本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:障害等級制が犯した社会的殺人
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1397902365854St...
Status: published
View


障害等級制が犯した社会的殺人

故ソン・グキョン氏キャンドル追慕祭、17日夜8時にソウル大病院で開催

カル・ホンシク記者 2014.04.18 10:44

▲障害等級制犠牲者 故ソン・グキョン同志のキャンドル追慕祭が17日にソウル大学校病院葬儀場で開かれた。

4月17日、ソン・グキョン(53、重複障害3級)氏が火傷後の急性肺炎などの症状で息をひきとった。 ソン氏の追慕祭に参加した人々は故人の死は社会的殺人だと叱責した。

障害等級制犠牲者の故ソン・グキョン同志のキャンドル追慕祭が17日午後8時、 ソウル大学校病院葬儀場の前で、障害等級制犠牲者 故ソン・グキョン同志葬儀委員会 (以下 ソン・グキョン葬儀委)の主催で開かれた。

この日の追慕祭に参加したソン氏の同僚と障害者団体活動家らは、 施設から出て自立生活しようとしていた故人が障害者自立生活を保障しようとしない国家と社会により、死に追いやられたと糾弾した。

昨年10月に施設を出た故人は、城東区にある自立生活体験ホームで暮らしていた。 故人はマヒが強く、一人では日常生活が困難だったが脳病変5級、言語障害3級で重複障害は3級と判定され、 活動支援サービスは利用できなかった。

そのため故人は障害等級の再審査を申請したが、国民年金公団障害審査センターは2月、 従来と同じ脳病変5級、言語障害3級と判定した。

4月13日、ソン氏は火事が起きたが他人の助けがなければ歩くことが難しく、 事故現場から脱出することができず、強い言語障害のため周辺に助を求めることもできなかった。 結局、故人は顔、背中、肩などに3度の火傷をして集中治療室に運ばれ、治療を受けたが、 4日後の17日午前6時20分頃に亡くなった。

この日の追慕祭で城東障害者自立生活センターのチョン・ドンウン事務局長は 「区庁、国民年金公団、保健福祉部がクキョン先輩の葬儀場にきたが、慰労にならない。 まさに先輩が門を叩いた時には会いもせず、なぜ死んでから手を差し出すのか」とし 「活動補助さえ支援されていれば、今頃先輩は同僚と会いながら、これまで学べなかったことを勉強していただろう」と叱責した。

チョン事務局長は「保健福祉部は遺憾の意を表わしたが、絶対に残念だで終わらせてはいけない」とし 「第2のクキョン先輩が出ないように、ぜひとも保健福祉部長官の謝罪を受ける」と強調した。

全国障害者差別撤廃連帯のパク・キョンソク常任共同代表は 「警官たちは明日朝8時30分、国立科学捜査研究院で解剖検査するという理由で故人の遺体を持っていこうとする。 すでに火傷で死亡したという死亡診断書まで出ているのに、なぜ今になって解剖検査をしようと言うのか」とし 「火事が起きて人が死んだのに、公権力が出てきて遺体を持っていく状況を黙って見ていられない」と糾弾した。

朴常任共同代表は「これ以上障害等級制で人が死なないように、皆さんが力を貸して欲しい」とし 「毎日毎日大変だが、しっかり故人を送ろう」と訴えた。

ソウル障害者差別撤廃連帯のチェ・ヨンギ共同代表は 「これまで故人は望みもしない施設で27年暮らした。 最低の基本的な権利を保証されて暮らすために地域社会に出てきたが、 障害等級が3級だという理由で所得保障も活動補助も受けられなかった」とし 「施設居住の障害者は自立生活を夢見ているが、障害者が自立生活できるような社会制度は作られていない。 それで故人のように死んでいく人々が出る」と叱責した

障害解放烈士団のパギム・ヨンヒ代表は、故人の死を惜しみながら 故人の夢を生き残った人が守ろうと明らかにした。

「ソン・グキョン氏は障害3級を受け、活動補助も受けられずに死んでいきました。 クキョン氏が自分の人生を選ぶことを守ってやれずに残念です。 そのように寂しく死んでいった恨みをはらせず残念です。 なぜ彼が死んだのかを社会的に伝えられず、保健福祉部長官の謝罪も受けられずに残念です。 クキョン氏をこのようにして送ることはできません。 私たちの手でちゃんと守りましょう。 …クキョン氏は自由な人生を望んでいました。 クキョン氏が夢見た人生を、私たちが守ってさしあげましょう。」

ノドゥル障害者夜学のヒョン・ジョンミン美術教師は、 障害等級とバーターした故人の人生を返してくれと訴えた。

「クキョン氏を返して下さい。 クキョン氏と会って交わす多くの目くばせと笑いを返して下さい。 合理的に障害者福祉をすると言って作った障害等級制、そのすばらしい等級3級とバーターされたクキョン氏の人生を返して下さい。」

続いて労働歌謡作曲家、キム・ホチョル氏のトランペット追慕公演で この日の追慕祭を終えた。

一方、この日ソン・グキョン氏の葬儀場には、故人の同僚をはじめ 多くの人々の弔問行列が続き、国会議員、保健福祉部、障害審査センターの関係者も この日、葬儀場を訪問した。

故人の葬儀は「障害等級制犠牲者故ソン・グキョン同志障害者葬」で行われる予定だが、 日どりは未定だ。

▲ソウル大学校病院葬儀場に用意された故人の遺体安置所

付記
カル・ホンシク記者はビーマイナーの記者です。この記事はビーマイナーにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-04-19 19:12:45 / Last modified on 2014-04-19 19:12:46 Copyright: Default

関連記事キーワード



このフォルダのファイル一覧上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について