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「運命の15日」その後の民主労総は

代議員大会と4月闘争、そして非正規法案… 社会的交渉関係なく闘争は不可避

民主労総が三回目に社会的交渉方針上程する15日臨時代議員大会が、 今回も混乱で終われば非正規法案と「4月闘争」はどうなるか。

まず、社会的交渉賛否のどちらも、混乱は4月闘争に悪影響を及ぼすと話している。 民主労総執行部のある関係者は 「暴力事態が再発すると、4月闘争は不可能だ」と指摘した後、 「組合員は民主労総を信じてストライキ指針に従うのに、 そんな事態を見てストライキ指針に従えるだろうか」と反問した。 非正規連帯会議のある関係者もまた 「再び混乱が繰り返されると、民主労組運動は回復が難しい致命的な打撃を受ける」 とし 「4月闘争戦線にも深刻な悪影響を及ぼすだろう」と憂慮した。

意見の差を狭められず

問題は、今回の代議員大会が「平和に」終わる可能性はほとんどないということ。 民主労総は11日、異例の内部討論会まで開いたが、立場を狭めることに失敗し、 最も強硬な反対勢力である全労闘もまた「案が上程されれば物理的阻止」 の方針を公式に明らかにしている。

こうしてみると、3.15臨時代大について、予想できるシナリオは2つ。 まず、2月1日事態の反復。 壇上占拠が行われる過程で代議員が抜けて定足数が未達になり、決定できないまま 流会になる状況だ。 もう一つは執行部が表決を阻止する側を物理的に防ぎ、表決を強行すること。 代議員分布を勘案すると、表決が強行されれば社会的交渉方針は通過する可能性が非常に高い。

この2つの状況は別物に見えるが、実は同じだ。 「流会」かどうか基準では違うものの、「混乱」という基準では同じだからだ。 まさにここに民主労総の悩みがある。

流会になれば?

流会になると、直面する問題は2種類。 ひとつは4月1日に予定された警告全面ストライキで、もう一つは執行部辞任問題だ。

流会になれば、前に民主労総関係者が指摘したとおり、 4月闘争を前にして民主労総は混乱に陥ることは不回避だ。 既に保守両党は非正規改悪案を4月の臨時国会で処理すると合意しており、 マスコミは民主労総の「指導力不在」を書き立ててゼネストの「金」を取り除こうとするはずだ。

ここに執行部辞任問題がからむ。 「委員長信任」案件は、社会的交渉案件の前に上程されている。 したがって、社会的交渉案件のために、もし流会したとしても、 委員長信任の案件が通過した後になる可能性を排除できない。 だがイスホ委員長が前の代議員大会混乱事態の責任を負って信を問うと約束したため、 今回も流会になれば信任案件が通過しても執行部が選択できる余地は広くない。

執行部が社会的交渉方針と信任を連係させてまた代議員大会を開くカードを選択するのも難しく、 かと言って辞任はさらに難しい。 4月闘争を目前に控えて、静かに選挙局面に突入する程、民主労総が無気力で無責任な組織ではない。

しかし、やはりゼネストは容易ではない。 執行部は「ゼネストのためにも社会的交渉が必要だ」と縷縷強調してきた。 では流会で社会的交渉ができなくなったとき、執行部は果して何を根拠にゼネストを組織するのか。

民主労総の執行部ははじめから「力がないから交渉が必要だ」と言って、 97年以後のゼネストがうまくできなかった経験を上げ、交渉の必要性を強調した。 前進は「力がないからまだ社会的交渉の時ではない」と言うが、 「力」がないということを認めているのは同じだ。

民主労総は97年以後毎年ゼネストを行ったが、 70余万人の組合員中金属連盟を中心に15万人程度だけがストライキに参加した。 昨年11月26日、政府の非正規法案廃棄を要求して一日ゼネストにに突入した時も、 ストライキの規模は民主労総集計で15万人、 労働部集計で9万人程度であった。 これに対してさまざまな原因分析と対策が出されているが、 すぐ状況を変えられる契機は見えない。 そして、今探ってみようという時点は、大会混乱の後で民主労総が混乱している時だ。

96年の経験を見よう。 96年12月、国会で整理解雇と派遣制を含む労働法改悪案がかっぱらい通過した時、 民主労総は40余日間、延べ人数400余万人が参加する政治ゼネストを行った。 当時の民主労総組合員は60万人に及ばなかったが、 一日ゼネスト参加規模は最大30余万人に達した。

国会議席分布も今とは違っていた。 「かっぱらい」が可能だったのは、当時野党だった国民会議が反対したため。 結局民主労総のゼネストと野党の保護射撃に押され、労働法は3か月後で再改正される。 しかし、改正法案への労働界の評価は「かっぱらい時とあまり違わない」だった。 今、野党は与党よりさらに保守的なハンナラ党で、 処理の主体は国民会議の「嫡子」であるヨルリンウリ党だ。

「(ゼネストの)力がないから交渉しなければならない」という主張も、 「力がないからまず戦うべきだ」という主張も、どちらも「力がない」から出発する。 ところが「力がない」組織が何の決定さえできなければどうなるのか。

前進の、ある高位関係者はこのように語った。 「かと言って社会的交渉に入って非正規問題が解決するのか。 新自由主義政策を推進する政府与党が政策を変えるだろうか。 方法はゼネストだ。戦い続けざるを得ない」。 全労闘のある核心関係者もまたこう語った。 「既に政治圏が法案を通過させようとしている状況で、 私たちの力がとても強くない限り、要求貫徹は難しいだろう。 だが私たちの力相応に貫徹できると思う」。

流会になれば、代案がないことでは執行部も前進も全労闘も同じということだ。

処理されたら?

民主労総内部で社会的交渉に反対してきた陣営は、 社会的交渉が推進されるとどんな選択をすることになるか。 民主労総脱退? 社会的交渉ボイコット?

全労闘の関係者は「(社会的交渉方針が)通過した後の計画はない。 だが民主労総を強化するために社会的交渉に反対するのだから、 脱退などは考慮しない」と話した。 全労闘は、民主労総の単位労組が加入しているのではなく、 単位労組所属の現場組織や労働団体などが加入している連合団体だ。

しかし今回の大会で何らかの形で案件が通過したとしても、 4月の国会を控えている状況は同じだ。 民主労総は「非正規法案廃棄と保護立法争奪」を掲げて 4月1日警告ゼネストをすると明らかにした。

民主労総の執行部が「警告ゼネスト」を決定した背景は、 4月の臨時国会を控えて民主労総の意志を見せる必要があり、 組合員教育宣伝のためにも必要だということだ。 これと同時に「闘争と交渉」を並行させるという指導部の意志を明らかにする意味も含まれているようだ。 カンスンギュ首席副委員長は「社会的交渉の初の議題に非正規問題を選定し、 闘争と交渉を並行する」と話した。

しかし、非正規問題を社会的交渉で最優先課題とするとしても、 すぐに社会的交渉の枠組に対する合意が得られるような問題ではなく、 国会に上程された非正規法案処理は相変らず難題だ。 政府の関係者は「民主労総が社会的交渉方針を決定すれば、 民主労総が昨年労使政交渉の枠組みの議論のために作られた 労使政代表者会議で非正規法案を議論しようと要求するのかかどうかが今後の 状況を展望する最大の関門」と語った。

民主労総の執行部は、社会的交渉枠組で社会二極化解消など、社会議題を議論する計画だが、 とりあえず非正規法案処理の可否が社会的交渉の展望を計る峠になるだろうという。 たとえ労使政議論で4月の国会処理が留保されたとしても 「非正規保護立法」で労使政が円満に合意することと予想する人はごく少数にすぎない。

特に民主労総は、今回上程する社会的交渉案件に 「社会的交渉で合意可能な案が挑出されても、中央委または代議員大会を通過した後に署名する」という内容を追加した。 つまり締結権を明示したわけだ。 民主労総指導部は「締結権を明示することによって、総連盟交渉に対する組織内の民主主義を実現できる」とし、 交渉が合意につながらないことを強調した。 民主労総はまた、非正規法案が強行処理されれば社会的交渉を廃棄すると明らかにした。 民主労総が代議員大会で社会的交渉を決定したとしても、社会的交渉中断の可能性は依然として残っている。

流会と同じく、ゼネスト問題がまた立ちはだかる。 社会的交渉の進展とは無関係に、非正規法案が通過すれば民主労総はゼネストへと方向を定めざるをえない。 そしてこれは既に「約束」されている。では闘争動力はどうなのか。

民主労総の指導部は「闘争動力が最も大きい時は交渉が決裂した時」とし 「社会的交渉ができなければ、組合員の爆発する憤怒を集めて闘争にたてばよい」 と説明している。もちろん、これもまた客観的根拠がある話ではない。

「そうはならないだろう」。イムソンギュ前進議長は断言する。 イム議長は「今よりはるかに内部条件が良かった以前の労働開発委と労使政委の時、 政権と資本が労働組合の根本を揺るがす改悪案を吐き出しても、 企業別労組は自分たちの利害に従って動き、 非正規職を含む未組織労働者は聞くことも見ることもできなかった」と指摘した。 前進側の意見の通りなら、この状況も悲観的だ。

力がなければ知恵を集めろ

15日以後のさまざまな可能性を確かめ合っても社会的交渉と全面ストライキを巡って行われる民主労総内部の意見の差と対立が繰り返されることは不回避だ。 ゼネストが目的ではない以上、要求を貫徹するための方案がゼネストだけで可能なのか、 交渉と並行すべきなのか、戦術運用をめぐる悩みが繰り返され、 ここに非正規職法案通過の政治的責任問題まで水面上に浮上する。

もちろん答は簡単なのかもしれない。 政府が民主労総の要求を受け入れるまで「ゼネスト」を続ければいい。 だが誰もが語ったように、現在、民主労総には「力がない」。 政府はそれをよく知っているのではないだろうか。 選択は「民主労総」の役目だ。

ソンウンジョン記者ssong@labortoday.co.kr

2005-03-14午前9:32:43入力(C)毎日労働ニュース

原文

翻訳/文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2005-03-14 18:32:31 / Last modified on 2005-09-05 05:15:56 Copyright: Default

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