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サムスン電子多発性硬化症職業病被害者、2審も勝訴

キム・ミソン氏「サムスンは、すべての被害者に謝罪を」

キム・ハンジュ記者 2017.07.26 18:37

サムスン電子LCD工場で働いて多発性硬化症にかかったキム・ミソン氏が 1審に続いて2審でも労災を認められた。

ソウル高等法院(第1行政府、裁判長最上列)は7月25日、 サムスン電子(現サムスンディスプレー)のLCD生産ライン労働者だった キム・ミソン氏の多発性硬化症を労災と認定した。

[出処:半導体労働者の健康と人権守備隊パノルリム]

裁判所はキム氏が業務中に相当水準の神経毒性物質に露出し、 満17歳から密閉された作業空間(クリーンルーム)で交代、夜間勤務をして、 過労とストレスに苦しんだ点を多発性硬化症発病の要因と認定した。

裁判所はまた 「事業主(サムスン電子)は作業環境を測定せず、 訴訟で積極的に資料を提出しなかった」とし 「原告(被害労働者)が事業主から取り扱い物質の種類や、その危険性についてきちんと告知や教育を受けられないまま、 保護装具も着用せずに作業した」とし、キム・ミソン氏の主張を認めた。

「半導体労働者の健康と人権守備隊パノルリム」によれば、 サムスン電子は裁判所の資料提出の要請に対して 「関連資料をすべて廃棄した」とし、 被害労働者が取り扱っていた化学製品の成分を明らかにしなかった。

また、サムスンが作業環境を測定した結果でも、 キム・ミソン氏の在職期間中の一部の時期、一部の物質しか明らかにしなかったとパノルリムは伝えた。 雇用労働部もまたサムスンLCD生産工場に対する安全保健診断報告書を 「事業場の営業秘密」という理由で提出を拒否した。

パノルリムは7月26日 「サムスン電子は作業場の安全保健管理を怠ったことで職業病被害を誘発し、 その被害者の業務環境を隠してきた点について謝罪しなければならない」とし 「また、調停勧告案を無力化するために強行した独自の補償手続きの問題点を認め、 パノルリムとの交渉約束を履行しろ」と伝えた。 また「勤労福祉公団は即刻労災補償をして、 再発防止対策を用意しなければならない」と付け加えた。

サムスン電子は2015年7月に発表された調停勧告案による調整手続きを中断し、 2015年9月、自主的に補償手続き(補償委員会)を強行した。

キム・ミソン氏は1997年、満17歳の時にサムスン電子器興工場に入社し、 3年間LCDモジュール課で働き、2000年3月に多発性硬化症にかかった。

現在、キム氏は症状の悪化で股関節、膝軟骨に激しい損傷を受けている。 最近では視神経の炎症が悪化し、1級視覚障害者として暮らしている。

多発性硬化症は中枢神経細胞に原因不明の多発的な損傷が発生する疾患で、 保健福祉部が希少難治性疾患として管理している。

パノルリムは、サムスン職業病問題の正しい解決のために、 サムスン瑞草社屋の前で660日間、野宿座り込みを続けている。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2017-08-02 05:25:13 / Last modified on 2017-08-02 05:25:14 Copyright: Default

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