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韓国:香港での最初の朝、そしてメーデー | ||||||
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香港にはイーランド事務室がない[イーランド香港通信](3)香港での最初の朝、そしてメーデー
オ・ドヨプ(作家)/ 2008年05月02日17時13分
オ・ドヨプ作家は4月30日、ニューコア-イーランド労働者たちと共にイーラン ド香港法人香港証券市場反対香港遠征闘争にたった。オ・ドヨプ作家は5月7日 に帰国するまで香港でニューコア-イーランド労働者の闘争を民衆言論チャムセ サンに毎日伝える予定だ。-〈編集者 注〉 香港で迎えるはじめての朝。空には雲がいっぱいだ。 イーランドのホームページにある香港事務室の住所を探しに出た。香港労総の 助けで彌敦道(NATHAN ROAD)にあるビルを簡単に見つけることができた。建物に 入り、1106号を探した。案内板には1106号にイーランドはなく、他の業者の名 が記されている。警備室に問い合わたところ、イーランドを知らないという。 香港にイーランドはない? 社会進歩連帯のハン・ジウォン氏が11階に上がった。1101号からひとつずつ探 した。1105号で止めなければならなかった。1106号と思われる所は看板もなく、 廊下には鉄製シャッターがおりている。足の向きを変えなければならなかった。
香港証券市場に上場するイーランドは、香港にはまったく事務室がないか、あ るいは隠れている。サービス連盟のパク・ドンシク対協局長は情けなさそうに ため息を吐く。何の陰謀をしようと偽の住所をホームページに書くのか。何が 恐くて隠れて過ごすのか。足の向きを変える香港遠征闘争団先発隊は、皆言葉 を失った。 「国内で不法カドカンを、在庫商品を新商品としてだまして売る企業でも、国 外に出ると変わります。国内で資金源が付くので海外投資家をだまし、資金を 確保しようとしているのではないかという疑いを持ったのですが、実際に香港 事務室住所さえ偽りだったことを見ると疑いがさっと心に変わりますね。ペー パーカンパニーが使う手法でしょう」。ニューコアのキム・ソグォン組合員は 首を振る。 イーランド香港証券市場上場主管社がある国際金融センターを通り、メーデー 行事が開かれるビクトリア公園に行った。 3年前、農民たちと共にWTO反対を叫んで集会を開いた場所だ。香港労総主管の メーデー集会は、東南アジアからの移住労働者でいっぱいだった。服装も、肌 の色も、言語も、歌も多様だった。司会者がマイクをにぎって叫んでも、すぐ に一つの声に集められなかった。広東語と英語で集会を進めているが全く何の 話なのか理解できない移住労働者も多い。 移住労働者たちは主に家に入居し、家政婦で働くことが多い。休日には行く所 がない。休日には働いている家にいてもいけないという。行く所ない移住労働 者たちは、市内中心街の建物の下で段ボールを敷いて集まって座っている。弁 当を食べたり、久しぶりに会った友と話を交わしたりもする。 ビクトリア公園に到着した遠征闘争団は、準備してきたチラシを集会場周辺に 設置して、行き来する市民にチラシを配る。
中国ではイーランドが高級ブランドとして、数百か所の売り場とデパートに入 居していてよく知られているが、香港市民には見慣れない名前だ。 香港労総のメーデー集会が午後2時に始まった。司会者は韓国からイーランドの 労働者がきたと口を開く。韓国という言葉に大きな拍手が出てくる。韓流熱風 とWTOの時に韓国農民が見せた感動の覚えているためだと、香港労総のフイ・シ オ・レイン組織幹事が拍手の意味を説明してくれる。舞台左側を示して、韓国 でイーランドグループが見せた反労働者政策の宣伝ブースが設置されたと言う と、イーランドのチラシがある所に人が集まる。 メーデー集会の初の発言もイーランド遠征闘争団に与えられた。代表でニュー コアのキム・ソグォン組合員が上がった。夜中に準備した英語の演説文を読ん だ。イーランド労働者の300日の闘争と、イーランドグループの反労働者政策と 香港証券市場上場の不道徳性を告発した。
集会の司会者は、韓国の農民が伝えた四拍子のシュプレヒコールを参加者に教 える。また『イムのための行進曲』と『同志歌』を歌う。香港労働者と韓国農 民が結んだ縁は、イーランド労働者につながっている。 2005年、農民たちと三歩一拜をした道路でメーデー集会を終えた参加者は、デ モ行進をする。警察が張ったポリスラインから一歩も越えない平和デモ行進だ。 『最低賃金を制定しろ』と叫ぶ労働者の声には鬱憤がそのまま表れている。香 港労総が直面している最大の問題は、移住労働者を政策的に受け入れている香 港政府に最低賃金を規定する法律を制定させるように圧力を加えることだ。 デモ行進の最後も香港中央政府庁舎の前だ。参加者たちは平和に庁舎の正門を 通過し、建物の前の空地で整理集会をする。とても理解できない場面だ。建物 の直前なのに、警察は見えない。普段、警備業務をしている人がいるだけだ。 労働者に正門を開き、広場に出してくれるとは。五星旗が彫られた建物の前で シュプレヒコールをあげる姿を見て、今日韓国で行われているメーデー行事が 気になった。デモ行進を許さないのでどうこうという出国前の姿が思い出され て苦々しかった。 最低賃金を制定しろという香港労総の中心のシュプレヒコールのすぐ後につい て行くシュプレヒコールは、『イーランド労働者を支持する』だ。このシュプ レヒコールが叫ばれる時、全世界の労働者は一つだという気がした。からだは 違っても、言語は違っても、組織は違っても、労働者の心は一つという思いだ。 働く人だけが働く人を大切にし愛する気持を持つということを改めて感じる。
整理集会に横断幕を持って遠征闘争団が壇上に上がった。演説の代わりに『イ ムのための行進曲』を歌った。香港の労働者たちも共に歌った。言語は違って も、拍子はぴったりだった。労働者の心のように。 この日、遠征闘争団は横断幕を広げ持ち、デモ行進隊伍の一番後ろに立った。 香港労総と香港NGO団体の人々が市民にチラシを配った。通りを埋めた市民の 目は遠征闘争団の横断幕に唯一長く留まった。 メーデー集会が終わるとAMRC(ASIA MONITOR RESOURCE CENTRE)の会員が一緒に する席を持とうと要請をした。「前回韓国の農民が見せた以上の感動を、ぜひ イーランド労働者が香港に残して行って下さい」。ある会員の言葉はまだイー ランド香港事務室の位置もわからない遠征闘争団の胸を重くした。 宿舎に戻ると夜十時。今日午前11時からずっと8時間を歩いた後で夕食を食べた。 会議を終えると夜12時。体を横にするとすぐ皆いびきをかき始める。5月2日の 明日は、いや深夜12時が越えたので今日は、午前に香港労総と会議をして午後 には市民宣伝戦をする予定だ。 「イーランドは事務室まで全世界の人をだましているが、さらに驚く方法でイー ランドの不道徳を暴いて暴露する」というある(?)の方法をたてた遠征闘争団の 計画がとても気になる。 イーランドの企業理念は分けあい、正しさ、育つこと、崇めることです。正し さは、『回り道でも正しい道が近道です。企業はぜひ利益を出さなければなら ず、その利益を出す過程で正直でなければなりません』と言っています。 偽りの事務室の住所を堂々と香港事務室だと打ち出すイーランドは、自分の企 業理念もひっくり返している。香港証券市場に上場する本当の理由が本当に気 になる。『イーランドが国際的に韓国の恥になることを防がなければならない』 と話したサービス連盟のキム・ヒョングン委員長の話が耳元でぐるぐる回る。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2008-05-05 19:28:13 / Last modified on 2008-05-05 19:28:13 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |