韓国:世界1位『造船業』、そこは『下請労働者』工場 | |||||||
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世界1位『造船業』、そこは『下請労働者』工場賃金差別、労働弾圧、不法派遣まで...涙と汗の下請労働者
ユン・ジヨン記者 2011.04.07 16:12
世界1位を誇る大韓民国の造船所は社内下請労働者の工場だ。 造船所の生産現場には、正規職の81〜433%にのぼる多くの社内下請労働者が巨 大な船を作っている。彼らの賃金は正規職の40〜60%に過ぎない。それでも下請 労働者の身分はいつも構造調整1順位に上り下りし、彼らは慢性的な雇用不安に 苦しむ。 差別と劣悪な雇用構造の改善のために労組でも作ろうものなら、会社の深刻な 弾圧と妨害工作で苦しむ。だから団結権、団体交渉権、団体行動権を含む労働 三権は、彼らにとって遠い国の話でしかない。造船所の社内下請労働者、彼ら は巨大な工場の中でどんな生活を送っているのか? 涙と汗の労働、下請労働者が手にする賃金は『差別』[出処:蔚山労働ニュース] STX造船で働く正規職労働者は2000人。だが社内下請労働者は4500人にもなる。 船を作る生産工程の80%を非正規職が担当し、正規職は20%だけが工程を担当する。 大宇造船も13000人の正規職労働者がいるが、社内下請労働者は14940人になる。 現代尾浦造船、現代三湖重工業、韓進重工業、SLS造船、三星重工業などの事情 も同じだ。これらの事業場の生産現場では、正規職と非正規職の使用割合は、 低くて206%、高ければ443%と集計されている。 彼らは正規職と同じように働くが、手にする賃金は正規職の40〜60%に過ぎない。 資本が低い賃金で彼らを雇い、大量の不当利益を持っていくためだ。STX造船は、 正規職の通常賃金は2百万3740ウォンだが下請労働者の通常賃金は130万ウォン だ。正規職に支給される成果給と一時金も、下請労働者には支給されない。 大宇造船も正規職の通常賃金は213万5223ウォンで、下請労働者の通常賃金は 132万ウォンだ。賞与金と成果給でも賃金差別が発生し、一時金も支給されない。 それでも下請労働者の賃金は、時期がくれば凍結するのが常だ。2009年の金融 危機の時、現代重工業の社内下請け業者の代表団は請負単価凍結を宣言した。 韓進重工業も20〜30%もの請負単価を削減した。現代重工業はさらに極端な方法 を選んだ。会社は2009年12月と2010年1月に約2000人の非正規職を整理解雇した。 残った社内下請労働者にも基本給削減、土曜日無給、休暇削減、手当て削減な どを強行した。 労働三権もない労働者、『社内下請非正規職』2011年3月7日、カン・ビョンジェ大宇造船海洋社内下請労働者が大宇造船海洋 前の高さ45Mの送電鉄塔に上がった。会社が彼らの社内下請労組設立も妨害した ためだ。彼はこれまで1か月以上、高空籠城を続けている。 [出処:蔚山労働ニュース] 大宇造船では、カン・ビョンジェ氏をはじめとする社内下請労働者が2008年に 労組を結成する動きを始めた。彼らは『大宇造船下請労働者組織委員会』を結 成し、宣伝戦とキャンペーンで労組結成の第一歩を踏み出した。だがカン氏が 所属していた業者は即刻廃業を宣言し、カン氏を含む4人の労働者は路上で座り 込みを始めた。該当業者は人員と物量が多く、収入が良い業者だったため、労 働者たちは『使用者側の労組弾圧』と主張している。 STX造船も状況は似ている。昨年4月、STX造船のH社内下請業者に所属する労働 者15人が地方労働委員会に差別の是正を要求し、5月労組を結成、会社は彼らに 対し、業者廃業による解雇措置を取った。まず社員数300人になるH業者は3つの 業者に分割され、会社はそのうち1つの業者に組合員を集めた。解約の手順を踏 んだ業者は、結局2010年末、廃業を宣言し、新しく入ってきた業者は組合員の 雇用継承を拒否した。 [出処:蔚山労働ニュース] 現代重工業は、社内下請労組の組合員のブラックリストを作成した疑いも受け ている。現代重工業社内下請支会のハ・チャンミン組合員は昨年11月、7年間働 いた業者から勧告辞職された。その後、J業者に入社願書を提出したが、業者は 労働組合活動を理由に入社を拒否するなど、業者への入社を拒否され続けた。 そのため労組は「現代重工業が出入証を発行する時、コンピュータに入力され た組合員のブラックリストを作成し、就職を封鎖して生存権を剥奪する旧時代 的な労務管理による不法な行為を行っている」と反発している。 下請業者廃業による組合員解雇は、現代重工業でも続けられた。2003年、現代 重工業社内下請支会が結成された後、労組幹部と組合員が所属していた下請企 業が三か月にわたり続々と廃業、または閉鎖され、労働者は解雇された。これ について大法院では2010年3月、『労組設立以後、社内下請労組の幹部と組合員 に対し、下請業者の廃業という方式で事業場で排除(解雇)したのは正当な労組 活動への支配介入行為であり不当労働行為』と判決し、元請の現代重工業の責 任を認めた。だが現代重工業はこのような判決による責任を取らずにいる。 造船業社内下請労働者は『不法派遣』...正規職に転換しろ造船産業の社内下請労働者への差別と弾圧が続く中で、金属労組と民主労働党、 進歩新党は4月7日午前、記者会見をして労働弾圧実態告発と労働三権保障などの 要求事項を発表した。 この席で金属労組のキム・ヒョンウ副委員長は「造船産業は他の業種より社内 下請の割合が高いが、労組加入率は一番低い」とし「これは深刻な弾圧に苦し む造船産業社内下請の現状を示す」と強調した。 [出処:金属労組] だが労働部と警察は会社の労働弾圧を傍観している。クォン・ドゥソプ弁護士 は「現代重工業とSTX、大宇造船などでの弾圧は明白な発注元の不当労働行為で、 これは大法院も認めた」とし「法院の判示により、同じ事案に対して労働部と 検察が規制しなければならないが、何も執行をしないことが最大の問題」だと 指摘した。 不法派遣の問題も提起された。STX造船所下請労働者は、発注元が必要とするす べての資材を供給する業務を遂行した。だがこれは発注元会社の電算管理と指 揮、監督がなければ遂行できない業務なので、労組は発注元に不法派遣の問題 提起をしてきた。 これに対してクォン弁護士は「造船所内の生産部署、チームに分散して会社の 作業を遂行するのは不法派遣」としながら「ドイツの判例や学界の意見を見て も、常時的な直接生産業務に投入される場合、請負方式は不可能だというのが 一般的な学説」と説明した。 この席に参加したキム・ウンジュ進歩新党副代表も「不当に差別され、不法な 態度で基本権を保証されない社内下請労働者の状況を改善しなければならない」 として「補欠選挙で問題解決を積極的に提起する」と明らかにした。 一方、記者会見の参加者は、造船産業社内下請労働者の労働環境改善のために △直接雇用正規職化施行、△労働三権保障、△雇用保障を要求して「造船所社 内下請労働者の闘争を支援し、正規職労組との連帯を強化して、問題を解決す るように積極的に努力する」と明らかにした。また金属労組は今年、社内下請 問題の解決要求を造船業種分科の共同要求に確定し、これについての闘争を行 う方針だ。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2011-04-11 02:21:28 / Last modified on 2011-04-11 02:21:29 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |