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イーマート労働者が窒息死、「イーマートに明らかな責任」

産業安全保健公団、『安全童謡』と『文芸コンテスト』で労災予防?

ユン・ジヨン記者 2011.07.06 16:06

7月2日、22歳の青年労働者など4人の労働者がイーマート・タニョン店で冷凍機 の点検と補修作業をしているときに死亡する事件が発生し、労災死亡問題解決を 要求する声が高まっている。

全国民間サービス産業労働組合連盟と労働健康連帯、参与連帯など労働、市民 社会団体は、6日午前、イーマート本社前で記者会見を開きイーマート・タニョン店 労働者の死亡に対する根本的原因究明と再発防止対策を要求した。

特に記者会見団は4人の被害者が密閉された空間にフレオンガスが漏出し、命を 失ったと主張し、イーマート側の責任と労働部のサービス業安全保健管理改善 を要求した。

[出処:全国民間サービス産業労働組合連盟]

「イーマート、産業保健基準違反...明らかな責任がある」

現在、被害者4人の死亡原因をめぐり、事故空間の広さと外部との遮断による窒 息事故かどうかが問題になっている。これについて記者会見団は「該当空間は 密閉空間で、4人の労働者はフレオンガスの漏出によりその空間の酸素が不足し、 窒息、死亡した典型的な事例と推定される」と主張している。

産業保健基準に関する規則第3章第229条によれば、『密閉空間』は酸素欠乏、 有害ガスによる火災と爆発などの危険がある場所で、ヘリウム、アルゴン、チッ 素、フレオン、炭酸ガスまたはその他の不活性気体が入っていたり、入ってい るボイラー、タンクまたは反応塔などの施設の内部、酸素濃度が18%未満、 23.5%以上、炭酸ガス濃度が1.5%以上、硫化水素濃度が10ppm以上の場所の 内部などが含まれる。

結局、完全に密閉されず相対的に広い空間でも、こうした条件を満足すれば、 法的に『密閉空間』に当たりイーマートは責任から逃れられない。

特に市民社会団体は、イーマートが産業保健基準に関する規則第230条により、 作業開始前の空気状態が適正かどうかを確認する測定と評価、応急措置などの 安全保健教育および訓練、空気呼吸器や送気ベストなどの着用と管理、その他 に、密閉空間作業勤労者の健康障害予防に関する事項を含む密閉空間保健作業 プログラムを樹立して施行するべきだったと指摘している。

そのため記者会見団は「労働者がイーマート労働者も下請業者労働者も無関係 に冷凍機の保守空間で安全に働けるように諸般措置を取る責任がイーマートに ある」とし「そこに酸素マスク一つでもあれば今回の事件は起きなかった」と 批判した。

労災解決の意志ない労働部、

『産安法点検』ではなく『ポスター』と『安全童謡』が対策?

韓国産業安全保健公団の統計によれば、こうした事業場内の窒息事故で2010年 だけで11人が命を失ったことが明らかになった。3年間での死亡労働者数は37人 に達する。

[出処:全国民間サービス産業労働組合連盟]

フレオンガスで窒息した例だけでも、2007年8月、華城の東灘でKT無人機支局の 密閉空間でエアコンを修理していた労働者が窒息死した例がある。2008年6月に も蔚山冷媒ガスの製造業者で1人が死亡し1名が負傷した。

そのため労働部と韓国産業安全保健公団は、毎年夏には窒息事故予防のキャン ペーンを展開し、必要な予防機構を無償で貸与する。だが企業の安全保健義務 の強制性や、労働災害発生時の罰金と行政措置をする政策と規制がないため、 相変らず労災発生は減る兆しが見えない。

このような状況で、労働部と産業安全保健公団は7月4日から8日までの5日間 『産業安全保健強調週間』をしているが、安全童謡と安全ポスター、安全ドキュ メンタリー、安全文芸コンテストなどの広報性イベントで終わっており、 労働界と市民社会団体の批判を受けている。

民主労総と半導体労働者の健康と権利を守る会パノルリム、労働健康連帯など 11団体は去る4日に声明書を発表し「労災予防のために必要なことは、企業の殺 人行為に対する強力な規制であって、童謡と文芸コンテストとポスターを上手 に作ることではない」とし「政府は内容が薄く、見せかけだけのイベントを開 くのではなく、実際に労働者を助け、労働者健康を保護する制度を樹立し、 実践するべきだ」と要求した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-07-07 16:56:59 / Last modified on 2011-07-07 16:57:07 Copyright: Default

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