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溺死した現代重工下請労働者、安全装置なく

雨が降る夜に海辺で救命チョッキ、浮き輪、ロープ、支持台なく作業

ヨン・ソンノク記者 2014.05.02 10:48

4月28日、蔚山現代重工で作業中に水に落ちて死んだ下請け労働者のキム某氏(38)は、雨が降る夜に海辺で働くにあたり、何の安全装備もなく働いていた。 亡くなった金氏と同僚が働いていた岸壁には、救命チョッキや浮き輪、救命ロープ、ランタン、安全支持台(バルコニー)もなかった。

亡くなった金氏はこの日の夜、現代重工第4岸壁でトランスポーター信号手として働いていた。 金氏はこの日の午後8時40分頃、後ろに歩きながら信号作業をして海に落ちた。 事故当時、信号手作業者は4人だった。

共に働いていた作業者3人は、海に落ちた金氏の姿を確認したが、雨が降る夜間作業なのに現場には救命チョッキも浮き輪、救命ロープ、支持台などはなかった。 一つあったランタンも車の中にあった。 あわてた同僚3人がロープを取りに行く間、金氏は水中に沈んだ。 同僚が駆けつけてロープを持ってくるだけで8分かかった。

同僚は金氏が水の中に消えたのを知り、8時50分頃に救急に通報した。 社内潜水士は9時に、海上警察は9時39分頃に到着した。 雨がひどく、夜間潜水と海上警察が到着した後に潜水士が海に飛び込んだ。 社内潜水士と海上警察が共同で金氏を引き揚げたのは、事故から1時間半経った午後10時10分頃だった。 金氏はすでに亡くなっていた。

▲1時間30分後に引き揚げられたチョン氏を救助隊員が病院に搬送している。(c)現代重工労組

同僚のA氏は「雨が多い夜で海と地面が区別できず、水中に落ちたようだ」と話した。 事故の当時、金氏は安全靴と安全帽も着用していた。 その重さで水泳ができる人も溺死しやすい。 遺族は海辺で夜間作業する職員に携帯用の救命装備を支給して働かせなければならないと主張した。

雇用労働部蔚山支庁は今回の事故について、4月30日午前、事故現場の第4岸壁に作業中止を命令を出し、調査に入った。 蔚山地域は4月に第5ドックLPG船の火災・爆発事故が起きても、翌日に該当船舶に作業中止を命令し、同じLPG船4隻に火気作業を中断させた。

現代重工労組は3月25日に足場が崩れて労働者1人が海に落ちて死亡した労働災害の時に、 会社に浮き輪などの救命装備点検を要求していたが、また似たような事故が発生した。

釜山地方労働庁は4月28日から現代重工への産業安全特別監督を始めた。 今回の特別監督は9日まで続く。

▲チョン氏が働いた第4岸壁には安全手すりや、事故者が海から上がれるようにする支持台などの安全設備がなく、周辺には救護装備も置かれていなかった。(c)現代重工工業社内下請労組

なお現代重工は、相次ぐ労働災害について、4月29日に謝罪文を出した。 しかし亡くなった金氏の遺族は 「現代重工が対国民謝罪文は出しても、遺体安置所に訪問も謝罪もしない」と話した。 亡くなった金氏の兄は4月29日夜「現代重工が安全装備を設置せずに弟が死んだのに、マスコミに謝罪文を発表しただけだ」と批判した。

付記
ヨン・ソンノク記者は蔚山ジャーナルの記者です。この記事は蔚山ジャーナルにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-05-03 07:14:41 / Last modified on 2014-05-03 07:14:42 Copyright: Default

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