韓国:李在鎔の拘束以後、サムスンの支配構造は? | |||||||
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李在鎔の拘束以後、サムスンの支配構造は?[連続寄稿]李在鎔をきちんと処罰しなければサムスンは変わらない(1)
チョ・デファン(サムスン労働人権守備隊事務局長) 2017.07.27 09:09
[筆者注]李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長の弁論終結が8月7日に予定されている。 弁論が終結すれば8月末頃に1審の宣告が出るものと展望される。 李在鎔副会長の裁判は歴代のサムスン総帥のうち唯一拘束された状態で受ける裁判で、 これまでサムスンが行った犯罪を審判する象徴的な裁判でもある。 だが、裁判の中で李在鎔無罪論や、処罰否定論がまた首をもたげている。 そのため「サムスン労働人権守備隊」と「半導体労働者の健康と権利を守る会」は、 李在鎔をきちんと処罰することがなぜ必要なのかを 「李在鎔をきちんと処罰しなければサムスンは変わらない」という連続寄稿で読者に知らせようと思う。 [連載順序] [出処:キム・ハンジュ記者] 法廷に立った皇帝大韓民国は民主共和国だが、大韓民国の中にはサムスンというもうひとつの王国があるという事実は悲しい現実だ。 サムスン総帥は皇帝になり、サムスン王国は民主共和国が作った法秩序をあざ笑いながら法の上に君臨してきた。 弾劾政局まで李在鎔(イ・ジェヨン)の権力継承は当然の雰囲気だった。 だが李在鎔は弾劾政局で、結局拘束された。 サムスン総帥の中で最初の拘束なので、この事件は韓国社会の積弊清算において重要な意味を持つほかはない。 人々の関心は李在鎔がきちんと処罰を受けるのなのか、三代世襲が可能なのかに移って行った。 当然ながら今回の機会にサムスンの支配構造が透明になるのかについても関心が高まっている。 李在鎔拘束、支配構造は透明になるか?やむを得ない現実でもあるが、だろうが李在鎔が裁判を受けることになり、サムスン三代世襲の日程が狂った形だ。 裁判と社会的非難を意識したかのように、サムスンは未来戦略室を解体し、持株会社転換を中断すると明らかにした。 こうした結果だけをみれば、サムスンの支配構造に変化があるという期待ができるはずだ。 だがサムスンの支配構造が透明になると速断するのは難しいのではないだろうか? 事実、サムスンの支配構造はサムスン物産と第一毛織の合併により、すでに李在鎔体制でかなり進んでいる。 サムスン物産はグループ循環出資の頂点にあり、李在鎔副会長が17%程度の株式を持っている。 しかしサムスングループの核心系列会社で、最も高い収益をあげる企業はサムスン電子であり、 李在鎔副会長のサムスン電子の持分はせいぜい0.6%だという点が問題だといえば問題だ。 なぜ李在鎔がサムスン電子の株式を持つサムスン物産と第一毛織を合併したのかを端的に語る部分でもある。 いくらサムスンが落ち着かなくても李在鎔(イ・ジェヨン)、李富真(イ・ブジン)、李敍顕(イ・ソヒョン)などサムスン総帥一家が健在であるという事実を否定する人はいないだろう。 結局は総帥一家の支配をさらにしっかりと構築するための持ち株会社の推進も留保されたのであり、 そのものを中断したり、三代世襲を中断するということではない。 当分はサムスンに余力がないだけだ。 何としてでも見つけ出すサムスンではなかったか! まだサムスンの変化を期待するには不足な面が多い。 サムスンが変わるには、サムスンの各系列会社が責任を持って独立した理事会構造を活用し、自らこの局面をかき分けて行かなければならない。 だがサムスンの各系列会社は相変らず総帥の顔色伺いに汲々としている。 一例として李在鎔が会社の金を引き出して不正な賄賂に使った証拠が把握されたとすれば、 サムスン電子は理事会を開いて登記理事の李在鎔に対して適切な措置を取らなければならない。 だが李在鎔の身分には何の変化もない。 これは一般的で正常な会社で起きるのは難しい。 さらには崔志成(チェ・ジソン)、チャン・チュンギ、朴祥陣など、李在鎔以外の被告人たちは、 積極的に李在鎔を弁護して自分たちが罪をかぶる態勢だ。 