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いわゆる「強硬派」のための弁解

[記者の目]社会的交渉に関する「率直な」討論が必要だ

ムンヒョング記者

1日の民主労総代議員大会で、数の上で劣勢に立った反対派代議員は、同じような質問をし続けて賛成派の沈黙を叱責した。 現代自動車峨山社内下請け労組のクォンスジョン代議員は、社会的交渉反対派が「全く同じ質問を繰り返しする理由」をこう語った。

「しきりに98年が思い出される。 同志たちが社会的交渉と労使政委をごちゃまぜにする理由がある。 当時の民主労総執行部は、整理解雇と派遣制に合意するために入ったわけではなく、交渉と闘争を並行するために入っていった。 しかし、一か月で合意され、今のような非正規職が作られた。 今の状況も同じだ。 全面ストライキ闘争を議論しなければならない時期に、なぜ社会的交渉を議論しなければならないのか答えてくれ。」 98年2月、第1期労使政委での「経済危機克服のための社会協約」は、治癒できない傷を民主労組運動に抱かせた。 指導部に対する信頼は総辞職では回復しなかった。

「組合員同志がわれわれ指導部に背いたことはない。 いつも指導部がわれわれに背いた。 今日の社会的交渉は、政権と資本家にわれわれの命を捧げることだ」と、もう一人の反対派である現代自動車労組カンソンシン代議員は語った。

流会戦術vs表決主義

反対派は充分な討論を要求して流会戦術を展開した。 賛成派は最大限早い表決を望んだ。 代議員の多数を占める賛成派は、さらに五人ずつの賛否討論をしようという執行部の仲裁さえ否決した。 反対派の流会戦術は、多くの質問を吐き出したが、定期代議員大会で繰り返され続けた質問はこれだ。 「昨年9月、非正規法案が進められていた状況では『社会的交渉は意味がない』だった指導部の方針が、なぜ変わったのか?」 政府の非正規法案推進に反発して非正規職労組の代表者がヨルリンウリ党舎を占拠していた昨年9月、イスホ民主労総委員長は何回も「このような状況で、社会的交渉は意味がない」と述べた。 政府はまもなく、やはり法案を強行処理する意志を明らかにしているのに、なぜ指導部の方針が変わったのか、ということ。

今一度信頼の問題が浮び上がった。 交渉と闘争は、労働組合が使用する2つの戦術だということは誰もが知る事実。 指導部が「交渉」にたつという状況でこれに反対するということは、交渉そのものに反対するという意味より前に、指導部に対する不信が表出されたと考えざるを得ない。 しかし執行部の答弁はあまりにも原則的だった。

「社会的交渉は現執行部の公約だ。中央委で代議員等の判断に従った」

流会戦術とは言え、明らかに理由がある質問に対しても、執行部は事実上答弁を拒否したのである。 代議員大会が始まる前、民主労総のある高位関係者はこのように伝えた。

「討論で結論が出るだろううか? これは政派的な問題であり、世界観の問題だ。誰もが知っている。方法は票決だけだ。結果が誤っていれば執行部が責任を負えばいいことだ。」 差が縮まらない、もっと正確に言えば差を縮めようとしない討論は結局、「終りの」討論になった。

なぜ指導部の方針が変わったのか?

誰が勝ったのか? 民主労総代議員大会の不均衡は、政府と資本そして保守言論の良い獲物になった。 彼らは現在、社会的交渉に反対しているあらゆる勢力を「強硬派」に追い立て、民主労総馴らしをしている。

「大企業-正規職中心の剛性労組運動」と民主労総を批判した人々は、今では社会的交渉反対派を「強硬派」と呼んでいる。

民主労組運動の一部でも「壇上占拠」や「強硬派」というレッテルが、社会的交渉に反対するあらゆる人々を攻撃する根拠に使われている。 これは政府と資本・保守言論が意図する論理展開と変るものではなく、今一度賛否双方の間での健康なコミュニケーションを遮っている。

去る3日、民主労総は代議員大会暴力事態に対して、真相調査・再発防止策樹立と共に 「代議員大会を守ると言って参観の意思を明らかにする組合員によって、秩序を維持する」と明らかにした。

しかし1日の代議員大会で足りなかったのは、「秩序維持」ではなく、信頼だった。 過去の労使政委合意でもたらされた不信を増幅させないためには、もっと率直な答弁が必要だ。

「昨年の9月、非正規法案が進められている状況では『社会的交渉は意味がない』だった指導部の方針がなぜ変わったのか?」

2005年02月04日(C)民衆の声

原文

翻訳/文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2005-02-06 04:52:33 / Last modified on 2005-09-05 05:15:52 Copyright: Default

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