韓国:「私たちが市民だ」..消えないキャンドル | |||||||
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「私たちが市民だ」..消えないキャンドル[8信/最終2日5:00]市庁広場でキャンドル続く..「今夜もキャンドル」
特別取材チーム/ 2008年06月01日19時58分
警察がまた暴力鎮圧..「こんなのはない」呻き声 キャンドルの生命力はしたたかだった。 午前3時15分頃、警察側から「3時30分までに解散しなければ検挙する」という 警告放送があり、デモ隊には緊張が流れた。午前4時に黒いゴキブリのように道 路をぎっしり埋めた戦闘警察のヘルメットが一糸乱れず動き、続いて盾で地面 をこする音が聞こえて、警察の解散および検挙作戦が始まった。 ▲午前3時40分頃、警察が消火器をまいて市民を検挙し始めた。 ▲歩道で抗議する市民 警察側から「皆さんの意見も重要ですが、市民の不便も重要です」と解散を勧 めると、参加者らはいっせいに声を高めて「私たちが市民だ、私たちが市民だ」 を連呼した。また歌『憲法第1条』の「すべての権力は国民から出てくる」とい う一節をさらに声を高めて歌った。 しかし道路にいた千人ほどの市民は、歩道に押されるほかはなかった。戦闘警 察は盾を振り回してこん棒を打ち下ろし、歩道に上がって市民を再び両側に押 し出した。この過程で数人が連行され、あちこちで負傷者が続出した。忠州か ら上京したというある市民は「ここは5. 18光州か。こんなのはない」と泣き叫 んだ。 ▲連行されるある市民. 歩道に押し出された市民は虚脱感を隠せず、ソウル市庁前広場に足の向きを変 えた。ほとんど警察が撤収した午前5時現在、市庁前広場には500人ほどの市民 が三三五五集まって座り、またキャンドルを持っている。キャンドルを持った およそ20代の男性は、「朝までキャンドルを燃やす力は何か」という質問に 「ここに残っている人々だろう。もう顔なじみになった顔も一つ二つ見える」 と話した。彼は「人々がたくさん捕えられなければ良い。今夜もキャンドルを 持つ」と付け加えた。 一部の市民は市庁前の横断歩道が緑になるたびにキャンドルを持って行き来す るパフォーマンスをしている。彼らは「李明博は退陣しろ」というシュプレヒ コールをあげている。 ▲戦闘警察とキャンドル. ▲信号が青になると互いに横断しながら「李明博退陣」などのシュプレヒコールをあげる市民 1500の民主市民、市庁前警察と対峙中 警察のウサギ狩式の鎮圧で、世宗路と鍾路、西大門方向の三か所に断ち切られ たデモ隊は、午前2時20分頃に市庁前のプレスセンターまで押し出された。戦闘 警察は盾で地面をこすって威嚇したが、デモ隊は「独裁打倒」のシュプレヒコー ルをあげて対抗した。一部の市民は戦闘警察を取り囲み、連行された人を助け ると言って激しく抗議した。 退勤時のスーツ姿そのまま、しっかり手を握ったまま立っている恋人、団体で お揃いの雨具を着てきた10代キャンドル少女、片足にギプスをはめた女性。 1500人の民主市民は警察の解散放送にもかかわらず、市庁前道路を守っている。 警察と対峙している時も市民たちは溌刺とした雰囲気さを失わなかった。市民 たちは「李明博は軍隊免除、オ・チョンスも軍隊免除、その息子も軍隊免除、 市民は満期除隊」というスローガンで政府を皮肉った。「李明博を民営化しろ」 というスローガンも出た。市民は『イムのための行進曲』、『朝つゆ』、『憲 法第1条』等の歌を歌い、デモを続けている。 ▲大極旗を振る市民 狂牛病国民対策会議は、午前2時30分までに計71人が連行されたと集計している。 警察の強制鎮圧の過程で2名が負傷したと伝えられているが、負傷の程度は正確 には把握できていない。 対策会議側の関係者は「救急車が現場に出動したが、救急車ではない『他の車』 に乗って行ったと救急隊員が伝えた」とし「警察の封鎖で一般車両が入り難い 状況から推定すると、怪我をしたまま連行されたのではないか」と伝えた。 ▲午前2時頃、光化門朝鮮日報前の道路で対峙する市民と警察。 警察、四方から『ウサギ狩り』鎮圧作戦.. 連行開始 午前12時35分頃、戦闘警察が世宗路と鍾路、西大門の三方向からデモ隊を取り 囲み、押し出し始めた。戦闘警察は丸腰で抵抗する市民に消火器を噴射して 威嚇した。 市民は近くの工事現場から持ってきた『安全第一』のたすきをかけて安全柵で バリケードを作った。