韓国:カトリック人権委員会が李敦明人権賞をパノルリムに | |||||||
Menu
おしらせ
・レイバー映画祭(報告) ・レイバーネットTV(11/13) ・あるくラジオ(10/10) ・川柳班(11/22) ・ブッククラブ(10/12) ・シネクラブ(9/1) ・ねりまの会(10/12) ・フィールドワーク(足尾報告) ・三多摩レイバー映画祭 ・夏期合宿(8/24) ・レイバーネット動画 ●「太田昌国のコラム」第95回(2024/10/10) ●〔週刊 本の発見〕第367回(2024/11/7) ●「根津公子の都教委傍聴記」(2024/10/24) ●川柳「笑い茸」NO.157(2024/9/26) ●フランス発・グローバルニュース第14回(2024/10/20) ●「飛幡祐規 パリの窓から」第95回(2024/9/10) ●「美術館めぐり」第4回(2024/10/28) ★カンパのお願い ■メディア系サイト 原子力資料情報室・たんぽぽ舎・岩上チャンネル(IWJ)・福島事故緊急会議・OurPlanet-TV・経産省前テントひろば・フクロウFoEチャンネル・田中龍作ジャーナル・UPLAN動画・NO HATE TV・なにぬねノンちゃんねる・市民メディア放送局・ニュース打破配信プロジェクト・デモクラシータイムス・The Interschool Journal・湯本雅典HP・アリの一言・デモリサTV・ボトムアップCH・共同テーブル・反貧困ネットワーク・JAL青空チャンネル・川島進ch・独立言論フォーラム・ポリタスTV・choose life project・一月万冊・ArcTimes・ちきゅう座・総がかり行動・市民連合・NPA-TV・こばと通信
|
「貪欲の帝国」、「ホコリがない部屋」の秘密を明らかにした人々[寄稿]カトリック人権委員会の李敦明人権賞パノルリムに
キム・ドクチン(カトリック人権委員会事務局長) 2016.01.07 11:23
ファン・インチョル、チョ・ジュニ、ホン・ソンウ弁護士などと共に人権弁護士4人衆と呼ばれ、民主社会のための弁護士の会、カトリック社会運動協議会、カトリック人権委員会などの創立を主導した人権弁護士1世代の李敦明(イ・ドンミョン)(トマスモア)弁護士の5周忌をむかえ、 「カトリック人権委員会李敦明人権賞」を[半導体労働者の健康と人権守備『パノルリム』]に差し上げられることになり、 カトリック人権委員会で活動する人間としてとても光栄です。 2007年、サムスン半導体工場で働いていた二十三歳の娘の死を知らせるために、 世の中とひとりで向き合った故ファン・ユミ氏のお父さん、ファン・サンギお父様の呼び掛けに、 水原の地域言論とタサン人権センターの活動家、労働安全団体活動家が応えてパノルリムが始まりました。 2007年11月20日、サムスン半導体器興事業場の前で「サムスン半導体集団白血病真相究明と労働基本権確保のための共同対策委員会」が発足し、 サムスン工場の周辺を回って被害者と情報提供者などを尋ね歩いていることが世の中に知られ始め、 ファン・ユミ氏のようにサムスンで働いて病気にかかったという人が続々と集まり始めました。 パノルリムの活動がなければ、煙がない工場、世界超一流の半導体ライン、清潔で安全な最先端電子産業が、ただの見かけだけだったということを長い間知らなかったでしょう。 パノルリムの活動を契機として半導体工場は化学薬品と有毒物質がいっぱいの所であることが知らされ、 そこで働く労働者の健康権問題も初めて世の中に知らされました。 サムスンという巨大資本の表情をうかがうだけの勤労福祉公団と戦って被害者の労災を認めさせ、 闘争と訴訟を行ってサムスンのような財閥企業の責任を問い、謝罪を受けるだけでなく、 労災法を改正して職業病問題解決のための法と制度を作る仕事もしなければなりませんでした。 パノルリムのこうした活動は、多くの人々の心を動かしました。 〈人の臭い〉と〈ホコリのない部屋〉という漫画が出版され、サムスン半導体被害労働者の現実を知らせ始めました。 〈半導体少女〉という演劇も盛況裡に舞台に上がり、 ドキュメンタリー〈貪欲の帝国〉と、劇映画〈もう一つの約束〉が作られて、 多くの観客と会えたのも、パノルリムがあったから可能でした。 パノルリムの活動を根幹として社会的、文化的な関心が高まり始め、ついに2014年5月、サムスンは7年目に初めて、サムスンの職業病問題について公式に謝罪しました。 また、国内外で初めて半導体労働者の白血病について労災認定の判決を受けました。 職業病認定範囲の拡大と認定基準の改善にもパノルリムの役割は大きいものでした。 これは被害者とパノルリムの戦い、そして社会的な関心が作り出した成果です。 しかし相変らず、サムスン職業病問題は解決していません。 サムスンが昨年、大々的に謝罪した後、問題解決のための調停委員会を構成しましたが、 調停委員会の勧告を施行せず、一方的に補償委員会を作り、被害者の個別補償を進めています。 パノルリムはサムスンの二重的な態度に問題を提起して、江南駅8番出口の前ですでに100日近い野宿座り込みを続けています。 「カトリック人権委員会李敦明人権賞」審査委員会は、全員一致でパノルリムを受賞者に選定しました。 もちろん、候補のうち、どこが受賞者になっても不思議ではないほどの団体が推薦されましたが、 審査委員会はさまざまな基準をめぐり激しい討論をして受賞者を選定しました。 パノルリムは、電子産業労働者たちの労働権と健康権を社会的に認識させるために大きな影響を及ぼしました。 労働者たちの最も基本的な権利である労働権と健康権の基本も守られていない所が半導体/電子産業労働現場だということを世の中に知らせ、 彼らの人権を世の中に浮上させたことだけでも、パノルリムは「カトリック人権委員会李敦明人権賞」を受賞する資格が充分にあります。 カトリック人権委員会は、この賞をパノルリムに差し上げ、資本の利益が労働者の生命と人権よりも優先視する邪悪な巨大資本サムスンと、 それと同じような動きを見せる企業を叱りたいと思います。 近代社会になってから、いかに多くの労働者が労働現場で死に、怪我をし、病気にかかったのかは、おそらく統計も出せないほどでしょう。 今でも不足な法と制度を補完して、職業病にかかった労働者を支援できる政府と企業次元の根本的な対策を用意しなければなりません。 今日のこの受賞が首相がパノルリムと半導体/電子産業被害労働者たちとその家族、 そして今も現場を守って高貴な労働の価値を実現している方々にとって慰労と応援になることを願います。 パノルリムには今日まで共にしてきた多くの人たちがいるでしょう。 その中でもパノルリムの歴史のたった一場面も取り除いて話せない故ファン・ユミ様のお父さん、ファン・サンギお父様、 職業病で闘病中のハン・ヘギョン様とお母さんのキム・シニョお母様に特別な言葉を伝えます。 パノルリムを導いてきた大事な名前イ・ジョンナン労務士、クォン・ヨンウン活動家、イム・チァウン弁護士に尊敬と感謝を送ります。 パノルリムの開始から今まで一緒にしてきたパク・チン、アン・ウンジョン、チョン・ユリなどタサン人権センターの活動家、 産業保健安全という医療界の新しい地平を開いたコンユ・ジョンオク先生、韓国労働安全保健研究所のソン・ジヌ研究員、サムスン労働人権守備隊チョ・デファン活動家、 労働者階級政党推進委員会のイム・ヨンヒョン活動家なども忘れてはならない名前です。 何よりも巨大企業の横暴と政府の黙認の下、職業病で倒れて行った名もない数百、数千の青春に頭を下げて敬意を表わします。 今日、カトリック人権委員会はパノルリムにこの賞を差し上げられることは光栄であり、うれしく思います。 どうもありがとうございます。
翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2016-01-08 19:51:01 / Last modified on 2016-01-08 19:51:03 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |