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パノルリム、大法院の「サムスン電子労災不承認」判決を糾弾

巨大なサムスン電子の業務環境有害性を労災労働者が立証できるだろうか?

チャムセサン編集チーム 2016.08.30 20:05

パノルリム(半導体労働者の健康と権利を守る会)が8月30日の大法院による労災不承認判決を糾弾した。 先立って大法院は、サムスン電子半導体事業部(サムスン半導体)で働き、 白血病にかかった労働者の業務上の災害を認めろとして提起した訴訟を認めなかった。

大法院3部(主審金信大法官)は、 サムスン半導体の労働者だったキム・ウンギョン氏と、 白血病で死亡したファン・ミヌン(2005年死亡)氏の夫人チョン某氏など3人が、 勤労福祉公団に対して出した遺族給付および葬儀費不支給処分の取り消し請求訴訟上告審で、 原告敗訴と判決した原審を30日、確定した。

訴訟を共に提起した五人の原告のうち二人の労災は認めた。 大法院は「事業場で働き、各種の有害化学物質と微弱な電離放射線に持続的に露出し、 発病したり少なくとも発病が促進されたと推定することができる」とし、 白血病の発病と業務の間の因果関係を認めた。

今回の判決についてパノルリムは、 裁判所が「病気の業務関連性」に対する立証責任を災害者側に賦課する労災保険法の問題点を見過ごしていると指摘した。 大法院が「勤労者の業務内容による個別的心理」を強調しつつ、 彼らの「個別的」な心理に「共通」して存在する立証困難の問題を検討しなかったということだ。

パノルリムは、「サムスンの管理の不良や資料隠蔽、勤労福祉公団の調査の誤りにより、 業務環境の有害性が分からなくなった状況について、 裁判所が規範的な判断自体をしなかった」とし、 立証困難の状況を災害労働者側に転嫁したと批判した。 彼らは「立証困難な状況は、会社や勤労福祉公団の誤りなのに、 不利益は災害労働者側に転嫁した判決」とし、 「職業病被害家族の治療と生計の保障のための労災保険制度の存在意義を破壊した」と主張した。

続いて大法院の判決に誤りがあると指摘した。 国際ガン研究所が1級発ガン物質(人間にガンを誘発する証拠が十分な物質)として指定して、 原告が業務で常に取り扱っていたトリクロロエチレン(TCE)を、 「人間にガンを誘発するとは言えない」と断定する誤りを犯したということだ。

パノルリムは裁判所への資料提出を拒否したサムスン電子の態度についても強く批判した。 安全保健管理の実態に対する総体的な問題点を指摘する労働部の診断報告書を「営業秘密」として隠したという指摘だ。

彼らは「サムスンは昨年『半導体産業はどんな業種よりも安全で、 特に私たちの半導体生産ラインは世界最高水準の安全性を確保している』と主張した。 だが、労災訴訟でさえ災害者の業務環境に関する裁判所の資料提出要請を拒否し続けて 『サムスンは要求されるすべての情報を透明に公開することにより、 裁判所と勤労福祉公団に全的に協力している』と矛盾した主張をしている」と声を高めた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2016-09-01 20:21:57 / Last modified on 2016-09-01 20:21:58 Copyright: Default

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