外交通商委、韓米FTA批准案で鋭く対立...17日に最終討論

米国が通過させた履行法をめぐり攻防

米国議会が10月13日、韓米自由貿易協定(FTA)履行法を批准したことで、韓国内 では政府与党と野党が批准案処理をめぐって本格的な対立を始めた。この日、 国会担当常任委員会の外交通商統一委員会は、批准案を議論するためにいくつ かについて合意したが、核心の争点事項の処理については鋭く対立した。

ハンナラ党と政府は、韓米FTA再協議の過程で一部譲歩をしたが、全体としては 批准案を早期に発効するほど韓国の利益が大きいとし、10月中に批准案を通過 させたい立場だ。反面野党は、韓米FTAの各種毒薬条項もきちんと検証できず、 不利益も多く、農畜産、中小企業、零細商工業の対策や通商手続き法などの 問題が解決しなければ批准できないという立場だ。

批准案を防ぐ立場の野党は、13日午前に開かれた外交通商委で、米国が批准し た履行法案の問題と韓国法案改正などの不公平性を集中的に指摘した。また、 協定文の誤訳についての正誤表提出、ウィキリークスが言及した売国的行為を した官僚の聴聞会、投資家国家提訴と力尽防止条項などの問題、利益の不均衡 の問題を集中的に叱責した。

この過程で外交通商委は、来る17日の小委会議を全体会議場で開き、与野幹事 が各々推薦する2人の討論者が最終討論をすることにし、本格的な検証は17日か ら始まる展望だ。17日の最終討論は、国会放送と地上波の生放送を要請している。

また正誤表の公開は、ナム・ギョンピル外交通商委委員長が公開的にするより 小委員会の日に外交通商委議員が閲覧できるように政府に要請し、キム・ジョ ンフン通商交渉本部長は確認が必要だとし、時間を要請した。

この日の外交通商委で野党議員は、米国が協定全文ではなく自分たちに有利な 履行法案を通過させたことを集中的に言及し、韓国政府の対策が必要だと強調 した。米国議会が通過させた韓米FTA履行法案は、協定文の全でを含むものでな く、米国法とFTA協定文が異なれば米国法が優先するという。

パク・ジュソン民主党議員は「米国と韓国の法制は違い、われわれは国会の承 認を経て、国際法に国内法と同じ効力を持たせているが、米国は履行法を媒介 にして連邦法になる」と指摘した。

キム・ソンドン民主労働党議員も「韓米協定は国内法と同等な効力があり、 これと衝突する国内法を詳しく外交通商委に報告しなければならない」とし 「各種の施行令と施行規則、告示、条例などを政府が集めなければならない。 京畿道議会によれば、60項目が衝突する。外交通商委の審議過程で必ず点検 が必要だ」と指摘した。

キム・ソンドン議員はまた「政府は韓米FTAの協定内容が米国FTA履行法に反映 されることで効力が発生するので、しっかり反映されているかどうかを検討し、 すべて履行法に反映されたと判断していると言う。履行法を翻訳して提出しろ」 と要請した。

こうした米国履行法の問題についてキム・ジョンフン通商交渉本部長は「今、 履行法を翻訳しており、米国が履行法で連邦法の14か所を直した。その内容を 見ると、私たちとの合意内容を忠実に履行できる」と反論した。

また民主党の鄭東泳議員が「履行法のどこにも反ダンピングという単語がない。 反ダンピング障壁撤廃ができず、米国に投資した韓国企業を保護できるか」と 指摘すると、キム・ジョンフン本部長は「米国は法を変えなくて行政措置で 十分に可能だ」と強調した。

キム・ジョンフン本部長はまた、再協議をしないと約束し、再協議をしたとい う批判には「初めは再協議をしないといったがその過程で2年間延び延びになっ てきた」とし「その間、世界経済は前代未聞の難しい状況になり、米国自動車 産業に公的資金が投入される状況になった。そのまま放置すればFTAが塩漬けに なるのではないかと心配した。国益を実現するために、多少私たちの譲歩があっ ても発効させるほうが良いという政府の政策的判断だった。初め再協議はない といって再協議をしたことは、申し訳ないと申しあげた」と話した。

この日の外交通商委全体会議で野党が提起した核心問題に対してキム・ジョン フン本部長はほとんどに反論して、政府が野党の要求を反映するかどうかは未 知数だ。これにより韓米FA批准同意案をめぐり、与野の対立がいつ爆発しても おかしくない。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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