韓国:発電・鉄道・ガス、共同スト10年...続く公共部門の民営化 | |||||||
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発電・鉄道・ガス、共同ストライキ10年...続く公共部門の民営化加速する民営化、「2.25共同ストを越える攻勢的な闘争を」
ユン・ジヨン記者 2012.03.06 06:49
2002年2月、金大中政府の公共部門民営化政策に反対、鉄道、発電、ガス労働者 が共同ストライキを展開してから10年。『2.25闘争』と呼ばれる3産業労働者の 共同ストライキは当時、公共部門私有化政策を公論化し、結局、政府の民営化 推進を遅らせ、一部修正させるという成果を上げた。 政府の国家基幹産業の全面、電撃、一方的民営化は防いだが、この10年間政府 の民営化政策は水面下で、または個別に進められてきた。労働者たちは 『Again 2.25闘争』を準備し、政府の民営化政策阻止に乗り出したが、相変らず KTX民営化、空港民営化など政府の民営化政策は続いている。 そのため公共運輸労組付設政策研究院は2月29日、『社会化と再公共化の顕在的 意味』に対する創立記念討論会を開き、2.25私有化阻止闘争の成果と継承点に ついて議論した。 闘争10年、止まらない民営化政策金大中政府の公企業私有化推進に反発し、2002年2月、闘争を展開した3つの 産業の労働者は、国家基幹産業私有化立法と売却を留保させた。その後、共闘本 と単位労組は、大統領選挙闘争を通じ、各候補から民営化政策の撤回と再検討の 約束を受け、その年の大統領選挙ではネットワーク事業の民営化全面再検討を 公約に掲げた盧武鉉候補が当選した。 盧武鉉政権は、ネットワーク産業の分割売却を一時中断したが、公共部門の 商業化・構造調整政策を制度化し、推進を続けた。公共機関運営法を制定し、 商業的経営評価制度を精巧化することにより、公共機関の商業的運営を強制、 労働者へのBSC、ERPなどの統制機制を強化した。 各種の指針と必須業務維持制度導入を通じ、公共部門労働者の交渉権と争議権 を大幅に後退させた。公共運輸連盟のチョ・サンス首席副委員長は、「これは 商業化構造調整と労組の無力化を通じ、以後の私有化に備える過程だった」と 説明した。 政府の粘り強い民営化推進の動きに比べ、労組の対応は個別的または産別的に 形成されるという限界を表わした。チョ・サンス首席副委員長は、「国家基幹 産業労組の対応は、『所有から運営へ』移動する公共部門の共同対峙戦線を持 続的に強化するのではなく、業種と産業水準の運営問題で安住する限界を表わ した」と説明した。 特に公共部門の構造調整による非正規職化で、直接雇用非正規職は一定の組織 化の努力と成果はあったが、外注化された間接雇用非正規職は組織化の試みも きちんとできなかったという問題もあった。 李明博政権の執権初期から公企業の私有化推進が予想された。だがキャンドル デモを通じ、公共部門民営化の反対の世論が高まったことで、政権は公共機関 の『私有化』から『先進化』へと、一足退いた政策を取るようになった。だが 李明博政権の公共機関先進化政策は、2万人の大規模人員削減、賃金凍結および 初任給削減、成果年俸制の導入と経営評価成果給差別幅の拡大など盧武鉉政権 より強力な商業化構造調整として進められた。 その過程で2008年に鉄道、ガス、ガス技術、発電、韓国電力技術、ソウル地下鉄、 釜山地下鉄、韓国空港公社が『国家基幹産業私有化阻止共闘本』を構成し、 2回の大規模集会を開催するなどで共同闘争を展開した。 チョ首席副委員長は、「一部で成果があったもののAgain 2.25闘争は以前のよ うな下からの躍動性や、威力的な闘争力を発揮できなかった」とし「これは、 これまでの商業化構造調整に対する共同闘争戦線が弱まった結果であり、必須 業務維持制度導入適用と外注化の拡大、現場統制の強化により、闘争力と現場 の組織力も弱まってきた結果」と説明した。 加速する民営化、「2.25共同ストを越える攻勢的闘争を」2012年、李明博政権末期になって、公共部門の民営化政策が加速している。 すでに今年の初め、清州空港が国内の空港としては初めて民間企業に売却され、 同時にKTX民営化が電撃的に進められている。 [出処:チャムセサン資料写真] 民営化推進が速度戦になっており、世論の悪化も無視できない。今年の1月に、 ウォン・ヘヨン議員と参与連帯が実施した共同世論調査によれば、KTXの民営化 推進についての反対は65.5%で、賛成の22.6%より約三倍と、圧倒的に高かった。 移動通信料金問題についても昨年下半期の基本料金1千ウォン以下に続き、追加 で料金値下げをすべきと答えた割合が90%に達した。 そのためいつよりも国家基幹産業民営化阻止のための統一的対応戦線の構築が 要求されている。ペ・ギョンソク公共運輸労組韓国ガス公社支部副支部長は 「労働組合が2002年、強力な2.25闘争を展開できた原動力は、長く続いた構造 改編と民営化の本質、そして問題に対する学習があったから」とし、「以後の 闘争は、まだ続いている政府と資本の分割と競争導入の試みの阻止闘争、阻止 を越え、実現可能な産業構造の代案と政策提示、および現実化が必要」と強調 した。 全国鉄道労働組合のチ・ヨングン組織強化特別委長は「2012年鉄道公共性強化 のため、KTX民営化阻止闘争とその成果を基盤として、鉄道の公共的発展を追求 する」とし「また鉄道の公共的運営のための公共鉄道理事会構成と、鉄道関連 の代替立法、『交通基本権』の制定と法制化、鉄道安全のための鉄道関連外注 業者の直営化などを推進していく」と明らかにした。 このために鉄道労組は3月中の鉄道の安全に必要な人員規模の調査と外注化実態 調査の影響分析を始め、4月の総選挙の公約として政策協約を進め、6月の臨時 国会では該当常任委で法案上程と法制化を貫徹する方針だ。またチ・ヨングン 組織強化特別委長は、「その後も政治的な争点化を続けて団体協約の核心議題 にし、総力闘争によって勝ち取る」と強調した。 エネルギー労働社会ネットワークのイ・ホドン代表も「2.25同盟ストライキは 共闘組織化の重要な事例として分析されるべきで、これに基づいて共闘の設計、 組織化、突入、終了、評価の前段階として、2.25同盟ストライキを越える新し い共闘を組織すべき」とし「そのために議題の先行獲得により、攻勢的な闘争 体制を整える必要がある」と説明した。 一方、民営化政策の代案として国家基幹産業の国有化、社会化などの再公共化 の声が高まっている。その過程で、政府主導の『利益の私有化、損失の社会化』 を克服する根本的な再公共化の方法も提起されている。 まず社会化、再公共化の方案について、公共運輸労組付設政策研究院のキム・ チョル研究委員は、「韓国での社会化は、韓国民衆の必要により検討し、提起 されなければならない」とし「社会化プログラムの性格を規定するのは形式的 なプログラムではなく、実際的な内容であり、誰が、誰のために、どんな目標で、 どう社会化プログラムを実行するのかが問題」だと説明した。 このためにキム・チョル研究委員は、△公共機関の範囲の再設定、△民間投資法 規定の活用、△再公共化のための特別法の制定、△基金の活用、△金融機関の 再公共化、△労働組合など利害関係者の民主的統制の方案を提示した。 彼は「公共機関の範囲再設定と民間投資法規定の活用だけでなく、私有化された 企業を再公共化する特別法を制定し、公的な統制をかける」とし「また社会化が 単に所有権の変化に限られるわけではないので、何よりも重要なことは、こうした 社会化された企業と調節機構において、労働者の自主的な参加と民主的な統制の 機制を確立すること」だと強調した。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2012-03-07 07:06:08 / Last modified on 2012-03-07 07:06:52 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |