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セヌリ・共に民主・国民の党、扶養義務制廃止の要求を無視

参与連帯、20代総選挙の保健福祉公約評価を発表
「扶養義務制廃止」の公約は院内政党中正義党だけ

ハ・グムチョル記者 2016.04.08 15:23

参与連帯が4.13総選挙を前にして、 セヌリ党、共に民主党、国民の党、正義党の院内主要政党の福祉公約を評価した結果を 4月7日に発表した。

参与連帯の評価の内容を見れば、 正義党を除くすべての政党が国民基礎生活保障制度の最も深刻な毒素条項と指摘されてきた 「扶養義務者基準廃止」についての立場を明らかにしなかった。

しかし正義党は国民基礎生活保障制度の扶養義務者基準を廃止して、 福祉の死角地帯を解消する一方、 基礎生活保障事業に対する国家補助率を段階的に上方修正し、 全額を国庫から充当する方案を提示した。 また、住居給与法を改正し、住居給付を月平均11万ウォンから20万ウォンに上げられるように、 所得別・世帯員別・地域別の支援額を上方修正すると明らかにした。

参与連帯は、正義党の公約について 「扶養義務者基準は最も多い非受給死角地帯を発生させる基礎生活保障制度の代表的な解決課題」だとし 「これを廃止すれば最低生計費以下の絶対貧困にある国民のほとんどが基礎生活保障制度の保護を受けられる」と期待した。 また、基礎生活保障制度の財政を国家が全額負担することにしたことについても 「中央政府の責任性を強化するビジョンを提示」したと評価した。

しかしセヌリ党の基礎生活保障制度関連の公約は、ほとんど教育給付だけに焦点が合わされていた。 セヌリ党は制度を知らず教育給付を受け取れない人がなくなるように、 支援対象学生を追加で発掘し、 世帯の所得認定額が中位所得50%以下の小・中・高在学生に教育給付を適正化すると明らかにした。 これは2014年の松坡三母娘事件の時に政府が 「福祉給与を申請しないのが問題」だとし、 貧しい受給者に責任を押し付けた態度を繰り返すものだ。

参与連帯はセヌリ党の公約について 「教育部が低所得層に提供している多様なサービスのほとんどが縮小されたことを考慮すれば、 公約と言うのが難しいほど実効性が非常に薄い」と批判した。

国民の党の場合、障害者を対象に就職以後の受給資格を1年間維持するようにして、 突然の受給断絶による被害を予防するという対策を打ち出した。 参与連帯はこの公約が「障害者の貧困問題の緩和と自活の意志を育てられる」と肯定的に評価しつつ 「こうした受給資格の猶予対象が障害者だけに制限されている点、 受給資格がどの給付を基準にするのかなどが不明な部分がある」と批判した。

セヌリ党は、 基礎生活保障以外の福祉分野公約でも 良くない評価を受けた。

セヌリ党は健康保険保障性強化対策として 「老人医療費定額制の基準を2万ウォンまで段階的に引き上げ」を掲げただけで、 55%に過ぎない韓国の健康保険保障性(OECD平均は72%)を上げる実効的な対策を出さなかった。 また、現政権が推進している医療民営化政策についても言及せず、 事実上そのまま強行するという意志を明らかにし、 MERS事態以後に要求が高まった公共医療機関拡充についても立場を明らかにしなかった。

ヌリ課程の予算負担をめぐり問題になった保育についてもセヌリ党は何も言及せず、 朴槿恵大統領の公約だった教育・保育の国家完全責任制を無視した。

共に民主党は、所得が多い人は健康保険料を多く払い、所得が少ない人は少なく払うように健康保険の賦課体系を改善するという公約が良い評価を受けた。 健康保険賦課体系の改編は、昨年の初めに政府が発表しようとしたが、 突然「(保険料)負担が増える階層を説得する十分な論理と時間が必要だ」として中断した。

共に民主党は、 △高所得者だけに有利な健康保険料の上限を廃止して保険料負担の公平性を向上させ、 追加で確保される保険料収入は低所得層のための健康保険料として支援、 △健康保険の賦課対象になる所得の範囲を現在の勤労所得から「すべての所得」に拡大し、 加入者間の公平性を企図、 △職場加入者の被扶養者基準を強化して「十分な所得がある被扶養者の無賃乗車問題を解決するという方案を提示した。 参与連帯は、共に民主党の健康保険関連の公約が4政党のうち一番具体的だと肯定的に評価した。

一方、共に民主党と正義党は、基礎生活保障受給老人だけに基礎年金の恩恵が与えられない、 いわゆる「与えて奪う基礎年金」問題を解決するために、 基礎生活保障対象者の所得算定時に基礎年金の受領額を控除すると明らかにした。 セヌリ党と国民の党はこれに対する立場を明らかにしなかった。

付記
ハ・グムチョル記者はビーマイナーの記者です。この記事はビーマイナーにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2016-04-12 17:15:53 / Last modified on 2016-04-12 17:15:54 Copyright: Default

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