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繰り返される女性雇用の衝撃…「雇用率上がっても不安定雇用が多い」

7日民主労働研究院『経済危機と女性労働者』イシュー・ペーパー発行

パク・タソル記者 2021.03.08 11:43

[出処:チャムセサン資料写真]

外国為替危機、信用大乱、金融危機、新型コロナ危機まで、 主な経済危機のたびに女性の雇用衝撃は男性労働者より大きかった。 20年前の経済危機状況よりも女性雇用率が増加した状況で、 女性の雇用衝撃が大幅に繰り返されているのは、 女性雇用の質的拡大が相変らずなされなかったためという分析が出てきた。

民主労総付設民主労働研究院は3月7日、 イシュー・ペーパー「経済危機と女性労働者」を発行して 主な経済危機状況を中心として女性雇用変化を調べた後、主要問題を提起した。 民主労働研究院は 「経済危機のたびに女性の就業者が大幅に減少して失業者が増加するのは、 経済状況によって簡単に雇用を失う脆弱な雇用に女性が多数従事しているということ」と明らかにした。

その経済的打撃が外国為替危機と比肩される新型コロナ状況は、 雇用衝撃もまた外国為替危機と似た点がある。 新型コロナ危機で賃金労働者数と非賃金労働者(自営業)数がどちらも減少したのは、 外国為替危機の時と同じように新型コロナ危機による雇用衝撃が深刻だということを現わす。 賃金労働者数と非賃金労働者数がどちらも減少する状況で、 女性の減少率が男性より大きく現れる。 また新型コロナ時期の女性臨時職の減少幅は男性より大きく、 臨時職と日雇いを合わせた減少幅の規模も男性より大きく現れた。

民主労働研究院は 「新型コロナ危機による雇用衝撃が女性にさらに深刻な影響を与えていることが分かる」とし 「労働市場内の性別格差がさらに深化する結果をもたらす」と憂慮した。 では外国為替危機の時より女性雇用率が増加した状況で、 経済危機の影響が女性に集中した理由は何か?

民主労働研究院は「女性雇用の質的拡大」が相変らずなされていないために発生する問題だと分析した。 民主労働研究院によれば、1989年から2020年まで、 男性は常用職割合が臨時・日雇いよりはるかに高く、 常用職を中心に雇用されているが、 女性は臨時・日雇いの割合が常用職より高く、 常用職の割合も2011年になって50%を越えた。 それでも2011年に常用職労働者のうち女性は34.9%に過ぎなかった。 外国為替危機以後、常用職労働者の女性の割合は上がっているが、 臨時職労働者の女性の割合も上昇し続けており、女性の不安定雇用問題が続いている。

金融危機経で女性非正規職の割合ぐんと増える

勤労形態別の変化を調べると、女性の不安定雇用問題はさらに深刻にあらわれる。 2008年の金融危機を経て、女性非正規職労働者の割合は大幅に増加した。 金融危機の当時の主な特徴は、 男性正規職の割合は増加して非正規職割合は減少するが、 女性は正規職の割合が減少して非正規職割合が増加したということだ。

▲非正規職労働者のうち女性の割合は金融危機以後大きく増加した。[出処:統計庁]

民主労働研究院は 「2007年に非正規職保護という美名の下に制定された『非正規職保護法』が施行された後、 不安定な雇用を法・制度的に『合法化』する影響が金融危機を経て女性に集中した」とし 「女性が労働柔軟化の主な対象になり、それによる被害が新型コロナ危機の時に女性で著しく現れた」と説明した。

女性就業者数が多い上位5つの産業で、女性の経済的地位も不安定だ。 2020年基準で女性就業者が多い上位5つの産業は 保健業および社会福祉サービス業、卸売および小売業、宿泊および飲食店業、製造業、教育サービス業で、 これらの産業に従事する女性就業者は全体女性就業者の63.2%を占める。 代表的には低賃金・不安定労働とされるケア労働、流通販売サービス職、学校非正規職などが5産業に含まれる。

▲新型コロナ危機から労働者増減人員数を調べれば女性臨時職減少が男性より大きく現れている。[出処:統計庁]

新型コロナ危機で女性が集中する5つの上位産業の労働者減少は、 女性臨時職で著しく現れた。 産業全体で減少した女性臨時職は20万6千人で、 このうち上位5産業で減少した臨時職は17万人(全体減少の82.5%)だ。 女性就業者が多い上位5業種で雇用衝撃がどれほど大きいのか現わす。

また就業者が増加した保健業および社会福祉サービス業の場合、 臨時・日雇いが56.1%を占め、不安定な雇用問題を見せている。 感染病災害に対する対応とケア労働が「必須労働」として重要視され、 保健業および社会福祉サービス業分野の就業者が増加したが、 雇用の質の改善は全く進んでいない。

▲新型コロナ影響が現れる以前の2019年基準、従事者地位別に女性割合を見ると全般的に常用職は該当産業の女性割合より低く、臨時・日雇いは高く現れる。[出処:統計庁]

その上、女性労働者は5人に1人が5人未満事業場で従事しているほど、 小さな事業場に従事している割合が高かった。 小さな事業場の場合、女性は常用職より臨時・日雇い割合が高く、 労働環境や賃金および労働条件の差別が改善されにくく、 労働組合の保護のような集団的な恩恵を全く受けることができずに 経済危機では被害がより大きい。

2020年基準、事業場規模別に女性労働者分布を調べると、 労働関連法の死角地帯である5人未満事業場での女性の割合が201万9千人で22.2%に達した。 女性労働者の1人以上が5人未満事業場に従事しているわけだ。

今回のイシュー・ペーパーを作成した民主労働研究院のチョン・ギョンユン研究委員は 「『男女雇用平等実現』を目的とする男女雇用平等法が制定されて33年以上経つが、 相変らず女性労働は男性生計扶養者の労働力に付随的な二次的労働力、 家族の付加労働者と扱われている。 企業は労働費用削減のために労働柔軟化対象に女性労働力を積極的に活用している」と批判した。

続いて「このように女性労働の位置が構造化される間、 これを改善する国家の役割が見られない」とし 「これから性平等労働に関する法と制度がきちんと作動しているのか、 作動しない原因についての検討と議論が必要だ。 そして制度を執行・運営する国家の役割と『性平等労働』と『性平等社会』のための国家運営の哲学に対する根本的な問いが必要だ」と強調した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2021-03-13 14:54:59 / Last modified on 2021-03-13 14:55:00 Copyright: Default

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