韓国:多文化という言葉は嫌い! | |||||||
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「姉さん、多文化という言葉は嫌い! 」[人権オルム]多文化家庭の韓国女性たち
チョン・ヘシル(多文化家族協会) 2010.08.04 16:15
パキスタン カップル家族の久しぶりの外出 7月の暑さをふき飛ばそうと、子供たちとも遊び、働くのに忙しい夫も休んで、 かねてから家族キャンプを計画していた。おりしもパキスタンカップル会の会 員1人が多文化家族協会次元ではなく私達で行っておしゃべりもして、子供たち と水遊びもしたいと提案した。そういえば一昨年、昨年、いつも7月や8月には 多文化家族協会次元のキャンプがあったが今年はない。さまざまな自助の会が 共につくりあげる協会は、それぞれの自助の会が関係を結ぶ市民社会団体との プログラムが多く、夏中ずっとこのキャンプ、あのキャンプと忙しく動くためだ。 そうした自助の会の中で、パキスタンの移住男性と結婚した韓国女性の会であ るパキスタンカップル会として、われわれは1泊2日の短い旅行計画をたててテ ブ島に向かった。計画とは別に夫が家族を扶養する仕事のために忙しかったり、 他の計画があって、余り多くの賛同はなかった。ただ一緒に行った七家族のう ち、ある家族だけがお父さんと一緒だった。 京畿創作センターの理事の助けで京畿英語村を安く利用でき、またそこの先生 が『写真アルバム作り』という美術プログラムをしてくれて、家族が写真も撮 り記念アルバムも自ら作る、おもしろい時間も持てた。プロジェクトでもなく、 どこかの財政を支援されたのでもないが、知っている人の助けと若干の会費、 そして直接準備してきたおいしい羊串と鴨のくん製でバーベキューをして食べ ながら、家族は久しぶりの外出を幸せに思った。海が見える風景を見ながら走 る子供の姿を見て、久々に私達で思い出作りを始めた。とてもかなり前、6年前 ぐらいに発案して、ある別荘でそんなことをして時を送った思い出を思い出し ながら、その時と今の変わった状況と変化の過程、そしてこれからの日々を深 い夜に子供たちを眠らせて夜中のおしゃべりで解きほぐした。 その時の私たちと今のわれわれは何が変わったのだろうか? 話を交わしていると誰かの口から「姉さん、『多文化』という言葉は嫌い! そ していらいらする!」という話が出た。皆いぶかしい目で彼女を見つめた。彼女 の言葉は、つまり最近の多文化家庭プログラムに報告書申請をしたところ結婚 移民者女性ではないと拒絶されたという。いや自分は韓国人だが、夫が移住男 性なのに、なぜそのようなプログラムは必ず結婚移民者女性だけが該当するの かというのだ。それと共に『多文化』関連支援はすべて移住女性だけに値する といい、これがどうして多文化支援政策なのか、最近は腹が立って耐えられな いといった。そんな差別に対して主催側に話ても仕方がないと言いながら、いっ たいなぜそうなんだろうと言った。 10%の結婚移民者女性のための多文化政策、それも対象化していて そうだ! 外国人百万時代に必要な『多文化政策』と言ってあふれる各種の支援 プログラムをよく見ると、私たちのように移住男性と結婚したり移住労働者家 族や難民の場合は支援プログラムに値しないことが多かったり、構造的に参加 できない障壁がある。韓国に流入した全移住者(留学生などを含む)のうち、韓 国産業社会の労働者を構成する移住者が59%になり、結婚移民者はやっと10%を ちょっと越しているが、私たちが言う多文化関連プログラムはその10%のために あふれ出ている。 それで当事者の結婚移民者女性はその多くのプログラムを消化するためにこの 団体、あの団体と動員されたり、重複で参加するようになる。またその自ら一 つの文化コンテンツとして機能し、自分の現在位置を利用したり、利用されて いる。つまり結婚移民者女性として受けられる恩恵を享受しているが、同時に 動員対象として利用され、団体が事業をするにあたり必要な対象になりつつあ るのだ。それで彼女たちは福祉の受恵者として受動的で何か足りない人として 烙印を押されたり、結婚移住女性自ら主体的に立つ機会を度々剥奪される。 だが今、彼女たちは自助の会を作り、自ら自分の人生を能動的に変えようと努 力しており、そのようなプログラムに動員されることを拒否している。また自 分たちを研究対象に活用しようとするインタビューを断る割合もますます増え ている。すると人々がなぜインタビューするのが大変かと聞く。そうかと思え ば、ある記者は記事の企画と言えば、インタビューはやさしいと考えたという。 またある大学のある付設機関は自分たちが良いプログラムを企画すれば2、30人 の募集は簡単だと考えたとも言う。ところが参加者がないと大騒ぎだ。それな のに、移住男性との家庭は値しなかったり、あまり関心の対象にならない。
政府が推進する多文化は何だろう? 法務部は片方では移住労働者を無作為に摘発追放し、他方では多文化を叫ぶ。法務部と行政安全部が共同主催する多文化生活体験手記を募集する広報(法務部ホームページ)
移住男性と結婚した家庭が受ける差別と『多文化からも排除』される差別的現実 移住男性と結婚した韓国人女性の人生は、過去に韓国社会が持ってきた偏見を そっくり耐えている。『洋公主』だとか『飛べ、混血児』とか言って外国人と 暮す韓国女性とその子供たちに示す差別的視線と行動だ。そして私が結婚した 1994年には、国際結婚関連法が父系血統中心なので外国人の女性は韓国男性と 結婚した場合には、大韓民国国民として国籍取得が当然だったが、韓国女性と 結婚した外国人男性は、国籍どころかビザも取得できなかった。しかし2010年 の今、法は民主化時代を経て市民社会団体の助けと当事者の運動で両性平等に 変わり、法的・身分的な地位は同じだ。しかし法が包括できない構造的で日常 的な生活の問題は相変らず性(gender)差別的であり、人種(race)差別的だ。 英語講師として就職を試みても、米国人ではなく、そして容貌が白人ではなく、 差別を経験する移住男性の夫の姿を見守りつつ、その痛みを共に体験しなけれ ばならない。そうかと思えば結婚と共に家族の経済的責任を負う結婚した移住 男性は、自分たちが選べる職業の制限と経済的資本の脆弱さにより、彼らが夢 見る未来への確信が持てない。それを横で見守りながら、そうした状況を共に 耐える韓国女性は、希望を持とうと努力するが絶望を感じることがそれだけ多 い。結婚しても、帰化しても、相変らず移住労働者という位置には変わりない 時、むしろ自身が結婚をビザのために韓国女性を利用する破廉恥漢に追い詰め られる時、そしてムスリムとして暮したくても制度的な準備のない韓国社会で 子供を育てることが容易でない時、彼らは自分の国に帰りたがる。こうした現 実なので、韓国の女性もいっそパキスタンで暮す方が気楽だと感じ、飛行機に 乗る。暖かい歓待と大家族の愛があるそこで、込み合う家族の暇からあふれる 愛の中で子供を育てることが、韓国で他の視線と不当な差別の中で気を殺して 育てたくない子供のために、そして夫のために、そこで人生の根をおろそうと 思う。 韓国国民として生まれ、女や男として暮すことがなぜそんなに違う生だろうか と思った私の20代の思いは、パキスタンの男との結婚を通じて『移住した男性 と結婚した韓国女性として暮すのは簡単ではない』ことを正確に味わっている。 そんな私の経験を共有して暮すパキスタンカップル会の韓国女性は、なぜ韓国 社会がこんなに変化が遅いのか苦しんでいる。そのまま人が人間らしく生きよ うと思うだけなのに。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2010-08-09 01:13:57 / Last modified on 2010-08-09 01:13:58 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |