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両国労働界共同声明、「韓米FTA即刻中断」

共同声明、 「第三回交渉も共同闘争を展開」

特別取材チーム/ 2006年07月10日14時44分

韓米FTA反対で、米国と韓国の労働者が声を合わせている。10日午前、民主労 総と韓国労総そして米国の米国労総と勝利のための変革連合が共同声明を出し、 「現在進められている韓米FTA交渉の中断」を要求した。

共同声明、「労働親和的な経済協力を」

両国労総は共同声明で、△「標準FTA」が両国の労働者に及ぼす経済・社会的 影響の全面的な評価、△交渉文書3年非公開の合意撤回、△北米自由協定 (NAFTA)方式の貿易規則排除、△両国政府のILO核心協約批准、ILO結社の自由 委員会勧告案の即刻履行、△現韓米FTA交渉中断、労働親和的経済協力モデル 形成を要求した。

続いて両国の労総は「要求が受け入れられなければ、9月にシアトルで予定さ れている第三回交渉で積極的な共同闘争を展開する」と明らかにした。

一方、米国労働界代表団は7日に韓国に到着して、14日に出国する予定だ。今 回韓国に来た米国労働界代表団は、米国労総産別会議(AFL-CIO)からジェフ・ ポグトゥ政策局長、ティム・リアン連帯センターアジア担当、アミ・マシュオ ラ組織局長、アウグスティン・ラミレス西部港湾労組組織局長、ケニー・エス ファルザ西部港湾労組組合員で、勝利のための変革連合(Change to Win Federation)からはニコラス・アーレン国際キャンペーン局長が参加した。

韓米FTA 第二回交渉にあたっての韓米労働者共同声明

Joint Labor Declaration on the Proposed Korea-US FTA

  1. 7月10日〜15日までソウルで開かれる韓米FTA第二回交渉をむかえ、米国の 労働組合を代表する米国労総産別会議(The American Federation of Labor and Congress of Industrial Organizations (AFL-CIO))と勝利のための変 革連合(the Change to Win Federation)、そして韓国労働組合を代表する 民主労総(KCTU)と韓国労総(FKTU)は再度、両国の労働者共同の声を両国の 政府と交渉代表団に伝えたい。
  2. われわれは6月にワシントンD.C.で開かれた第一回交渉で両国の労働者の共 同集会と記者会見などを行い、共同声明書に合意した。われわれは、当時 合意した共同声明での要求事項が相変らず有効であることを確認し、その 要旨は次のようだ。

    第一に、われわれは「標準FTA」が両国の労働者に及ぼす経済・社会的影響 に対し、労働組合と市民社会団体の十分な参加により全面的な評価をする ことを両国政府に要求する。特に「標準FTA」が労働基本権と雇用、賃金、 保健医療と教育を含む公共サービス、文化多様性、食糧安保などに及ぼす 影響が必ず評価されなければならない。この評価報告書は米国議会と韓国 国会に提出されなければならず、両国の国民に公開されなければならない。

    第二に、韓米両国政府は交渉過程での文書を交渉締結後3年間非公開にする という合意を撤回し、すべての過程を透明かつ民主的に処理しなければなら ない。

    第三に、韓米両国の貿易および経済協力が、NAFTA、韓チリFTA、そして既 存のFTAの否定的なモデルを踏襲しないようにしなければならない。特に、 企業の利益を保護するために公共の健康と安全、労働基本権、環境、必須 公共サービス、そして公正な経済発展を侵害する北米自由協定(NAFTA)方式 の貿易規則は排除されなければならない。

    第四に、韓米両国政府は貿易および経済協力の前提条件として、87号と98 号協約を始めとするILOの中心的な協約を批准しなければならず、両国政府 に対するILOの結社の自由委員会の勧告案を即刻履行しなければならない。

    第五に、われわれは現在進められている韓米FTA交渉を打ち切り、労働組合 をはじめ、市民社会団体との十分な協議により、労働親和的な両国の貿易 と経済協力モデルの形成のために努力することを要求する。

    韓米両国政府が上のような緊急な要求を十分に受け入れなければ、われわ れは韓米FTA交渉に強く反対し、この協定が履行されることのないように 闘争するだろう。

  3. 前の第一回交渉で、両国政府は15の分科中、11分科で総200ページあまりの 統合協定文を作成したという。だが、両国政府は統合協定文と相互で交換 された提案文を透明に公開していない。われわれは、交渉過程で進められ たすべての文書と統合協定文の原本が、両国の国民と利害当事者グループ に即刻公開されることを繰り返し要請する。
  4. 同時に両国政府は現在進められている交渉を打ち切り、今からでも労働組 合を含む市民社会団体の幅広い意見収斂と討論により、公平、平等かつ、 労働親和的な貿易と経済協力モデルの形成のために努力するよう繰り返し 要求する。
  5. われわれは以上の要求が受け入れられなければ、相互の緊密な協議により、 9月にシアトルで開かれる第三回交渉への共同対応を含み、さらに積極的な 共同闘争を展開するだろう。

2006年7月10日

米国労総産別会議、勝利のための変革連合
全国民主労働組合総連盟、韓国労働組合総連盟

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2006-07-10 23:32:54 / Last modified on 2006-07-10 23:32:55 Copyright: Default

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