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交渉当事者も苦しさを吐露したサムスン非公開交渉

[サムスンサービス取材後期(1)]「ブラインド交渉」記事の出発

チョン・ジェウン記者 2014.07.02 16:43

サムスン電子サービスの実務交渉は、6月29日に賃金団体協約(基準協約)締結調印式が開かれるまで、 いつ、どこで、誰と、どんな争点で、どのように交渉が行われたのか、 その過程がはっきり明らかにされなかった。 文字通り非公開交渉で、暗闇の実務交渉だけで終わった。

全国金属労組とサムスン使用者側からそれぞれ1人が参加したこの実務交渉は、 5月23日にサムスン使用者側の要請で始まったという。 暗闇実務交渉の雰囲気は、労組側の烈士対策委報道担当者が6月13日、 「ブラインド交渉」と述べ、労使が非公開交渉をしている事実が確認された。

金属労組は、労組委員長に交渉権が集中する規約を持っているが、 原則と慣例により組合員が交渉の主体になる集団交渉、公開交渉をしてきた。 金属労組がサムスンとブラインド交渉をしているという事実は、 小さなインターネットメディアの記者としても 「論争の種」だけでなく、知る権利であり、メディア忠清は報道すべきだと判断した。

しかし金属労組の交渉の原則が変わったからか、 交渉の相手がサムスンだからなのか、 非公開交渉をせざるを得ない理由と状況があるのか、 どんな内容がやりとりされるからブラインド交渉と呼ぶのかなど、 交渉関連の取材はいつも遮られた。

金属労組とサムスン電子サービス支会の関係者は、 非公開交渉について隠しながら言葉を控えたり「わからない」という雰囲気だった。 その上、金属労組委員長さえ交渉の内容と過程を詳しく知らないと答えるほどであった。

その一方で、交渉の当事者と支会の関係者も非公開交渉は問題だという立場を明らかにした。 サムスン電子サービス支会のホン・ミョンギョ教宣委員は6月12日と16日に続いて 「非公開交渉は問題」だと取材の過程で話した。 直接使用者側と交渉をした金属労組のチョ・ゴンジュン実務交渉委員(金属労組京畿支部教宣部長)も、6月13日の午前11時頃、 「会社の交渉案を明らかにせず非公開交渉をすることには問題があるので、 私が会社にこんな交渉は初めてだと話した」とし 「会社交渉提示案を公開し、交渉を公開すべきではないかと会社側に投げた状況だ」と苦しさを吐露した。 彼はまた一時間後の13日午後12時、金属労組傘下支会中央争議対策委員会会議で非公開の実務交渉を再開することを最終的に確定すると付け加えた。

この日の会議で公式に実務交渉の再開を決めた労組は、 会社の交渉提示案を含み、交渉の再開と立場を伝える報道資料を出すといった。 メディア忠清は、報道資料が出るという知らせを聞き、 これで実務交渉過程を報道してもよいと判断した。 だが報道資料は出てこなかった。 取材を続ける中でも金属労組から記事の報道のタイミングなどについての要請はなかった。

メディア忠清は一日後の14日午後、 「サムスン電子サービス労使実務交渉再開(以下関連記事参照)」という題名の記事を報道した。 続いて二日後の15日には、労組が公開すると言いながら、何らかの理由で公開していない会社交渉提示案をメディア忠清が報道した。

サムスンサービス交渉の取材の過程で金属労組の関係者は、 非公開交渉について匿名でも自分の意見を表明することを嫌がる雰囲気であった。 労組はなぜ非公開交渉をしなければならないのかについて、 十分な説明で言論対応をしたり、記事に対するエンバーゴの要請はしなかった。 メディア忠清は、こうした雰囲気で匿名ながら個人的な意見を述べた内容を 「サムスン電子サービス労使実務交渉再開」という記事にするしかなかった。

その後、金属労組、サムスン電子サービス支会および一部の労働運動関係者は、 この記事についてメディア忠清を批判し、非難したし、 その程度は限度を越えていた。 メディア忠清は記事に対するいかなる批判も謙虚に受け入れる。 だが事実に基づかない根拠のない誹謗まで受け入れるべきだとは思わない。

また暴力に近い取材妨害、記者に対する皮肉も乱舞した魔女狩り式の状況が演出されたのは、 今後、報道機関と金属労組、労組運動陣営の関係設定にも肯定的ではないと見る。 メディア忠清はブラインド交渉関連の記事を作成した後に確認された事実関係を基礎として取材後期を掲載する。 労組運動陣営とメディアの関係設定に役立ててほしい。

付記
チョン・ジェウン記者はメディア忠清の記者です。この記事はメディア忠清にも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

サムスンサービス取材後期

  1. 交渉当事者も苦しさを吐露したサムスン非公開交渉
  2. なぜサムスンのタカ派が出した工作記事になったのか?
  3. サムスン労使交渉をふらつかせたメディア忠清?
  4. 労働組合はなぜ交渉を公開してきたのか?
  5. 労組・進歩陣営内の言論の自由のために

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-07-03 06:38:16 / Last modified on 2014-07-10 10:54:42 Copyright: Default

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