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1973年の国史教科書文教部文書、「自由陣営は検定、共産圏は国定」

「国定教科書」世界的傾向に逆行することを知りつつ強行

キム・ギュヒョン記者 2015.11.17 19:24

1973年に朴正煕(パク・チョンヒ)政府が国史教科書国定化を推進していた当時の 文教部の報告書でも国定化が世界的傾向に逆行するものだとしていた点が確認された。

1973年6月9日付で文教部が大統領に送った 「国史教科書の国定化方案(文教部)」の報告書は当時、 各国の国史教科書制度を分類した資料を参考事項として提示している。 これによれば、当時、国定制を取っていた国はインド、ヨーロッパの共産主義国家、 アフリカの20国だけだった。

[出処:国家記録院]

世界的な傾向は検定制だということがひと目で把握できる資料を提示しながらも、 文教部は報告書でこの問題については全く言及しなかった。 文教部は当時、国史教科書国定化の問題点として、 現行の検定教科書の著者や発行業者の反発、執筆陣の選定や確保の問題だけをあげた。

しかも国定制のインド、ヨーロッパ、アフリカも完全な国定制ではなく、 国定制と検定制の両方が使われていた。 インドは州ごとに採択しており、アフリカは南アフリカなどの4か国が検定制を使っていた。 特に報告書はヨーロッパについて 「自由陣営は検定、共産圏は国定」という文句を備考欄に書いた。

こうした姿は現朴槿恵(パク・クネ)政権の教育部が 歴史教科書の国定化を強行しようとしている姿とそっくりだ。

教育部は10月に歴史教科書を国定化する「歴史教科書発行体制改善法案」を発表するにあたり、 自問自答する質疑応答資料を配布した。 「多様性と自律性を追求する世界化傾向に符合していますか?」という質問に 「わが国も教科書制度の自由化・多様化傾向に歩調をあわせ、 持続的に検定・認定制を拡大しています」と認めつつ、 ▲南北分断などの特殊な状況、 ▲教科書の頻繁な誤りと偏向性の問題をあげ、 国定化が必要だと言い張った。

付記
キム・ギュヒョン記者はニュースミンの記者です。この記事はニュースミンにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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