職をした後、いまは全統一労動組合内の中小労組政策ネットワークの 事務局長である。

彼にまず「日本でも労働運動と労組のために国の経済が悪くなるという話はあるのか」 と尋ねた。すると彼は首を振りながら 「むしろ労働運動が沈滞したために、経済事情がますます悪くなった」と話した。

「むかしは日本でもそのような話が出た。 ところがいまは労働運動が活発ではないのに、何故経済は疲弊してしまったのか。 労働運動と経済は何の関連もない。 むしろ労働運動が沈滞しているので、経済事情がより悪くなったと主張する学者は多い。」

平賀氏は、労働運動が沈滞したことで安全と火災事故の発生が増えていると分析した。 国鉄が民営化した後、安全事故がさらに増えたが、 事故多発の原因も労働運動が活発ではなかったためという。

彼は、労組活動が低調というよりも、管理者と雇用者にへつらうことが増えたと指摘した。 そして企業と現場の開発と創造意欲も落ちていると見ている。

「労組活動が沈滞して各事業場ごとに起きたのはQC運動のような生産能率運動だったが、 これが労組を無力化させる役割をした。 ところがいまはそのような運動を全くしていない。むしろ逆効果だったためだ。」

「日本は労働弾圧と損賠仮差押さえなどによる自殺事件はない」

労働者たちの焼身と自殺事件をどう見るのかを尋ねた。 彼は「胸が痛い」と語った。 彼は「損賠・仮差押さえ問題を解決しなければならない」と言って日本の事例を紹介した。

日本でも損賠・仮差押さえはあるものの、 労組の正当な労働三権による行為で発生した会社の損害に対しては 賠償を問うことができないようになっているという。 「たとえ損賠仮差押さえを出すとしても、組合に対してだけ執行され、 組合員個人に対しては責任を問わない」と彼は説明した。

平賀氏は20余年前、国鉄時代に発生した事例があると紹介してくれた。

「当時政府は、労組に対して202億円の損害賠償を問うた。 当時、国鉄労組はストライキができないと法で決まっていた。 これを破ってストライキをして、損害を与えたことに対して民事責任を問うた。」

だがこれも数年後、政府がすべて取り下げたと説明した。 民間企業では、会社が労組に対する損害賠償と仮差押さえをすることはほとんどないという。

平賀氏は「労働者が損賠仮差押さえために命を絶つことは日本では想像できないこと」 と話した。それとともに 「韓国シチズン労組の不当廃業闘争について、韓国シチズン使用側から 26億ウォンの損賠仮差押さえを労組に出したことも、 日本の本社の立場から見れば、納得ができないことだった」と彼は語った。

彼は、日本でも労働者の自殺は時々起きると紹介した。 ところがその原因は、我が国と事情が全く違っている。 日本では複数労組を認めていて、ある会社内の労組間で幹部の間で摩擦が起き、 苦痛を感じて自殺する事件が時々発生するという。 我が国のように、使用側の労働弾圧や損賠・仮差押さえで労働者が自殺することは 全く見つからないと彼は語った。

日本も非正規職差別という現状があると紹介した。 日本の労働者は約6000万人と予想され、このうち政府は25.5%が非正規職だと見ているが、 労働界では30%程度と見ているという。

日本は来年から、非正規職に対して3年間までを契約雇用期間にできるようにする。 今までは契約雇用期間が1年までだったが、延長されるという。 韓国は、その期間が2年になっている。

平賀氏は「非正規職に対する雇用期間延長などの差別要素をなくす努力があり、 労働界は政府側にそのような要求を引続き行っている」と話した。

2003/10/28午後6:30(C)2003OhmyNews

原文


Created byStaff. Created on 2003-11-01 12:04:26 / Last modified on 2009-10-01 23:58:36 Copyright: Default

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