サムスン電子サービス、コールセンター実績圧迫で「不当利益」か
録音ファイルでわかった修理受付脱落...サービスマン「生計圧迫、労組弾圧」主張
チョン・ジェウン記者 2013.12.01 21:09
サムスン電子サービスがコールセンター相談員の実績評価で製品修理の割合を下げ、不当利益をあげて労組を弾圧しているという主張が出てきた。
簡単に言えば、顧客がサムスン電子冷蔵庫が故障して、サービスマン出張修理
を要請した時、顧客が自分で冷蔵庫を直すように誘導したり、故意に製品修理
を受け付けずに、サービスマンに賃金の不利益を与えているということだ。
サービスマンらは本社のこうした方針が最近強化されたと主張した。
メディア忠清が入手した録音ファイルによれば、コールセンター相談員は製品
再修理の件を本社に送らず、別途サービスマンにコール(業務指示)した。
サムスン電子サービスが製品修理受付の割合によりコールセンター相談員の
個人実績を評価しているためだ。
サービスマンのコール受付脱落、休日勤務強要抗議
コールセンター職員「会社が受付の割合を相談員個人の実績に」
「サムスン電子サービスが顧客を欺瞞、不当利益」
サムスン電子サービス東仁川センターサービスマンのラ・ドゥシク氏は、11月
30日土曜の午前、顧客が先週修理した製品の再修理を要請したとコールセンター
相談員から携帯メッセージを受けた。サービスマンはサムスン電子サービスの
下請企業が運営するコールセンターと本社の管理者から直接コール(業務指示)を
受ける。
だが、ラ氏はコールセンター相談員が製品再修理の件を本社に送らなかった
だけでなく、休日勤務を強要していると感じ、コールセンター相談員上級者の
マネジャーA氏に抗議した。
メディア忠清が入手した録音ファイルによれば、ラ氏はA氏に「今日私は休みです。
朝寝ていたらコールが入ってきたと電話が来ました」、「相談員が私に(休日を)
知らずに電話しないのではありませんか? 休日でもかまわないから電話しろという
指示を(本社で)したんですか?」と尋ねた。
A氏は「コールが入ってきたらコールを受け付けて、顧客が早く訪問するように
要請したら(休日に)休みではない他の技師に連絡するべきだった」と繰り返し
「申し訳ありません」と話した。
ラ氏は「エンジニアは機械ではなく、人なんです。いくら顧客が緊急だからと
コールが入ってきても、休みか休みではないのか確認するでしょう」と再度
抗議した。
すると、A氏は「率直に言って、私たちも受付が実績になります。相談員個人の
インセンティブになるので(相談員が)別に技師さんに連絡したようです」、
「会社が最近受付が多いと受付率をいうので... 本来受付を進めるのが正しい」
と認めた。
ラ氏はメディア忠清とのインタビューで「休日や勤務時間後も、われわれは休
めずに感情労働に苦しむ」と吐露した。
彼は続いて「製品修理一般受付も再受付も、すべて本社対応マニュアルの通り
まず本社に送るのが正しい」とし「だが受付るとコールセンター相談員のイン
センティブにならないシステムだ。コールセンター職員も私たちと同じように
実績評価に苦しんでいる」と話した。
それと共に「本社は製品修理受付脱落を実績にして顧客を欺瞞しており、サー
ビスマンが賃金を取らずに無料奉仕するように強要し、不当に利益をあげている」
とし「顧客、コールセンター相談員、サービスマンすべてサムスン電子サービス
の被害者だ」と批判した。
顧客自らの修理、遠隔調整で製品修理の割合を下げる?
「労組を結成すると製品修理の仕事を減らして労組弾圧」...サムスン「事実無根」
サービスマンは製品修理受付脱落、顧客が自分で修理を誘導するなどでサムスン
電子サービスが仕事を減らし、労働者の生計を圧迫していると主張した。
サービスマンのイ某氏は「シーズンでもなくてオフシーズンなのに、受付物量
が多いとし、コールセンター相談員が受付を脱落させるように誘導している」
とし「その結果、サービスマンは最低賃金も受け取れない」と話した。サービ
スマンらは7、8、9月のシーズンを除いて仕事の不足に苦しむ。
また彼らは本社がこうした方式で生計を圧迫し、労組を弾圧していると主張し
た。サービスマンらによれば、サムスン電子サービスは2010年から専門相談員を
大量に雇用して、製品修理の受付割合を下げてきたが、最近労組が結成されて
から故意にサービスマンに仕事をまわさない。
本社でも非組合員が多いセンターに仕事をまわす別名「地域分割」による労組
弾圧とは違う方式だ。
サービスマンのイ某氏は「最近サムスンは外勤職サービスマンに仕事を出さな
いようにしている」とし「顧客がサムスン電子コールセンター1588-3366に電話
して出張修理を要求しても、相談員は遠隔調整で顧客が自分で製品を修理する
ようにしたり、センター事務室に訪問するように誘導する」と話した。
続いて彼は「サービスセンター来訪の誘導は、外勤職のサービスマンに仕事を
させず、内勤職の技師に仕事を集めようとするもの」とし「センター事務室で
働く内勤職より、外勤職技師の労組加入率が顕著に高いためだ」と主張した。
それと共に彼は「私は内勤職だが、会社は内勤職と外勤職を比較して評価する
など、技師間の対立をあおっている」とし「内勤職は、相対的に月給が多い。
だがそれだけ休む暇なく働いて、事務室で働くので、本社と協力社の顔色を見
るようになる。業務量が多くてストレスが深刻だ」と伝えた。
別のサービスマンのイ某氏は「一例として相談員が実績評価で顧客が自分で修
理することを誘導し、65歳のおばあさんがコンピュータ本体を解体してしまっ
た」とし「結局相談員が後で顧客のクレーム(抗議)で製品修理コールを受け付
け、顧客の家に訪問したが、あきれた」と伝えた。
全国金属労組サムスン電子サービス支会の関係者は「サムスン電子サービスは
来年7月、シーズンが始まる前に各種の仕事減らしによる生計の圧迫や、労組の
組合員への標的監査などを行い、徐々に労組を殺す枯死作戦を展開するだろう」
とし「サムスンは今すぐ労使交渉をはじめ、労組を認めろ。超一流企業サムスン
は卑劣な行動を止めろ」と指摘した。
サムスン電子サービス本社の関係者は、これに関して「常識的に考えられない」
とし「すべて事実無根だ」と明らかにした。
付記
チョン・ジェウン記者はメディア忠清の記者です。
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原文(チャムセサン)
翻訳/文責:安田(ゆ)
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Created on 2013-12-03 20:36:37 / Last modified on 2013-12-03 20:36:39 Copyright:
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