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「特殊雇用職を二回愚弄する非正規職総合対策」

特殊雇用労働者の労災適用除外規定、自己負担をなくせ

チョン・ヨンギル修習記者 2011.09.19 15:51

9月9日、政府は『非正規職総合対策』を発表した。だが、非正規職問題を解決 する政策ではないという批判が続いている。今回は介護、バイク便、代理運転 労働者など、労災保険が適用されない特殊雇用労働者が19日午前11時に民主労総 の大会議室で、政府の非正規職総合対策を批判する記者会見を行った。

労災適用の例外的除外規定をなくせ

この日の記者会見で司会をした建設労組のパク・テギュ建設機械分科委員長は、 「労災保険は強制保険だ。事業主が保険料を100%納付し、保険を適用しなければ 罰せられる。だが労働者性を認められない特殊雇用職は、労災保険適用方式が 違う。保険料を一般労働者と違い、事業主と労働者が半分ずつ負担することに なっている」とし「保険料の50%を払うことも負担で、使用者が契約書を書くと 同時に労働災害保険の脱退書を書かせている」と、特殊雇用職労働者が労災の 適用を受けられない現実を指摘した。

続いてパク・テギュ委員長は、「特殊雇用労働者の労災保険に例外的除外規定 を残す限り、特殊雇用労働者の労災保険加入率が低いという問題は解決せず、 適用除外申請を可能にする法条項そのものを削除しなければならない」とその 解決策を明らかにした。

2010年に韓国労働社会研究院が発表した資料によれば、労災保険制度を改善す るための優先順位として、64.2%が保険料全額事業主負担を選んでいる。また、 全特殊雇用労災登録労働者の91.5%が労災保険の適用除外が申請されている。 これは、低賃金に苦しむ現実と事業者の適用除外申請の強要が労災保険除外申請 を難しくしている点を示す。

現在の法規定は、事業主は当然労災保険加入をすることになっているが、労働 者が例外的に申請時適用を除外する規定がある。2009年から宅配ドライバー、 バイク便運転手などに労災保険を適用拡大したが、例外規定により実質的適用 を受けるのは難しい。制度改善がないため、2009年には11.2%だった労災保険の 加入率が8.5%に下落した。

記者会見の参席者は、「特殊雇用労働者労災保険の例外的除外規定を残す限り、 特殊雇用労働者の労災保険加入率が低いという問題は解決せず、適用除外申請 を可能にしている法条項自体を削除しなければならない」と口をそろえた。続 いて「保険料を全額負担する労災保険の中小事業主方式は、実際には適用しな のと変わらない。バイク便労働者、看病労働者はもちろん、貨物運輸労働者、 建設機械労働者などの特殊雇用労働者に対し、即刻労災保険を全面適用しなけ ればならない」と政府の対策を要求した。

労災が適用されない特殊雇用労働者

▲左側からチャ・スンヒ看病分会長、パク・テギュ建設労組建設機械分科委員長、イ・サンフン代理運転労組委員長、ヤン・ヨンミン バイク便労組委員長

記者会見に参加したチャ・スンヒ公共運輸労組看病分会長は、「看病労働者が 労災適用から除外されているのは、労災を適用すると労働者性が認められるか らだ。看病労働者は病院で患者を相手に週144時間の労働に苦しんでいる。だが 病院側は使用者ではないと言う。看病労働者たちは疾病に伝染すれば自費で治 療しなければならない。低賃金に苦しみ、自費で治療するので負担が深刻だ」 とし「今回の非正規職総合対策では、看病労働者の労災適用問題に言及もしな い」と批判を提起した。

連盟バイク便労組のヤン・ヨンミン委員長は「昨年、バイク便の運転手だった 故アン・ソンイルさんは、バイクに装着されたPDAを見ながら走行している時、 停車していた市内バスを発見できずに衝突し、出血多量で死亡した。このよう にバイク便労働者は危険な道路でその日暮らしで生きていくのに、何の保護も ない。危険職群に分類され、生命保険の加入も拒否されている状況で、政府も バイク便労働者を無視している」と政府を批判した。

7月、政府はバイク便労働者に中小事業主加入方式を基本とする労災保険適用を 発表した。中小事業主加入方式は任意加入の形態だ。保険料も労働者が全額負担 で、実際には適用しないのと大差ない。

続いてソウル京畿仁川代理運転労組のイ・サンフン委員長は「代理運転労働者 はよく客に殴られる。昨年、ある代理運転労働者がお客さんに後頭部を殴られ た。なぜ殴るかと抗議し車のドアを開いて出た。客が車に乗り、バックして労 働者をひき殺す事件があった。この事件で国家からは何の補償も受けられなかっ た。この頃、雇用の主体が多角化し、特殊雇用職労働者も労働者性を認められ るべきだ」と労働者性認定の問題を指摘した。

記者会見の参席者は「民主労総と共にしている貨物運輸労働者、建設機械労働 者、バイク便労働者、代理運転労働者、看病サービス労働者は、特殊雇用労働 者が労災全面適用を遮る『適用除外条項』削除と保険料負担を労働者に転嫁す る誤った政策と、決然と戦う」という意志を明らかにした。

一方、雇用労働部は非正規職総合対策を発表し「非正規職活用は肯定的で不可 避な面があるので、正規職と非正規職を両極端に区分してはならない。非正規 職を悪と一般化するのは望ましくない」という立場を明らかにしており、今回 の対策に対する批判は続きそうだ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-09-20 11:27:58 / Last modified on 2011-09-20 11:28:23 Copyright: Default

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