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家は撤去できても、人生は撤去できない

明洞再開発、第二の竜山ではなく第二のトゥリバン勝利に...

チョン・ヒョンジン記者 2011.06.21 12:43

1977年から進められてきた明洞再開発計画がまた2年前から始まり、明洞再開発 地域の商人は、4月26日に再開発施行社から『5月31日までに明け渡さなければ 強制明け渡しを断行する』という通知を受け取った。すでに4月中に、3区域は 強制明け渡しの執行が終わったが、入居者たちは2区域対策委員会と共に3区域 のカフェ『マリ』に状況室を設置、14日から生計をかけた無期限座り込みを始めた。

▲15日からツイッター、FaceBookを通じて知らせを聞いた人々が集まり、連帯のキャンドルを持った。[出処:チョン・ヒョンジン記者]

6月15日からは竜山の悪夢を記憶し、最近531日ぶりに施行社と移住対策に合意 した『トゥリバン闘争』に力づけられた学生と市民団体、そしてヒャンニン 教会の信者がカフェ・マリを訪れ、撤去用役に対抗して連帯座り込みをしている。

現在、明洞3区域再開発の施行社は、明洞都市環境開発株式会社で、企業銀行 6%、大宇建設44%、KTBファンド49%、施行社ミョンネバン1%などの持分で構成さ れている。意志決定権は企業銀行から投資を受けるKTBファンドにある。2010年 4月、事業施行許可があった年の11月、都市管理許可が下り、商人は2011年3月 からテント座り込みに入った。一番早く再開発作業が進められた明洞3区域は、 4月8日と6月4日にそれぞれ6軒と5軒の明け渡し執行が行われ、撤去が進行中だ。 まだ10か所ほどの商店が営業している2区域と4区域も近々同じ手順を辿ること になる。特に2区域にはヒャンニン教会があり、まだ明洞聖堂側の反応はないが、 今回撤去用役が侵奪した3区域の撤去民(商人)の中には明洞聖堂の信者も含まれ、 陣痛が予想されている。

入居者への補償、どう行われたか

一方、施行会社側は「102世帯のうち11世帯を除き、最低120%ずつ受け取って 合意した」と話し、「中区庁が選んだ鑑定評価機関が各370万〜1400万ウォンの 補償金額を策定した。11世帯にもこれより高い金額を提示して合意をしようと したが、彼らは水平移動を要求している」とし、入居者の要求は受け入れられ ないという立場だ。費用と公平性の問題があるという。

現在、施行社は再開発対象の建物をすべて買い入れた状態で、撤去予定のビル のオーナーがつまり施行社となる。ところが龍山惨事以後に改正された法によ れば、再開発事業が認可された後は建物主が入居者の移住費用を支払わなけれ ばならない。そのため施行社はその費用を払わずに済ませるために事業認可前 に入居者を強圧的に送りだそうとしているという疑いがある。

また、ソウル市中区庁は13回にわたり商人と請願協議をしたとし、「商人たち は、最初は追加補償を要求し、施行社と仲裁するといった。ところが合意でき ず、商人たちは最近では水平移動、つまり他の店を用意してくれと言葉を変え た」と話した。しかし入居者側は彼らが言う『協議』とは、撤去前の名分のた めの儀式でしかなく、実質的に誠意ある協議では全くなかった。協議後、直ち に撤去がなされたと反論した。

入居者は元金融官僚が株式を持つ会社と大型銀行が参加している数千億ウォン の事業だが、入居者のための現実的な対策がないとし、施行社と最後まで戦う と明らかにした。

▲もっと多くのトゥリバンを! [出処:チョン・ヒョンジン記者]

問題は都市および住居環境整備法と権利金対策

9年前から粉食屋を運営してきたある入居者は、補償金として10か月分の月貰に 該当する千万ウォンを受け取った。しかし店を開く時にかかった費用は権利金 とインテリア費用まで、1億6千万ウォンだった。悪いことに、明け渡し費用の 400万ウォンも負担しなければならず、近隣の商店も370万ウォン、700万ウォン などが補償金の全てだ。

龍山惨事は都市再開発および整備事業で従来の権益を失なった入居者に対する 十分な補償がないことで始まった。しかし龍山惨事の争点であり、商店入居者 の補償希望1順位の『権利金補償』は相変らず未解決の状態だ。

龍山惨事直後に政界は李正姫(イ・ジョンヒ)民主労働党議員、キム・ヒチョル 民主党議員、シン・サンジン ハンナラ党議員などを中心として入居者を保護 するために、都市および住居環境整備法(以下都整法)改正を準備した。

都整法改正案の核心は「補償問題」で、キム・ヒチョル民主党議員が代表発議 した改正案は、特に入居者の権利金中営業権利金を法で保護する対象に入れ、 店舗の滅失などによる営業の休業または廃止前1年間の営業利益と、該当商店 建物の位置づけ、規模などを考慮して算定することにした。

李正姫民主労働党議員が発議した都整法改正案は、循環整備方式の整備事業を 義務化し、入居者の移住対策を樹立する条項が含まれていた。循環整備方式は 整備区域の内外に新しく建設した住宅、またはすでに建設されている住宅に、 その整備事業の施行により撤去される住宅の所有者または入居者が臨時に居住 できるようにするなどの方式で、その整備区域を順次的に整備する方式だ。 また、この発議の中には国土海洋部長官に整備事業で建設する住宅中賃貸住宅 の割合を100分の30以上に告示させる条項もある。

しかし権利金の類型はとても多様で定形化しておらず、法律的な定義が難しい 点、営業利益が景気の状況などによって増減、消滅することがあり、権利金を 算定する客観的な基準を作るのが難しいという点で難航していた。現在都整法 の最終的な改正の完了は不透明だ。4大河川予算の問題で年内処理が失敗して、 法案小委に回付されている。

県都整法、建設会社開発事業だけのための悪法

入居者たち、最低限の生存のために戦わなければならない

建設業者の立場だけを一方的に守る商店街賃貸借保護法の一例として、第10条 の「商店入居者は5年間営業権を保障される」という内容は、商店入居者の現実 を全く反映していないと批判されているが、その上に「再開発、再建築の場合 は例外」という但書条項があり、5年の営業権も剥奪される実情だ。

また都整法は、典型的な建築業者中心の法であり、建設会社が決めた通りに 「再開発が再建築地域になり、再建築が再開発地域」にもなる。建設会社が 簡単に土地や建物の買収ができると思えば再建築を決め、難しいと思えば再開発 と決定できるということだ。これにより再開発の場合は商店入居者に営業補償 4か月分と設備投資の補償の義務があるが、再建築の場合は補償の義務がない。 人がどうなろうが、開発を簡単にして、建設業の都合だけを優先する法だ。

すでに竜山惨事の惨状を目撃し、トゥリバンの勝利を味わった人々は、様々な 形態で知らせて集まり、明洞撤去地域で共に夜を明かしている。11世帯しか残っ ていないとはいえ、入居者たちは最後まで戦い抜くと、キャンドルを持って 約束する。望むことは、ただ今の通りに暮らすこと、それだけなのに最低の人生を 維持するために、彼らはまたそうして道端にテントを張りキャンドルを持っている。 (記事提携=カトリックニュース いまここ)

▲カフェ・マリがもうひとつの勝利の解放区になることを渇望する人々が用役に侵奪されたマリの前でキャンドル集会を開いている。[出処:チョン・ヒョンジン記者]

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-06-22 06:43:00 / Last modified on 2011-06-22 06:43:06 Copyright: Default

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