李在鎔はまた戻ってくるだろうし、李在鎔の権力は続くという「威嚇」が存在する限り、 サムスンの誰も変化を試みることはできないだろう! [出処:キム・ハンジュ記者] 李在鎔をきちんと処罰してこそサムスンが正しく立つ振り返れば李在鎔(イ・ジェヨン)は、非登記理事の時にも経営に介入した。 すべての経営が李在鎔のための経営であったし、 龍飛御天歌(朝鮮の創業を讃美した歌)に次ぐ李在鎔賛歌が乱舞した。 だが李在鎔の経営成績はすべての国民が知るようにみすぼらしい。 注目できるような業績(?)は、ギャラクシーノート7事態だけだ。 何も責任を取らず、全てを決める「秘線介入」は、朴槿恵(パク・クネ)政権にだけあったわけではないということだ。 今まではそうだとしても、サムスンがすでに拘束された李在鎔に責任を問わないのは、 まだサムスンの変化がはるかに遠いということの反証だ。 世の中の人々は今回の裁判で贈収賄罪のような国政壟断事件を処罰して、 同時にサムスンが79年間に積みあげた「積弊」の清算ができることを希望している。 だが李在鎔が拘束された後も、 サムスンではサムスン・ウェルストーリーという新生民主労組への弾圧を続け、 サムスン職業病問題を解決しようと立ちあがる人は相変らず探すのが難しい。 サムスン電子サービスの労働者に対する責任を無視するのも相変わらずだ。 こうした現実について、おいて李在鎔が相変らず全てを指示しているというのではもちろんない。 李在鎔が拘束された後にサムスンのさまざまな系列会社が総帥の干渉と専横なく、 意志決定構造を持とうと努力していれば、 労働組合への対応は明らかに変わらなければならなかった。 だがエバーランドの民主的な労働組合「金属労組サムスン支会」は、 相変らずサムスンとの対話はできず、 労組破壊のために作られた御用労組が維持されている。 新生労組のサムスン・ウェルストーリー労働組合も、 組合員に対する懐柔と圧力で相変らず活動が苦しい。 李秉喆(イビョンチョル)、李健煕(イ・ゴニ)と続いてきた労組破壊の企業文化は、 何の変化もなく維持されているということは、変わらないということと違わない。 問題の核心は、誰も進んで責任を取ろうとしないという事実だ。 まだ監獄にいる李在鎔、そして李在鎔に従う家臣たちの表情だけを見ている。 企業内部の民主的で正常な意志決定の構図は作動せず、旧態的な悪習を繰り返している点だ。 李在鎔が拘束された状態でも、 サムスンの内部では何の変化の動きも見られないという事実は悲しい。 この79年間、サムスンの総帥たちは多くの犯罪にかかわってきた。 だがきちんと処罰されたことは一度もない。 今回もマスコミを通じて連日「無罪」を叫んでいるではないか! 李在鎔がいなくても、サムスン電子は最高の実績を上げている。 李在鎔を弁護するサムスンの役員らに対し、果たして李在鎔を庇護する理由があるのかを問い直したい。 李在鎔はすでに低い経営能力により、 サムスンに多くの危険(Risk)を抱かせた。 だが、李在鎔はもう 「サムスンが管理可能な危険(Risk)」を越えて「管理不可能な危険(Danger)」を抱かせている。 李在鎔の危険(Danger)にもかかわらず、 あちこちで静かにしとしと李在鎔無罪論が登場している。 特検の捜査が不十分だったとか、賄賂証拠がなかったとか、事実を歪めた水準の報道まであふれ出ている。 李在鎔の拘束にもかかわらず、 大きな変化ができないサムスンだ。 もし李在鎔が無罪、または相当な部分の容疑から脱し、すぐに娑婆に解放されれば、 サムスンに変化を期待することはさらに遠くなるだけだ。 李在鎔がきちんと処罰されず、 サムスンが変わらなければ、 サムスンの犯罪が繰り返されるという事実は自明ではないだろうか! 李秉喆がそうで、 李健煕がそうだったように。 サムスンに近づいた危険(Danger)を越えて、 サムスンが自ら変わるためには、れるところは李在鎔をきちんと処罰することだけだ。 付記
この文はプレシアン、メディアオヌル、OhmyNewsにも共同掲載されます。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2017-08-02 05:29:16 / Last modified on 2017-08-17 18:37:46 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |