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サムスンは小細工をせず、パノルリムと誠実に交渉しろ

[コラム] 7年間の要求を無視するな

ヒョン・ミヒャン(蔚山労災追放運動連合事務局長) 2014.10.02 12:15

「私の娘が白血病にかかって死にました。 2人1組で一緒に働いていたイ・スギョン氏も同じように白血病で死亡しました。 白血病はありふれた風邪でもないのに、二人が働いて二人とも白血病で死んだのに、 これが労災でなければ何が労災ですか? それでもサムスンは労災でないと言って約束した治療費も払わず、 勤労福祉公団はサムスンが嘘をつく企業ではないといいます」と涙で訴えた故ファン・ユミさんのお父さんの真実への闘争が勝利した。

9月12日、勤労福祉公団は故ファン・ユミさんと故イ・スギョンさんの白血病に労災を認めた控訴審判決に対する上告を放棄し、 故人の死は労働災害として確定した。 娘を失ったお父さんの孤独な叫びは、その声に耳を傾けたパノルリムに集まり、 パノルリムの献身的な闘争は7年間、巨大なサムスンに対抗して社会各界各層の支持と連帯、激励を引き出した。 サムスン半導体産業労働者の健康権と労働権現実が暴露され、 巨大企業の前に屈した勤労福祉公団の労災不承認と不十分な疫学調査の問題が提起された。 労災を申請しようとする被害者に対する弾圧と懐柔の素顔が天下にあらわれ、 労災になった労働者が労災を立証しなければならないという労災保険立証制度の問題を超え、代案の摸索に進んだ。

しかし昨年から始まったサムスンとパノルリムの交渉はなかなか進まない。 2013年のサムスンの対話提案を始め、何回かの実務協議の末に本交渉が開かれた。 謝罪と補償、再発防止対策の三つの議題を議論することにして始まった本交渉は、 サムスンがパノルリムを交渉主体と認められないとして、開始からふらついた。 去る5月、サムスン電子の権五鉉(クォン・オヒョン)副会長がサムスン白血病問題に謝罪し、 被害者の補償と再発防止策を実施するという立場を明らかにしたことでまた交渉が再開したが、 サムスンは「交渉に参加する8人の補償問題を先に議論しよう」と言い続け、 根本的な対策の議論を進展させなかった。 サムソン系列社で働いて職業性ガンにかかったとパノルリムに情報を提供した被害者数だけで233人で、このうち98人が亡くなった。

サムスンとパノルリムの交渉は、 すでに社会問題になったサムスン白血病問題に対する社会的交渉の場だが、 サムスンはその意味を縮小してパノルリムを交渉主体と認めようとしない。

最近になって残念な知らせが聞こえてくる。 パノルリムの被害者家族一部が離れて家族対策委を構成し、 「6人の補償の議論を優先する」として独自交渉を宣言し、 結局9月17日の8次交渉で第3の調停委員会をサムスンに提案した。 サムスンは待っていたとばかりに第3調停委員会を受け入れるという立場だ。 これまで交渉主体として参加してきたパノルリムを排除しようとしている。

サムスンははっきり知らなければならない。 サムスンが対国民謝罪文を発表して、交渉の場に出てきた過程は、 サムスン自身の決断ではなくサムスン白血病に対する被害者とパノルリムの献身的な闘争の結果であり、 サムスンに対する社会的抗議と怒りに耐えられなかったためでないか? それならサムスンが交渉すべき主体はパノルリムだ。 サムスンは当初、パノルリムとの間で合意した謝罪と補償、再発防止対策について、 誠実に交渉しなければならない。 パノルリムが提示した謝罪、補償、再発防止対策に関する12の要求事項は、 この7年間の真実究明の過程で作られた切実な要求であり、 その要求を避けたりさげすんだり無視しては絶対にいけない。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-10-03 23:21:11 / Last modified on 2014-10-03 23:21:13 Copyright: Default

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