韓国:MERS営利病院に流れ弾、公共医療の重要性が浮上 | |||||||
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MERS営利病院に流れ弾、公共医療の重要性が浮上「伝染病の恐怖の前では営利病院は無用」
キム・ヨンウク記者 2015.06.08 20:09
6月5日、保健福祉部が国立中央医療院をMERS拠点医療機関に指定し、 既存の入院患者を9日まで他の病院に移す(転院)することになり、 ホームレスや低所得層の入院患者に対する対策と公共病院の施設拡充が切実だという指摘が出ている。 野宿者人権団体「ホームレス行動」は6月7日、 ソウル市のMERS非常対策本部に文書を送り 「野宿者から脱落者が出ないように措置してくれ」とし 「墜落骨折で入院していた貧民街の住民A氏は、 病院側の退院要求を受けて療養病院に転院したが、 国立医療院からきたという理由で強制退院させられ、 やっと他の療養病院に入院した」と伝えた。 ホームレス行動のイ・ドンヒョン活動家はチャムセサンとの通話で 「現在、自分の病気は一番苦痛が激しいが、 治療もせず、転院も他の病院は受け入れず、 野宿者や低所得層が苦しんでいる。 病気にも序列があるようだ」とし 「野宿者が他の病院に必ず入院できるように、 支援システムを整備しなければならない」と強調した。 イ・ドンヒョン活動家はA氏の事例の他にも6月7日に国立中央医療院に行き、 助けが必要なB氏と会った事例も伝えた。 彼によれば、B氏は糖尿で入院するほど悪い状態だったが、 MERSに感染していないという診断書がなく、療養病院は受け入れなかった。 B氏は結局、保健所で検診を受け、ホームレス行動の支援で野宿者施設に入ることになった。 C氏の場合は、地方医療院に転院することになったが、 未納の非給付医療費があるため病院側ともめた末、何とか転院した。 A、B、C氏はそれでも貧困、社会福祉団体が保護者になったため、転院や施設に入れたが、 個別に入院した低所得層の患者は至急な対策が必要だという指摘が上がっている。 2003年にサーズが流行した時、米国医師協会誌に掲載された感染病の対処方法などに対するある論文では、 不確実性が存在する時に考慮すべき倫理的な問題を提起した。 医療団体の「健康と代案」のホームページで紹介されたこの論文は、 「特定の集団に有利だったり不利な方式で(感染)管理対策が進められてはいけない。 階層や集団とは無関係に、同じ管理対策が平等に執行されなければならない」と説明している。 だがMERSが荒れ狂った大韓民国では、利益だけを追求する病院を規制できず、 営利病院が伝染病により無力化し、むしろ階級的な側面で現れているという指摘が出た。 ソウル大のクォン・ヨンスク教授は自分のFaceBookに 「伝染病の恐怖の前で営利病院は無用の物だったことがわかった」とし 「その結果、国立医療院がMERS拠点病院に指定され、 その病院の既存の患者だった貧しい庶民層の患者が病床を空け、追い出されている」と批判した。 クォン教授は「平常時には金持ち、中産層が利用もしない金持ちで施設が良いサムスン ソウル病院などを利用していた人たちが、 結局伝染病の恐怖の前には資本でなく公共病院を頼るほかはない」と付け加えた。 貧困社会連帯のカン・ドンジン執行委員長は 「人権弁護士出身の朴元淳(パク・ウォンスン)市長がもっと上手くMERS対策をするためには、 国立医療院の事例のように低所得層が結果として被害をこうむる事例がないように、 細かく調べなければならない」と要求した。 保健医療労組のチョン・ジェス政策局長は今回の事態を通じ、公共医療の重要性を強調した。 彼は「政府が国立医療院を拠点病院に指定したのは必要な措置だったが、 低所得層に流れ弾が飛んだことに対しては、それなりの対策を樹立しなければならない」とし 「国家が地方自治体と協議してソウル医療院や北部病院などへの転院を積極的に協議し、 解決すべきだったのに、そのような努力がなかった。 政府は指定病院に決定するだけで対策がない」と批判した。 チョン局長はサムスン ソウル病院の問題については 「アジア最大というタイトルで、外来患者1万人、入院患者4千床、豪華病室で、 規模だけ膨らませたが、実際に金にならない応急施設や院内感染の現実は予想された問題だった。 まともな医療機関かどうかの問題」とし 「しかし国立医療院はこれまで軽視されていたが、 誰が訪ねて来ても最上の診療と最大限の施設を備えるべきだということを今回の事態で見せてくれた」と説明した。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2015-06-10 02:03:07 / Last modified on 2015-06-10 02:03:08 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |