サムスン電子サービス労組「総雇用保障」闘争本格化

全国から労組幹部が集まって闘争計画を共有、決意を新たに

サムスン電子サービスが労組を瓦解させるために「偽装廃業」などの労組弾圧を強行しているという疑惑が提起されている中、全国金属労組サムスン電子サービス支会が闘争の水位を高めている。 労組はサムスン電子サービスの「偽装請負」の問題を社会的に広げ、「すべての組合員の総雇用保障とサムスンの直接雇用のために総力闘争」をする方針で、労使の全面戦争は避けられそうもない。

全国金属労組幹部、サムスン電子サービス支会幹部などは3月12日午前10時から民主労総大田本部会議室で対策会議を開き、闘争計画を共有、確定した。 すぐ続いて午後2時からここで全国約50人の分会長、幹部などが参加して、闘争計画を共有するなど決意大会を開いた。

［出処:メディア忠清］

金属労組のパク・チョンミ政策局長は 「偽装廃業事態は個別の地域の問題ではなく、労組を瓦解させる『標的廃業』なので、労組はサムスン電子サービスに対抗して全国で闘争するほかはない」とし 「労組の組合員が一致団結し、目標を一つに集めて決意を新たにするために、今日、全国から幹部が集まった」と明らかにした。

パク局長は 「現在の労組弾圧局面では、労使の全面戦争に行かざるを得ない」とし 「無期限全面ストを含む3月の全面ストライキ日程などは今後、具体的に議論する計画だが、すでにほとんどの分会が争議権を確保している」と強調した。

労組はサムスン電子サービスの海雲台・牙山・利川センター廃業事態は労組弾圧だとし、 △労働者間接雇用-不法派遣についてサムスンが謝罪し、責任をとって正規職に転換すること △1件当たりの手数料賃金体系の廃止と基本給を保障する生活賃金保障 △業者の廃業撤回などすべての組合員の総雇用保障を要求した。

これにより、ストライキを含む多様な行動に突入するが、3月末が分岐点になりそうだ。 3月17日、ソウル市瑞草洞のサムスン電子本社をはじめ、ソウルに上京して各地で闘争を行う。 続いて28〜29日の2日間、ソウルで上京闘争をすることを確定した。 この他にも1人デモ、討論会、文化祭、集会などが開かれる。

サムスン電子サービス支会の闘争を支持する消費者の動きも始まった。 海雲台民主団体協議会、海雲台の住民などは12日、サムスンの「無労組経営は消費者の権利を侵害する」と主張した。 彼らは3月8日のサムスン電子海雲台センターの廃業で、サムスン電子製品を使う海雲台地域の消費者の被害が現実になっているとし、「廃業撤回」を要求した。

労組が会社との全面戦争を始めた背景は、サムスン電子サービス協力社の経営陣に代わる経済人総連との労使交渉が8か月経っても進展しないことも一役買ったと見られる。 「誠実交渉」を要求している労組は、会社が交渉場に出ず、交渉案を出さないとし、争議行為を行った。

また昨年末の労組弾圧に抵抗したチェ・ジョンボム烈士の葬儀にあたって作られた労使合意について、会社は約束を守らなかったと労組は主張した。 当時、労組と会社の代わりに交渉した経済人総連は、 △サムスン電子サービス労働者に対する生活賃金保障 △3月1日から業務車両のリース車両提供と油類費実費支給など6項目に合意した。

サムスン電子サービス支会争議対策委員長のユン・ウクトン金属労組事務局長は 「サムスンは労組を認め、賃金体系を改善する岐路に立っている」とし 「サムスンの変化を要求する社会的な闘争を作るために、労組は全面戦争を始める」と話した。

ユン事務局長は「労使交渉時期に業者廃業が続くのは、サムスン元請が裏で調整していなければ不可能」とし 「協力社社長が健康の悪化などを理由に廃業をしたのは、掌で雨を避けようとするもの」と批判した。

サムスン電子サービス支会のウィ・ヨンイル支会長は 「3月は、支会にとって重要な分岐点になるだろう」とし 「全国各地のセンターが離れているが、われわれが労組を結成してここまでやってくることができたのは、互いに信じあい、共に戦う組合員がいたから」と強調した。

ウィ支会長は続いて「サムスンは無労組神話を維持し続けようとしている」とし 「労組幹部が先頭で闘争し、組合員と団結してサムスンの労組弾圧に対抗し、必ず勝利する」と意志を明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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