スクラムを組んだ市民の「非暴力」の連呼にもかかわら ず、戦闘警察は鎮圧を続け、午前12時50分現在、戦闘警察は光化門交差点を完 全に掌握した。 続いて連行が始まった。ある市民は戦闘警察に捕まって、腕を折られたまま引 きずられて行った。戦闘警察が「踏め、踏め」と叫び、記者が近寄ると「記者 に気を付けろ」という言葉をやりとりしながら、そのまま連行していった。 市民の声は一つだ。彼らはスクラムを組んだまま『憲法第1条』、『愛国歌』等 の歌を歌い、鎮圧の中断を要求した。警察に押されながらも、市民は家に帰る ことを頑強に拒否し、「独裁打倒」、「告示撤回交渉無効」等のシュプレヒコー ルをあげている。むしろ戦闘警察が市民に包囲されたように見える。 光化門交差点では警察の暴力鎮圧に対して、市民が自らを保護する珍しい風景 が見られる。デモ隊を保護するのは警察ではなく、医療奉仕団と民弁などの人 権監視団、予備軍だ。 ▲楽団が光化門交差点の片隅で『帰れ釜山港に』、『コヒャンウイボム』等の歌を歌っている。 ▲僧侶もデモ賛同 ▲人権団体監視団が警察の人権侵害実態を監視する。 警察、消火器乱射..世宗路は『白い通り』 午後11時20分頃、デモ隊は4回目の警察の車両牽引を試みると、一人の戦闘警察 が車両の下に入り込み、集会参加者に消火器をまき始めた。警察の消火器乱射 で光化門交差点はまるで雪が降ったように白く覆われた。消火器をまくたびに 時計『ゼロ』の状況が数分間続き、また開くという状況が続いている。 ▲消火器をまいて市民を押し出す戦闘警察。 ▲盾で威嚇する戦闘警察 ▲ある市民が追われて倒れた。 市民は散水車に備えて準備してきたブルーシートで消火粉末を防いでいる。消 火粉末をまいて大型の照明で照らすなど、警察のかく乱作戦にも彼らは「李明 博は寝ているのか」というシュプレヒコールをあげるなど、溌刺とした姿だ。 深夜12時をすぎたが、デモ隊の規模は約2万人でほとんど減っていない。 午前12時10分現在、戦闘警察は散水車を配置、デモ隊に向かって散水の威嚇を 続けている。西大門側に戦闘警察が投入され、隊列を整備する姿も見られる。 一方『OhmyNews』は5月31日と6月1日の連続デモで、警察の放水銃を顔に直接 受けた市民が失明の危機に置かれていると報道した。 世宗路四叉路は今お祭り 民主市民の力は偉大だった。サイドブレーキを解いた戦闘警察車両の後に綱を かけた市民たちは、まるで綱引きをするように『ウッシャウッシャ』と叫びな がら戦闘警察の車両一台を光化門方向に引き出した。午後10時55分、二台目の 車両が、59分頃には三台目の車両が光化門方向に引きずり出されてきた。警察 から「車両の奪取を中断しろ」という警告放送が流れた。しかしデモに参加し たあるキャンドル少女は、「不法駐車を牽引した。公務員でも不法駐車牽引は 当然だ」と叫んだ。 ▲警察車両を引く市民 この中で、警察の車両が市民の命を脅かすこともあった。車両番号『71 が 1389ド』が市民と10cmたらずの距離にあるのに、訳もなくバックしようとした。 危険な状況で市民は全員走って警察の車を防いだ。 車両3台が引き出され、集会参加者は「李明博退陣」スローガンを声を高めて叫 び、歓呼した。市民は牽引した車両に入って浄水器の水を分けて飲むなどしば らく『勝利』の喜びを満喫した。しかし、すぐ自制しようという雰囲気になり、 「われわれは牽引が目的だ。これ以上、車両を毀損するのはやめよう」と互い に訴えた。車両がなくなった場所には戦闘警察が出てきて市民と対峙している。 一方、世宗路の現場では、朝鮮、中央、東亜日報の保守言論への大衆の怒りが 沸き上がった。朝鮮、中央、東亜日報のうちの1つと見られる腕章を付けた写真 記者が警察の車両に上がって写真を撮ると、「朝鮮、中央、東亜日報は退け」 という大衆のスローガンと揶揄の中で取材をやめて降りてくることもあった。 「警察は退いてMBが出てこい」 鉄甕城のようにデモ隊を遮っている戦闘警察の車の壁に怒った市民が、いよい よ綱を持ち出した。市民たちは戦闘警察車に綱を縛って引き始め、午後9時40分 頃、ついに戦闘警察の車の壁に約3メートルの隙間が広がった。2時間ほど対峙 状況が続き、午後10時10分現在は戦闘警察車両が引き出され、光化門前世宗路 交差点は緊張感が高まっている。 ▲綱で警察バスを引く市民. ▲警察バスの車に綱をかけ、バスを引いている。 ▲引き出されたバスの間から警察が市民を威嚇している。 長く続いた対峙状況の間、市民たちは路上に座り込んで自由発言を続けた。息 子と一緒にきたというある40代男性は、「もう国がどうなるかわからないので、 息子を連れてきた」と話した。彼は「牛肉告示を撤回して李明博は退陣しろ」 とシュプレヒコールをあげ、一座は「李明博は退陣しろ」と応答した。 ▲市民が作った不法駐車ステッカー ▲バスに『暴力警察は退け』と落書をされた。 一方、戦闘警察のカメラ車両を散水車と誤認し、デモ隊が興奮するハプニング もあった。市民らは前のキャンドルデモの経験から予想したように、ブルーシー トを広げて散水に備えていた。レインコートを準備して着て出た人も眼につく。 市民は「警察車両破損行為は不法だ。マスコミが皆さんを見守っている」とい う警察の警告放送に揶揄と嘲弄で応えた。彼らは「警察は退いて李明博が出て こい」、「李明博が不法だ」というスローガンを叫んでいる。 ▲警察の散水に備えて、ブルーシートを持つ市民. これに先立ち、午後8時30分頃にデモ隊の一部が戦闘警察に遮られた光化門前の 世宗路交差点を離れ、西大門方向に進出を試みた。だが新文案教会前の道で戦 闘警察に阻止され、市民たちはまた光化門交差点に集まっている。 キャンドルデモ隊、デモ行進の開始から警察に遮られる 午後8時現在、市民は市庁前の太平路を通り、世宗路に向かった。夜になって 人々も続々と結合し、デモ隊はますます増えている。 警察は戦闘警察バスの車の壁で世宗路交差点を囲み、光化門への進出を防いで いる。キャンドルを持った市民は警官が見えると「暴力警察は退け」、「連行 者を釈放しろ」とシュプレヒコールをあげた。隊列の先頭には旗を持つ大学生 がいて、子供の手をとって家族全員で出てきた市民と、年をとったおばあさん おじいさんも見える。 ▲MBに『角が生えた』市民 怒った市民たちは「なぜ大運河か」、「金があれば韓牛を買って食べれば良い が、われわれは米国産牛肉しか食べられない」、「李明博は下野しろ」という 言葉を吐き出している。現在デモ隊は光化門を通り、大統領府に進出する計画 だ。 戦闘警察、女子学生の頭を軍靴で踏みにじる 激昂した市民..「518が目の前に」糾弾あふれる 午後7時、ソウル市庁前広場は足の踏み場もないほど満杯だった。集会開始時間 の7時前から市庁前広場は1万人以上の市民がキャンドル集会に参加するために 待っていた。いつもと同じように、キャンドル集会は自由発言につながったが、 今日はちょっと違った。今日のキャンドル集会は、昨夜の警察の強硬対応と暴 力鎮圧の証言と告発が続いた。 今日の午前まで現場にいたというある男性は、「518光州抗争映像で見た状況が 目の前で行われるようだった」と怒りと挫折感を隠さなかった。彼は「戦闘警 察が歩道と建物内を区別せず、片っ端から人々を引っ張り出してこん棒で殴り、 踏みつける状況が続いた」と話した。 主催側の狂牛病国民対策会議の状況室によれば、今日の午前までで228人が連行 されたと確認され、このうち3人が訓戒、現在225人が警察の調査を受けている。 負傷者数は正確ではないものの約60人と集計されている。このうち17人は頭を 殴られて脳出血を起こしたり、手首を折るなど、負傷程度が激しいという。 人権運動サランバンによれば、放水銃鎮圧の過程で低体温心臓疾患が発生した 人もいたという。 対策会議は民主社会のための弁護士の会と人道主義実践のための漢方医師協議 会とともに真相調査団を発足させた。 これに先立ち、午後5時頃に徹夜デモを終えた後、市庁広場に集まった市民と 21世紀韓国大学生連合所属学生5千人が奇襲デモを行い、警察の阻止線を突破 して景福宮駅前まで進出することもした。 今日のキャンドル集会は短く進められた後、すぐ大統領府に向けたデモ行進に なるものと見られる。午後7時40分現在、デモ隊は2万人ほどに増えた。 一方、キャンドル集会が終わる頃にある国会議員が主催側に発言を要請した。 主催側は初めは引き止めたが、ぜひとも発言をしなければならないといって集 会の参加者に意見を聞いた。しかし市民は発言要請を無視したり感服できない という反応を示し、この国会議員はついに発言権を得られなかった。既存の政 界に対する大衆の不信がどの程度なのかを見せるハプニングだった。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2008-06-05 13:36:29 / Last modified on 2008-06-05 13:36:32 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |