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2年間紛糾した最低賃金交渉、今年は労働界も交渉中心

最低賃金連帯、2014年最低賃金5910ウォン要求

ユン・ジヨン記者 2013.05.08 16:26

二大労総と市民社会などで構成された最低賃金連帯が、2014年最低賃金現実化闘争を宣言した。今年は全労働者の定額給与の50%に当たる時給5910ウォンを勝ち取ることが目標だ。

現在、労働界、財界、政府側の人物で構成された最低賃金委員会は、4月11日に 1次全員会議を開き、来年の最低賃金決定のための議論を進めている。最低賃金 委員会は、毎年4月から6月末まで、翌年の最低賃金を決める。

最低賃金連帯、2014年最低賃金5910ウォンを要求

最低賃金委員会の活動が本格化し、労働界と市民社会団体も「最低賃金現実化」 の活動に突入した。最低賃金連帯は5月8日午前、光化門の李舜臣銅像前で記者 会見を行って、2014年の適用最低賃金を現行最低賃金より21.6%高い時給5910 ウォンにすることを要求した。

韓国労総のソル・インスク副委員長は「今年の最低賃金4860ウォンでは、冷麺 一杯食べることもできない」とし「2014年には最低賃金を全労働者平均賃金の 50%に上げることが切実な状況」と明らかにした。

民主労総のチュ・ボンヒ副委員長も「インドネシアは2014年の最低賃金を44% 上げ、タイは35%上げた」とし「民主労総も2014年の最低賃金を生活賃金水準 で勝ち取る闘争を作り出す」と明らかにした。

また全国女性労組西江大清掃分会のハ・ジョナム分会長は「学校と用役業者は 清掃労働者に一日の食代としてたった400ウォンしか支払わず、ほんのわずかな 最低賃金では生活が困難」とし「実は5910ウォンも少なすぎると思うが、今年 は一銭も削られることなく5910ウォンをそっくり勝ち取りたい」と強調した。

この日の記者会見には金炅侠(キム・ギョンヒョプ)、殷秀美(ウン・スミ)、張 (チャン)ハナ民主統合党議員と宋在英(ソン・ジェヨン)進歩正義党最高委員、 柳仙姫(ユ・ソニ)統合進歩党最高委員、チョン・ジヌ進歩新党副代表などが 野党から参加し、最低賃金の現実化を要求した。

最低賃金連帯は「最低賃金要求案の時給5910ウォンは、増加する勤労貧困層と 減少する労働所得分配率、悪化の一途にある所得格差と賃金格差を解消する 最低の要求」とし「最低賃金連帯は、最低賃金現実化のためにすべての力量を 集中することをここで明言する」と明らかにした。

2年間紛糾した最低賃金交渉、今年は労働界も交渉中心

この2年間、最低賃金委員会は混乱を繰り返し、労働界は2年間、最低賃金決定 の過程から排除されてきた。

2011年には公益委員による終盤の仲裁案に反発し、労働界委員と使用者委員が 共に辞任する事態が発生した。辞任した二大労総の委員は最低賃金委員会占拠 座り込みに突入した。

その後、使用者委員は全員会議に復帰して、公益委員と2012年最低賃金を決め た。労働界は「最低賃金かっぱらい通過」と批判し、下半期最低賃金制度改善 闘争に突入すると明らかにした。だが下半期制度改善闘争があいまいになり、 最低賃金委員会の混乱は翌年も続いた。

2012年には会議の序盤から労働界の反発が続いた。政府が9代最賃委労働界委員 として国民労総の委員1人を委嘱したからだ。また公益委員選出の過程でも、 中立性と専門性に問題がある人物を一方的に委嘱したという批判も続いた。

そのため二大労総の最低賃金労働界委員の8人が全員辞任の意志を明らかにして 最低賃金委員会前での座り込み闘争に突入するなど、再び最低賃金法改善闘争 を始めた。2013年の最低賃金も、労働界が排除されたまま、使用者委員と公益 委員、国民労総所属の勤労者委員だけで決定された。

労働界が法改正闘争に動き、民主統合党と統合進歩党などの野党も最低賃金法 改正を党論として決め、労働界の闘争に力を加えた。文在寅(ムン・ジェイン) 民主統合党議員と沈(シム)サンジョン現進歩正義党議員は、国会に最低賃金を 全勤労者の賃金平均の50%以上と規定して、公益委員の選定手続きに公正性を 付与する内容などを含む最低賃金法改正案を発議した。

だが各野党の公益委員選定の手続きで異論が出て、経営界と与党、政府が最低 賃金法改正案に反対しており、まだ法的、制度的な手入れが行われていない。 2年間、最低賃金で混乱を体験し、法制度改善闘争を明言してきた労働界として は苦しい部分だ。

これにより労働界は、今年は「積極的交渉」を基調として最低賃金闘争を続け る計画だ。民主労総の関係者は「今年は交渉に積極的に出るつもりで、6月には 法制度改善闘争も続ける予定」と明らかにした。

国民労総所属の労働界委員の参加にも持続的に問題提起をする予定だ。現在、 最低賃金委員の任期は3年なので、今年も国民労総所属の労働界委員が最低賃金 委員会に参加する。民主労総関係者は「国民労総所属委員の最賃委参加に関し、 韓国労総は『残念』という意を伝え、民主労総は最賃委の回答により、今後の 行動を続けるという立場を伝えた」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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