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野宿者ソウル駅で引っ越し祝い...ここも人がいる

「私たちが存在していることを認めさせるために戦う」

ソン・ジフン記者 2012.05.04 09:30

ソウル駅の野宿者が引っ越し祝いをした。場所は彼らが『暮らす』ソウル駅だ。

ソウル駅の野宿者とソウル駅野宿者強制退去方針撤回共同対策委員会(以下 ソウル駅共対委)は5月3日夜、ソウル駅広場で引っ越し祝い文化祭を開き、 ソウル駅には野宿者が暮らしていると宣言した。

ソウル駅共対委は4月25日、ソウル駅に野宿者が暮らしていることを知らせるた めに、ソウル駅を住所地とし野宿者2人の転入申告書を南営洞事務所に提出した。 しかし南営洞事務所は、野宿者が建物主の居住承認を受けておらず、炊事をし ていないという理由で転入届を却下した。ソウル駅の野宿者は引っ越し祝いの 挨拶で「転入届はここに居座って暮らすということではなく、私たちの存在を 認めさせ、野宿から抜け出すということ」と主張した。

転入届を返還された野宿者は「韓国は憲法で居住の自由を保障しているのに、 鉄道安全法のような法が私たちのような野宿者を憲法から排除している」と話 した。彼は「楽に暮らせる人などどこにいるかと言うが、残酷で貧しい生にも 夢、希望、未来があると信じたい」と今後も希望を失わずに暮らすと約束した。

司会をしたホームレス行動のイ・ドンヒョン執行委員長は、この野宿者が 「つい先日まで出版社で文を書いていた作家だった」と述べ「ホームレスに なるのは、怠けたり道徳性が不足しているからではない」と主張した。

野宿者生活にも楽しみを忘れず、生きていく人々もいた。共に手をしっかり握っ た二人の男女野宿者は『恋人』だと公開した。二人は苦しい生活にも、互いに 慰めあって暮らしているという。彼らは「今日われわれはソウル市民になった」 とし「婚姻届もする」と話して大きな拍手を受けた。しかし同時に女性として 野宿をする困難も吐露した。常に性暴力の威嚇にさらされ、健康と安全の問題 がいつもあると彼らは伝えた。

文化祭では、ソウル市と保健福祉部の安易な野宿者支援政策への糾弾も続いた。 ホームレス行動のイ・ドンヒョン執行委員長は、「緊急支援制度を作っておい て、施設で野宿者だという証明を受けなければならなかったり、扶養家族があっ て支援を受けられないなど、難しい条件で実質的に助けを受けられる野宿者は 殆どいない」と明らかにした。続いて「ソウル駅が野宿者20人を選んで雇用す る雇用支援事業は、ソウル駅の強制退去措置の暴力性を隠す手段であり、月給 40万ウォン- 6か月の雇用形態の低質の雇用でしかない」と主張した。現在、 ソウル駅で暮らす野宿者は250人を上回る。

『お客さん』として引っ越し祝いに来た人からの祝賀発言もあった。人権運動 サランバン常任活動家のチョンノクは、「世の中はいつも立派ですっきりして 清潔なものばかりを探している。未熟だったり押し出されたり傷ついた人々を 疎外して排除するが、彼らは追い出されてもどこかに暮らしている」と話した。 彼は続いて「醜く貧しむさくるしい人々を排除するのは、貧困を罪悪視するも の」とし「貧困は罪ではない」と話した。彼は「強制退去が250日を越え、闘争 が続いているが、私たちがここに住んでいるという事実を宣言して認めさせる のがこの闘争の意義」と説明した。

野宿者たちは今後も集会と文化祭で、野宿者の存在を認めるようにソウル駅と 政府当局に要求し、市民に知らせる活動を続ける。

▲開会公演、チョン・ヒョングォン舞踊家の獅子舞

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-05-04 12:54:08 / Last modified on 2012-05-04 12:54:10 Copyright: Default

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